２０１３年Ｆ１世界選手権第１０戦ハンガリーＧＰは、いよいよ決勝レースの時を迎える。
セッション開始前の気温は３４℃、路面温度は５１℃、湿度２１％で晴れ、ドライコンディションとなっている。
このレースでは、ミディアムタイヤとソフトタイヤの２種類のコンパウンドが使用される。また、ＤＲＳゾーンはホームストレートと、ターン１とターン２の間の直線の２箇所となっている。
ポールポジションはハミルトン、その隣にヴェッテルが並ぶフロントロー。２列目はグロージャンとロズベルグ、３列目はアロンソとライコネンというオーダー でレースがスタートする。ウェーバーは予選Ｑ３で計測ラップを行わず、１０番グリッドから自由なタイヤでスタートする。また、バトンはＱ２で脱落し、１３ 番グリッドとなっている。
日本時間午後９時ちょうど、フォーメーションラップがスタートした。各車無事にダミーグリッドを離れている。ミディアムタイヤを選択しているのは、ペレス、ウェーバー、スーティル、バトン、グティエレス、ビアンキ、チルトンの７台。その他はソフトタイヤを履いている。
シグナルが赤に変わり、
ブラックアウト。レースがスタートした。
トップのハミルトンがいいスタートを切って飛び出し、先頭を守って第１コーナーを回る。２番手はヴェッテル、３番手グロージャンの順で進んでいく。
ロズベルグがワイドに走り、順位を落とした。また、マッサと接触し、ロズベルグは再びコースアウト。ロズベルグは１２番手まで順位を落とした。
１周目を終えたところでの順位は、１位ハミルトン、２位ヴェッテル、３位グロージャン、４位アロンソ、５位マッサ、６位ライコネン、７位ウェーバー、８位 バトン、９位リチャルド、１０位ペレス、１１位マルドナド、１２位ロズベルグ、１３位ディ・レスタ、１４位スーティル、１５位ヒュルケンベルグ、１６位 ヴェルニュ、１７位グティエレス、１８位ファン・デル・ガルデ、１９位ボタス、２０位ピック、２１位ビアンキ、２２位チルトンとなっている。
スタートのリプレイ。ハミルトンが先頭で飛び出し、２番手のヴェッテルはアウト側にクルマを寄せてグロージャンを牽制している。タイヤ同士が接触しそうなほどクルマが接近しているが、フェアなバトル。
３周目 ＤＲＳが使用可能になった。トップのハミルトン、２位ヴェッテル、３位グロージャンまでは１秒程度の差、その後ろのアロンソが少し遅れて４．６秒差での走行。
６周目 トップのハミルトンから６番手ライコネンまではソフトタイヤで、１分２７秒台から２８秒台で走行中。７番手ウェーバーと８番手バトンはミディアムタイヤで１分２９秒台での走行となっている。
８周目 ロズベルグがまだ１２番手から順位を上げられずにいる。前を走るのはマルドナド。その差は０．５秒程度。
９周目 マッサのクルマはオープニングラップでのロズベルグとの接触により、フロントウィングの左のエンドプレートを失っている。
トップのハミルトンがここでピットイン。新品ミディアムタイヤを履いてバトンの後ろ、８番手でコースに復帰した。
マルドナド、ディ・レスタもここでピットイン。両者ともに新品ミディアムタイヤに交換している。
このピットストップにより、トップはヴェッテル。
１１周目の終わりにヴェッテルとマッサがピットイン。ヴェッテルは新品ミディアムタイヤを選択し、７番手でコースに戻った。しかしこの間にハミルトンはバトンを抜いており、現在５番手。２台の間にバトンが入る形になった。
マッサはミディアムタイヤで１０番手に復帰。ヒュルケンベルグが同様にピットストップを行なっており、ミディアムタイヤで１５番手でレースに戻っている。
１２周目の終わりに、暫定トップを走行していたアロンソがピットイン。新品ミディアムで７番手となった。現在ハミルトンが４位、ヴェッテルが６位、アロンソが７位というオーダー。暫定トップはグロージャンとなった。
１３周目の終わりにトップを走行していたグロージャンがピットイン。ライコネンも続いてピットに入り、ロータスは２台同時ピットストップを敢行している。
グロージャン、ライコネンとも新品ミディアムを選択。グロージャンは５番手、ライコネンは１０番手でレースに復帰した。ピックもピットストップを行なっている。
