ドコモが発表したのは、スマートフォン9モデルは、8モデルがAndroid 2.3を搭載、1モデルがBlackBerry 6を搭載し、防水モデルやワンセグ対応、おサイフケータイ対応モデル、3D対応モデル、無接点充電対応モデルなどがラインナップされる。
そんな充実したラインナップの中でも、異彩を放つのが富士通製のiモード兼Windows端末「F-07C」で、パソコン向けOS「Windows 7」を無理やり?すんなり?搭載した富士通のモバイル向けパソコン「LOOX」シリーズの端末です。
F-07Cが独特なのは、“普通のケータイ”にも切り替えられる。
Windowsパソコンとiモード携帯電話が合体したような端末で、それぞれにCPUやストレージがあり、それぞれがほぼ独立して動作しつつ、ディスプレイやキーボードを共有することで、1個の端末としてまとめられている。Windows 7とiモード携帯電話は、側面のキーで画面表示が切り替わり、使い分けることができる。そんな変態な端末としてドコモの音声対応端末は、“ドコモスマートフォン”、“PRIMEシリーズ”、“STYLEシリーズ”、“SMARTシリーズ”、“PROシリーズ”などに分類されるが、F-07Cはどれにも属さない「その他」扱いになってしまった。
画面にWindowsが表示されているときも、iモード端末は独立して動いており、着信やメール受信はバックグラウンドで行われる。逆にiモード端末として利用しているときは、必ずしもWindowsが起動しているわけではなく、Windowsからiモード端末に切り替えた後、しばらくするとWindowsはスリープ状態となる。
Windowsモード時のバッテリー動作時間は約2時間
しかし…
Windowsモードでの3Gデータ通信は、iモードケータイをPCに差してデータ通信を行う「PCデータ通信」と同じ扱いになる。パケ・ホーダイ フラットの契約だと、Windowsモードでのデータ通信料上限は1万395円となる。FOMAモジュール搭載PCとしてデータ通信のみ契約のFOMAカードの利用もできなくはないが、今度はケータイモードの利用に不都合が出てしまう。この部分は少し考え方が難しいが、Windowsモードでの通信は無線LAN+WiMAXルータなどで利用し、本体の3G通信は“広域で利用できる(WiMAXが入らない場所での)予備”などとして使用するのがよいかもしれない。WindowsモードではFOMAのデータ通信と無線LANの同時利用はできないという。
Windows側の機能としては、Windows 7 Home Premium(SP1適用済み32bit日本語正規版)を搭載。CPUには1.2GHzのAtomを搭載するが、実際には600MHzで動作させているという。メインメモリは1GB、ストレージは32GBのフラッシュメモリで、そのうちリカバリ領域に約8.2GBを使っている。Microsoft Office Personal 2010の2年間ライセンス版をプリインストールしている。バッテリー使用時のWindows連続起動時間は約2時間。
iモード端末側は、通常の富士通製iモード端末と同じくSymbian OSを搭載。機能や使い勝手の面も、キー類以外はほぼ通常の富士通製iモード端末と同等となっている。ただしiモード端末としてのプラットフォームは開発世代が古く、対応サービスやUIデザインなどは、数世代前の富士通製iモード端末相当となっている。
その他の夏モデルでは、フィーチャーフォンとしてSTYLEシリーズ5モデル、PRIMEシリーズ4モデル、SMARTシリーズ2モデル、特殊端末1モデルが発表された。
データ端末は3モデルで、Xi対応のモバイルWi-Fiルーター2モデルが含まれる。発表済み機種1モデル(SH-12C)を含む夏モデルは以下の通り。
■ スマートフォン 9モデル
・MEDIAS WP N-06C(NECカシオ)
・F-12C(富士通東芝)
・AQUOS PHONE f SH-13C(シャープ)
・AQUOS PHONE SH-12C(シャープ)
・Xperia acro So-02C(ソニー・エリクソン)
・Optimus bright L-07C(LGエレクトロニクス)
・GALAXY S II SC-02C(サムスン電子)
・P-07C(パナソニック)
・BlackBerry Bold 9780(RIM)
■ STYLE 5モデル
・F-10C(富士通東芝)
・P-04C(パナソニック)
・P-06C(パナソニック)
・SH-11C(シャープ)
・L-10C(LGエレクトロニクス)
■ PRIME 4モデル
・CA-01C(NECカシオ)
・F-09C(富士通東芝)
・SH-10C(シャープ)
・P-05C(パナソニック)
■ SMART 2モデル
・F-11C(富士通東芝)
・N-05C(NECカシオ)
■ その他
・F-07C(富士通東芝)
■ データ通信端末
・BF-01C(バッファロー)
・L-09C(LGエレクトロニクス)
・L-08C(LGエレクトロニクス)