トム・クルーズの出世作『TOP GUN:トップガン』(86)の続編は、前作で主役のマーヴェリック役を演じたトムが今回TOP GUN2でも主役として製作されることが明らかになった。
『トップガン2』は、昨年から具体的な製作話が持ち上がっており、リドリー・スコット監督やヒットメーカーでプロデューサーのジェリー・ブラッカイマーの続投がささやかれていたが、肝心のトムについては、しばらくヒット作がなかったこともあって、「マーヴェリックは端役で、新たな若いパイロットが主役になるだろう」と言われていた。 しかし、パラマウント社長が、今後のラインナップについてハリウッド・レポーター誌のインタビューで、「トムが主役のマーヴェリック役でパイロットのコスチュームを着ることになる。前作同様にトニー・スコット監督とジェリー・ブラッカイマーがタッグを組み、既に『ザ・タウン』(2010)のピーター・クレイグに脚本を依頼している」ことを明らかにした。また、これらの会話の中で、「『トップガン2』の製作が先で、『MI5:ミッション:インポッシブル5』の撮影はその後になる」とも語ったそうで、そうなると当分、トムは主演作に困ることがなさそうだ。 若きパイロット訓練生、マーヴェリックの成長と挫折を描き、トムが一躍大スターとなった映画『トップガン』。続編ではトムが再びマーヴェリック役で出演するのでは、と期待が膨らんでいるが、そんななか、スコット監督はウェブサイト「ヒットフィックス」の中で、映画の構想について、パイロットが無人機をリモコン操作する、新しい時代の空中戦を描くことになるとコメント。 スコット監督は当初、この企画で監督を務めるつもりはなかったそうだが、実際に無人機操作を行っているアメリカ空軍のパイロットと面会したことで、創造力がかきたてられたよう。「リメイクは作りたくないし、すでにあるものを作り直すこともしたくない。新しい映画を作りたいんだ。子供たちはコンピューターゲームで空中戦を体験している。これからの戦争はそういう子たちが無人機の操作を担うんだ」と、語っている。 『ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル』(2011)の製作の際にも、トムの“ちょい役”説が流れていたが、もちろん主役のままだった。そして同作で見事な復活を遂げたトムは、もともとスタジオ幹部からの評判が良かったうえに、再びドル箱スターとしての地位を取り戻していることから、トップガン続編でも文句なしに主役の座を手にしたわけだが、年をとったマーベリックが主役となれば、その周辺が気になるところだ。 マーヴェリックの恋人チャーリーを演じ、2009年に同性愛者であることをカミングアウトしたケリー・マクギリスは難しいかもしれないが、同作が出世作となったものの、今はすっかり姿を見せなくなったメグ・ライアンや、マーヴェリックと敵対関係にあったアイスマン、ヴァル・キルマーの復活はあるのか? 今後の発表が楽しみだ。