１４周目 現在の暫定トップはウェーバー。２位ハミルトン、３位バトン、４位ヴェッテル、５位グロージャン、６位アロンソ、７位ペレス、８位スーティル、９位マッサ、１０位ライコネンという上位陣となっている。
１５周目 まだピットストップを行なっていないのは１位ウェーバー、３位バトン、７位ペレス、８位スーティル、１１位グティエレス、１９位ビアンキ、２１位チルトン。
１６周目 トップのウェーバーと３位のバトンは１４周走行したミディアムタイヤを履いている。バトンはペースが上がらず、後ろに行列ができつつある。
１７周目 ３番手バトンにヴェッテルがターン２、３で仕掛けるが、バトンが順位を守った。２台の差は０．４秒。
１８周目 ヴェッテルの無線。ヴェッテルのＫＥＲＳの調子が悪く、フルパワーでの放出ができないようだ。ウェーバーも昨日ＫＥＲＳのトラブルが出ていた。
１９周目 ヴェッテルはフロントウィングにダメージを負っている模様。先ほどのバトンとのバトルで接触があった可能性がある。
スーティルがピットイン。タイヤ交換でトラブルがあったらしく、ガレージにクルマを入れている。
リプレイによると、左リアタイヤがはまらない模様。また、ハイドロリックのオイル漏れがあったとの情報がある。
２１周目 トップウェーバーと２位ハミルトンの差は４．３秒。ハミルトンと３位バトンの差は８．２秒、その１．４秒後ろにヴェッテル、０．５秒離れてグロージャン、０．７秒差でアロンソ、という上位のオーダーとなっている。
２２周目 現在の順位は１位ウェーバー、２位ハミルトン、３位バトン、４位ヴェッテル、５位グロージャン、６位アロンソ、７位ペレス、８位ライコネン、９ 位マッサ、１０位グティエレス、１１位マルドナド、１２位ロズベルグ、１３位ヒュルケンベルグ、１４位リチャルド、１５位ディ・レスタ、１６位ヴェル ニュ、１７位ボタス、１８位ファン・デル・ガルデ、１９位ピック、２０位チルトン、２１位ビアンキとなっている。スーティルはクルマをガレージに入れてお り、リタイアしている。
２３周目 ２位ハミルトンと３位バトンとの差は１０．６秒にまで広がっている。一方バトンの後ろはヴェッテル、グロージャン、アロンソが数珠つなぎになっている。
２４周目 トップを走行中のウェーバーがようやくピットイン。新品ミディアムを選択して６番手でコースに復帰した。ペレス、グティエレスもピットイン。
ヴェッテルがバトンをオーバーテイクして２番手に浮上。
それに乗じてグロージャンもバトンにオーバーテイクを仕掛けたが、接触。２台ともそのまま走り続けている。
２６周目 バトンがピットイン。新品ソフトタイヤを選択し、８番手でコースに復帰している。グロージャンもここでピットイン。フロントウィングを上げ、新品ミディアムタイヤを履き、７番手、バトンの前でコースに復帰した。グロージャンとバトンの差は１．６秒。
２７周目 バトンとグロージャンの接触が審議対象となった。
２８周目 現在の順位は１位ハミルトン、２位ヴェッテル、３位アロンソ、４位ウェーバー、５位ライコネン、６位マッサ、７位グロージャン、８位バトン、９ 位ロズベルグ、１０位マルドナド、１１位ヒュルケンベルグ、１２位ペレス、１３位リチャルド、１４位ヴェルニュ、１５位グティエレス、１６位ボタス、１７ 位ディ・レスタ、１８位ファン・デル・ガルデ、１９位ピック、２０位ビアンキ、２１位チルトンとなっている。グロージャンとディ・レスタのみがすでに２回 ピットストップを行なっている。
２９周目 ファン・デル・ガルデがピットイン。マルドナドもピットに入っている。グロージャンが４コーナーでマッサをかわして６番手に浮上。
３０周目 ロズベルグがピットイン。新品ミディアムで１１番手でレースに戻った。またグティエレスがピットに入ったが、そのままクルマを降りてリタイアしている。
３１周目 トップのハミルトンと２位ヴェッテルとの差は約１２秒。ハミルトンが逃げ切り体勢に入っている。
ヴェルニュがピットイン。続いてハミルトンがピットに入った。
ハミルトンはミディアムタイヤを選択し、４番手でコースに戻った。これで上位の順位は１位ヴェッテル、２位アロンソ、３位ウェーバー、４位ハミルトン、５位ライコネン、６位グロージャン、７位バトン、８位マッサとなった。
