2011年F1世界選手権第10戦ドイツGPは、日曜日の決勝レースを迎えた。レース直前のコンディションは、気温13℃、路面温度15℃、湿度75%、風速4.3m、曇りのドライコンディションとなっているが、少し雨が降り始めた。
土曜日の予選で16位となったセバスチャン・ブエミは、燃料に関してレギュレーション違反が見つかったため、予選タイムを剥奪された。彼は最後尾からのスタートとなり、17位以降のドライバーは1つずつスタートポジションが繰り上がった。
現地時間午後2時、フォーメーションラップがスタートした。ほとんどのドライバーがオプションタイヤを履いている。
24台のクルマがグリッドに着いた。シグナルがブラックアウトし、レーススタート!ウェーバーが出遅れ、ハミルトンがリード!アロンソが3番手、ヴェッテル、ロズベルグ、マッサが続く。スーティルが7番手、ペトロフが8番手、バトンが9番手に後退し、シューマッハは10番手のままだ。小林が12番手にポジションを上げている。
1周目を終えた時点での順位は、ハミルトン、ウェーバー、アロンソ、ヴェッテル、ロズベルグ、マッサ、スーティル、ペトロフ、シューマッハ、バトン、バリ チェロ、小林、マルドナド、アルグエルスアリ、ペレス、コヴァライネン、グロック、ブエミ、リウッツィ、ダンブロシオ、リチャルド、チャンドック、ハイド フェルド、ディ・レスタとなっている。
2周目 ヴェッテルはアロンソをパスして3番手にポジションを上げた。
スタートのリプレイが流れた。アロンソがターン1でヴェッテルを交わした場面が確認できた。
4周目 ヴェッテルが1分38秒322のファステストを記録した。ハミルトンとウェーバーの差は1秒9、ウェーバーとヴェッテルの差はコンマ5秒、ヴェッテルとアロンソの差はコンマ7秒となっている。5番手ロズベルグの後ろにつけているマッサに対して、チームはすぐに抜くように伝えている。
5周目 オープニングラップでポジションを落としたディ・レスタとハイドフェルドは、ターン3でスピンを喫したようだ。マッサはシケインでロズベルグにオーバーテイクを仕掛けたが、抜くことができなかった。
6周目 ウェーバーが1分37秒659のファステストを記録した。ハミルトンとの差は1秒2だ。ハイドフェルドとディ・レスタの件は審議対象となった。
7周目 ハミルトンとウェーバーの差は1秒まで縮まった。ウェーバーとヴェッテルの差は2秒、ヴェッテルとアロンソの差はコンマ5秒、アロンソとロズベルグの差は5秒1、ロズベルグとマッサの差はコンマ4秒となっている。10番手のバトンは、前を走るペトロフにコンマ3秒差に迫っている。ペトロフは、リアがロックしすぎているのでブレーキを少し弱く踏めと、小松氏から指示されている。
8周目 アロンソはターン1でヴェッテルを抜いて3番手となった。小林はバリチェロを抜いて11番手となり、前を走るバトンにコンマ8秒差に迫っている。
9周目 ペレスがピットイン。最後尾スタートのブエミは15番手、1周目の事故で出遅れたハイドフェルドとディ・レスタは16番手と17番手にポジションを上げている。
10周目 ヴェッテルは前のラップのターン10でスピンを喫し、アロンソとの差が8秒2に開いてしまった。すぐ後ろにロズベルグとマッサが迫っている。
11周目 ハイドフェルドがグラベルにはまっている。ブエミをパスしようとしたハイドフェルドは、ブエミのリアに接触してしまい、グラベルにクルマを止めてリタイアとなった。ブエミはリアタイヤをパンクさせ、ピットに入った。
スタート後の接触事故について、ハイドフェルドにはドライブスルーペナルティが科せられたが、その前にレースを終えてしまった。
12周目 マッサがターン1でロズベルグをパスし、5番手にポジションを上げた。ウェーバーは最終コーナーでハミルトンをパスしたが、この区間はイエローフラッグが振られているため、ウェーバーはポジションを戻した。
13周目 ハミルトンとウェーバーがポジションを争っている間にアロンソが近づいてきた。