３２周目 マッサが２回目のピットイン。新品ミディアムを履き、１０番手となった。
３４周目 ハミルトンがターン２でウェーバーを抜いて３位に浮上。続いてアロンソに迫っている。
３５周目 ヴェッテルとアロンソが同時ピットイン、ボタスもピットに入っている。
ヴェッテル、アロンソともに新品ミディアムを選択。ヴェッテルが６番手、アロンソが７番手でコースに戻っている。
グロージャンに対してもう一つ審議対象が追加された。ターン４を離れたことがその理由であるという文字情報。
３６周目 現在４番手を走行中のグロージャンにドライブスルーペナルティが出た。また、バトンとの接触に関してはレース後の審議となる。
３７周目 ヴェッテルがターン１でバトンを交わして５番手に浮上。現在の順位は１位ハミルトン、２位ウェーバー、３位ライコネン、４位グロージャン、５位ヴェッテル、６位バトン、７位アロンソ、８位ペレスという上位陣となっている。
３８周目 グロージャンがドライブスルーペナルティをこなす。またバトンが同時にピットイン。
バトンはソフトタイヤからミディアムタイヤに交換し、７番手でコースに復帰している。グロージャンはその前、６番手。
３９周目 ヒュルケンベルグに対し、ピットレーンのスピード違反で審議対象の表示。
ヒュルケンベルグに対してドライブスルーペナルティが科されることとなった。
４０周目 トップのハミルトンと２位ウェーバーとの差は２秒。ウェーバーとライコネンとの差が３．９秒。ライコネンとヴェッテルの差が９．２秒、ヴェッテルとアロンソの差が９．５秒。アロンソの０．４秒後ろにグロージャンが迫っている。
ハミルトンが３９周目に１分２８秒００５のファステストラップをマークしている。
ハミルトンが４０周目に１分２５秒９７７のファステストラップ。ハミルトンが毎周ファステストラップを更新している。現在１分２５秒７９８。
４３周目 ライコネンがピットイン。フロントウィングを調整し、新品ミディアムを履いて６番手でピットアウト。グロージャンの後ろ、バトンの前。
４４周目 ウェーバーがピットイン。もう一度ミディアムタイヤを選択。まだソフトタイヤを使用していないので、ウェーバーは３ストップ作戦となる。
ウェーバーは３番手でレースに復帰している。
４５周目 ボタスがコース脇にクルマを止めている。マシントラブルのようだ。このためイエローフラッグが出され、ＤＲＳが使用禁止となっている。ボタスのマシンから白い煙が薄く出ている。
４６周目 トップのハミルトンと２位ヴェッテルとの差は１５．２秒。
４７周目 ＤＲＳが使用可能となった。
４８周目 グロージャンがピットイン。新品ミディアムでコースへと向かう。戻った位置は、バトンの後ろ、７番手。
４９周目 アロンソがピットイン。新品ミディアムで５番手でコースに復帰。マッサ、ロズベルグもピットストップを行なっている。
７番手のグロージャンが前を走るバトンにオーバーテイクをしかけている。グロージャンはピットストップを行ったばかりで、フレッシュタイヤを履いている。マッサとロズベルグもミディアムタイヤでコースに戻っている。マッサが８番手、ロズベルグが９番手。
５０周目 ターン２でグロージャンがバトンをオーバーテイクして６番手に浮上。
ハミルトンがピットイン。新品ミディアムを装着し、３番手でコースに戻る。
５１周目 アウトラップのハミルトンがウェーバーをかわして２番手に浮上。
５２周目 ヴェルニュがピットイン。新品ミディアムを履き、１４番手でコースに戻っている。
５３周目 マルドナドがピットイン。ミディアムタイヤを選び、１１番手でレースに戻る。
５４周目 まだタイヤ義務を果たしていないのは３番手のウェーバーのみ。
現在の順位は１位ヴェッテル、２位ハミルトン、３位ウェーバー、４位ライコネン、５位アロンソ、６位グロージャン、７位バトン、８位マッサ、９位ロズベル グ、１０位ペレス、１１位マルドナド、１２位ヒュルケンベルグ、１３位リチャルド、１４位ディ・レスタ、１５位ヴェルニュ、１６位ファン・デル・ガルデ、 １７位ピック、１８位ビアンキ、１９位チルトンとなっている。ボタス、グティエレス、スーティルはリタイアしている。