14周目 ハミルトンとウェーバーの差はコンマ5秒、ウェーバーとアロンソの差はコンマ4秒となっている。アロンソとヴェッテルの差は11秒9に開き、ヴェッテルの後ろにはコンマ7秒差でマッサが迫っている。
15周目 ウェーバーとロズベルグがピットイン。ウェーバーはスーティルの後ろ6番手でコースに復帰した。心配された雨は降っておらず、ドライコンディションのままだが、バトンのオンボードカメラには少しだけ水滴がついている。
16周目 シューマッハ、マルドナドがピットイン。
17周目 ハミルトン、アロンソ、ヴェッテルがピットイン。ハミルトンとアロンソは、マッサとウェーバーの後ろでコース復帰した。バリチェロもピットに入っている。ハイドフェルドとブエミの接触事故は、レース後に審議されることになった。
18周目 マッサがピットイン。先ほどピットに入ったバリチェロは、ピットから出て来れなくなっているようだ。
19周目 ウェーバーが1分36秒947のファステストを記録した。現在の順位は、ウェーバー、ハミルトン、アロンソ、スーティル、バトン、ペトロフ、小 林、マッサ、ヴェッテル、ロズベルグ、シューマッハとなっている。スーティル、バトン、ペトロフ、小林はまだピットに入っていない。バリチェロはレースをリタイアしたようだ。
20周目 ハミルトンが1分36秒718のファステストを記録した。ウェーバーとの差はコンマ8秒に縮まっている。
21周目 小林がピットイン。ウェーバーが1分36秒585のファステストを記録した。
22周目 ヴェッテルはペトロフを交わして7番手となった。ロズベルグとシューマッハもペトロフを狙っている。
23周目 スーティルがピットイン。ロズベルグとシューマッハがペトロフを交わした。
24周目 ペトロフ、ディ・レスタ、アルグエルスアリがピットイン。シューマッハがスピンを喫した。
25周目 バトンがピットイン。
26周目 現在の順位は、ウェーバー、ハミルトン、アロンソ、マッサ、ヴェッテル、ロズベルグ、スーティル、バトン、シューマッハ、小林、マルドナド、ペ レス、ペトロフ、アルグエルスアリ、ディ・レスタ、コヴァライネン、ブエミ、グロック、リウッツィ、リチャルド、ダンブロシオ、チャンドックとなってい る。
28周目 ウェーバーとハミルトンの差は1秒、ハミルトンとアロンソの差は1秒6、アロンソとマッサの差は23秒6となっている。
29周目 10番手の小林は、前を走るシューマッハにコンマ5秒差に迫っている。
30周目 バトンは前を走るスーティルの真後ろに迫っている。
31周目 ウェーバーがピットイン。オプションに交換した。
32周目 ハミルトンがピットイン。再びオプションに交換した。ハミルトンはウェーバーの前でコース復帰した。
33周目 アロンソがピットイン。オプションに交換した。アロンソはハミルトンの前でコースに復帰したが、直後にハミルトンにパスされた。それでも、ウェーバーの前の2番手となった。
34周目 ハミルトンが1分35秒224のファステストラップを記録した。
35周目 7番手のバトンは前を走るロズベルグにターン1でオーバーテイクを仕掛け、彼をパスして6番手となった。
36周目 バトンがピットイン。ハイドロリックに問題を抱えていたようで、ガレージにクルマを入れてしまった。ハミルトンは1分35秒083のファステストを記録し、アロンソとの差は2秒7となった。バトンはクルマを降りてリタイアとなった。
37周目 ロズベルグがピットイン。オプションに交換し、9番手でコースに復帰した。ブエミもピットに入っている。
38周目 シューマッハがピットイン。
39周目 8番手のロズベルグは前を走る小林にコンマ1秒差に迫り、ターン1でオーバーテイクを仕掛けたが、小林はポジションを守った。
40周目 ロズベルグがターン1で小林をパスし、7番手にポジションを上げた。
41周目 ヴェッテルがピットイン。オプションに交換し、5番手でコース復帰した。ここでピットに入ったリウッツィがクルマを降り、リタイアとなった。
42周目 マッサがピットイン。ヴェッテルの前でコースに復帰した。シューマッハはアルグエルスアリをパスして11番手にポジションを上げた。ペレスもピットに入っている。