５６周目 ヴェッテルが３回めのピットイン。新品ミディアムタイヤを装着し、４番手、ライコネンの後ろでコースに戻った。このタイヤでレースを最後まで走り切る。
５７周目 ヴェッテルへの無線。「目の前のライコネンはこのまま最後まで走るが、君のタイヤは１０周新しい」との状況説明。
５７周目にヴェッテルが１分２４秒５５３のファステストラップをマーク。
６０周目 ウェーバーがピットイン。ようやく新品ソフトタイヤを装着し、４番手、アロンソの前でコースに戻る。ここからスプリントタイヤでラストスパートをかける。
コース上はウェーバーだけがソフトタイヤで、他は全員ミディアムタイヤ。
残り１０周 ウェーバーへ、ソフトタイヤで最後まで飛ばせというピットからの指示が飛ぶ。
ウェーバーと前のヴェッテルとの間は１２秒離れている。
残り９周 現在の順位は１位ハミルトン、２位ライコネン、３位ヴェッテル、４位ウェーバー、５位アロンソ、６位グロージャン、７位バトン、８位マッサ、９ 位ロズベルグ、１０位ペレス、１１位マルドナド、１２位ヒュルケンベルグ、１３位リチャルド、１４位ディ・レスタ、１５位ヴェルニュ、１６位ファン・デ ル・ガルデ、１７位ピック、１８位ビアンキ、１９位チルトンとなっている。
ヴェッテルとライコネンの２位争い、アロンソとグロージャンの５位争いが激しくなっている。
残り７周 ヴェッテルが少しライコネンから距離をおいている。
残り６周 ヴェッテルがふたたびライコネンにしかける。ターン４でノーズを突っ込んだが、抜くことはできない。
ロズベルグのマシンが白煙を拭きあげた。マシンの後ろから炎も上がっている。ロズベルグはコース脇にマシンを止め、ここでリタイアとなった。
これにより、マルドナドがポイント圏内に浮上した。ウィリアムズは今シーズンまだノーポイント。マルドナドがこのまま完走すれば、ドライバーにとってもチームにとっても今季初ポイントとなる。
残り３周 ヴェッテルとライコネンの２位争い、グロージャンとアロンソの５位争いはまだ続いている。
ヴェッテルがタイヤスモークを上げてライコネンに迫る。ターン４、５で仕掛けるが、ライコネンが逃げ切っている。
ヴェッテルが無線で「ライコネンが僕にスペースを空けてくれない」と訴えている。チームは「チャーリーと話す」と返答しているが、リプレイを見ると十分にスペースがあるように見える。
残り２周 最後まで順位が分からない白熱した戦いが続いている。
いよいよ最終ラップ。ハミルトンはペースを落とすことなくトップを走り続けている。
ライコネンとヴェッテルの２位争いは、周回遅れなども絡み、複雑な戦い。それでも１秒以内の差でヴェッテルがライコネンに迫る。
ライコネンは２７周走ったミディアムタイヤでベッテルの追撃をかわしている。
ハミルトンがトップでチェッカーフラッグを受ける。２位ライコネン、３位ヴェッテルの順でチェッカーを受ける。
ライコネンはピットレーンの出口付近でクルマを止めている。燃料が残り少ない可能性がある。
２０１３年Ｆ１世界選手権第１０戦ハンガリーＧＰ決勝レースの結果は、ハミルトンが優勝、２位ライコネン、３位ヴェッテル、４位ウェーバー、５位アロン ソ、６位グロージャン、７位バトン、８位マッサ、９位ペレス、１０位マルドナド、１１位ヒュルケンベルグ、１２位ヴェルニュ、１３位リチャルド、１４位 ファン・デル・ガルデ、１５位ピック、１６位ビアンキ、１７位チルトン、１８位ディ・レスタ、１９位ロズベルグとなった。
ハミルトンにとってはこの勝利がハンガロリンクでの４勝目となり、ミハエル・シューマッハに並ぶこのサーキットでの最多勝ドライバーとなった。
また、マルドナドが１０位に入ったことにより、ウィリアムズは今季初ポイントを挙げることができた。
このレース結果により、ドライバーズチャンピオンシップはヴェッテル１７２ｐ、ライコネン１３４ｐ、アロンソ１３３ｐ、ハミルトン１２４ｐ、ウェーバー１０５ｐとなった。
また、コンストラクターズチャンピオンシップはレッドブル２７７ｐ、メルセデス２０８ｐ、フェラーリ１９４ｐ、ロータス１８３ｐとなった。
Ｆ１サーカスはこれから１カ月の夏休みに入る。次戦ベルギーＧＰは、８月２５日に決勝レースが行われる。