44周目 ヴェッテルは前を走るマッサにコンマ6秒差に迫っており、再三オーバーテイクを仕掛けているが、マッサも譲らずにポジションをキープしている。
45周目 アルグエルスアリがピットイン。ハミルトンとアロンソの差は2秒9、アロンソとウェーバーの差は5秒4、ウェーバーとマッサの差は37秒、マッサとヴェッテルの差はコンマ4秒となっている。
46周目 10番手のシューマッハは前を走るペトロフにコンマ8秒差に迫っており、ターン1で彼をパスして9番手にポジションを上げた。
47周目 10番手となったペトロフの後ろにハミルトンが迫っている。
48周目 ペトロフがピットイン。プライムに交換した。ヴェッテルが1分34秒587のファステストを記録した。マッサとの差はコンマ8秒となっている。
49周目 マッサは後ろのヴェッテルがファステストラップを記録したことを無線で伝えられた。ここで6番手のスーティルがピットイン。
50周目 小林がピットイン。
51周目 60周のレースも残り9周となった。現在の順位は、ハミルトン、アロンソ、ウェーバー、マッサ、ヴェッテル、ロズベルグ、スーティル、シューマッハ、ディ・レスタ、小林となっており、ここまでがポイント圏内だ。
52周目 ハミルトンがピットイン。プライムに交換した。
53周目 フェラーリのクルーがピットで準備をしていたが、アロンソはピットに入らずもう1周走ることにした。ディ・レスタ、コヴァライネン、ダンブロシオ、リチャルドがピットに入った。
54周目 アロンソがピットイン。プライムに交換した。彼はハミルトンを抜くことができず、2番手でコースに復帰した。ロズベルグもピットに入った。5番手のヴェッテルは今もマッサを追いかけている。これからピットに入るウェーバーには、プッシュしろという指示が出ている。
55周目 9番手の小林の後ろにコンマ5秒差でペトロフが迫っている。
残り5周 レッドブルはヴェッテルに辛抱しろと指示している。
残り4周 ウェーバーがピットイン。プライムに交換し、3番手でコース復帰した。シューマッハもピットに入った。
残り3周 現在の順位は、ハミルトン、アロンソ、ウェーバー、マッサ、ヴェッテル、スーティル、ロズベルグ、シューマッハ、小林、ペトロフ、ペレス、アル グエルスアリ、ディ・レスタ、マルドナド、ブエミ、コヴァライネン、グロック、ダンブロシオ、リチャルド、チャンドックとなっている。
残り2周 マッサとヴェッテルはピットに入らず、ファイナルラップでピットに入ることになった。
ファイナルラップ ヴェッテルとマッサが同時にピットに入ったが、マッサは時間がかかってしまい、ヴェッテルが4番手でコースに復帰した。
レース終了! ハミルトンがトップチェッカーを受け、今シーズン2勝目を挙げた。アロンソ、ウェーバーが続き、ヴェッテルは4位でレースを終えた。ヴェッテルが表彰台を逃したのは、今シーズン初めてだ。マッサが5位でフィニッシュし、スーティルが6位で母国グランプリを終えた。
ドイツGP決勝結果は、1位ハミルトン、2位アロンソ、3位ウェーバー、4位ヴェッテル、5位マッサ、6位スーティル、7位ロズベルグ、8位シューマッハ、9位小林、10位ペトロフ、11位ペレス、12位アルグエルスアリ、13位ディ・レスタ、14位マルドナド、15位ブエミ、16位コヴァライネン、 17位グロック、18位ダンブロシオ、19位リチャルド、20位チャンドックとなり、リウッツィ、バトン、バリチェロ、ハイドフェルドはリタイアとなっ た。
アロンソはウィニングラップでガス欠でクルマが止まってしまい、ウェーバーのクルマに横乗りしてピットに戻ってきた。
ドライバーズチャンピオンシップは、ヴェッテルが216pでトップをキープし、ウェーバーが139pで2位、ハミルトンが134pで3位、アロンソが130pで4位、バトンが109pで5位となっている。
コンストラクターズチャンピオンシップは、レッドブルが355p、マクラーレンが243p、フェラーリが192p、メルセデスが78p、ルノーが66pとなっている。
次戦のハンガリーGPは、1週間後の7月31日にハンガロリンクで決勝レースが行われる。