2011年F1世界選手権開幕戦オーストラリアGPは、日曜日の決勝レースを迎えた。レース直前のコンディションは、気温17℃、路面温度23℃、湿度61%、風速3.6m、晴れのドライコンディションとなっている。
日本、ニュージーランド、オーストラリアで起きた自然災害の犠牲者を追悼し、1分間の黙祷が捧げられた。
土曜日の予選では、ヴェッテルがポールポジションを獲得し、ハミルトンが2番手、ウェーバーが3番手、バトンが5番手となった。
ヒスパニアの2台は107%ルールにより決勝に進出することができなかった。
現地時間午後5時、22台のクルマがフォーメーションラップへ向かった。予選トップ10のクルマはいずれもオプションタイヤを履いている。その他のクルマもほとんどオプションを履いている。
22台のクルマがグリッドに着いた。シグナルがブラックアウトし、レーススタート!
各車順調にスタート、ハミルトンが出遅れたが、何とかポジションをキープした。後方で1台コースオフを喫している。
ヴェッテル、ハミルトン、ウェーバー、ペトロフ、マッサ、バトン、ロズベルグ、小林、アロンソ、ディ・レスタの順で走行している。
シューマッハは17番手までポジションを落としている。コースオフを喫したのは、バリチェロだったようだ。
2周目 アルグエルスアリがピットイン。右リアタイヤを失ったシューマッハもピットに入った。アロンソが小林をオーバーテイクした。
3周目 現在の順位は、ヴェッテル、ハミルトン、ウェーバー、ペトロフ、マッサ、バトン、ロズベルグ、アロンソ、小林、ディ・レスタ、ブエミ、スーティ ル、ハイドフェルド、ペレス、コヴァライネン、マルドナド、バリチェロ、トゥルーリ、ダンブロシオ、グロック、アルグエルスアリ、シューマッハとなってい る。6番手のバトンがマッサを狙っている。バトンはDRSを使ってオーバーテイクを仕掛けるが、マッサはKERSを使って逃げている。
スタートのリプレイが流れた。シューマッハはフォースインディアの1台と接触したようだ。また、バリチェロはペレスと争った際にコースオフを喫したようだ。
5周目 ハミルトンが1分32秒582のファステストを記録した。
6周目 今度はヴェッテルが1分32秒342のファステストを記録した。
バトンは再三マッサにオーバーテイクを仕掛けるも、なかなか抜くことができない。ヴェッテルとハミルトンの差は3秒3、ハミルトンとウェーバーの差は2秒4、ウェーバーとペトロフの差は5秒1となっている。
7周目 バトンとマッサの差はコンマ3秒だ。後方では8番手ロズベルグの後ろに小林、ディ・レスタ、ブエミ、スーティルが連なっている。
8周目 バトンはホームストレートでDRSとKERSを両方使ったが、マッサに追いつくことができなかった。マッサとバトンが争っている間に、アロンソが2秒差まで迫ってきた。
9周目 ハミルトンが1分32秒310のファステストを記録した。ヴェッテルとの差は2秒8に縮まっている。バトンとアロンソの差が1秒1まで縮まった。
10周目 ターン3でバトンがマッサに並んだが、オーバーテイクすることができなかった。バトンの後ろにはアロンソが迫っており、バトンも気を許すとアロンソに抜かれる可能性がある。レッドブルの2台はリアタイヤが摩耗し始めたと無線で伝えている。
11周目 マルドナドがターン9でクルマを止めている。
12周目 ウェーバーがピットイン。オプションからプライムに交換した。前の周で、バトンがターン11の外側でマッサをオーバーテイクした。マッサはアロンソにもポジションを譲り、6番手となった。バトンのオーバーテイクはターン11の内側をショートカットした形で行われており、マッサとアロンソに対してポジションを譲らなければならない可能性がある。
13周目 アロンソがピットイン。バトンのオーバーテイクは審議対象となった。
14周目 マッサがピットイン。再びオプションに交換した。ヴェッテルとハミルトンの差は1秒5、ハミルトンとペトロフの差は12秒8、ペトロフとバトンの差は7秒2となっている。
15周目 ヴェッテルがピットイン。再びオプションに交換し、コースに出て行った。彼はバトンの後ろに入った。バトンにはドライブスルーペナルティが下された。
16周目 ダンブロシオがピットイン。現在の順位は、ハミルトン、ペトロフ、バトン、ヴェッテル、ロズベルグ、ウェーバー、小林、スーティル、アロンソとなっている。ハイドフェルドとディ・レスタがピットに入った。
17周目 ハミルトンとペトロフがピットイン。ハミルトンはオプションに交換した。ロズベルグ、小林、スーティルもピットに入った。ヴェッテルが1分31秒548のファステストを記録している。
18周目 トゥルーリがピットに入った。バトンもピットに入り、ドライブスルーペナルティを行った。アルグエルスアリとコヴァライネンがピットイン。
19周目 20番手を走行しているシューマッハが2回目のピットイン。まだピットに入っていないのは、ペレス、グロック、バトンの3人だ。ここでグロックがピットに入った。
20周目 バトンがピットイン。再びオプションに交換し、ブエミの後ろでコースに戻った。
バトンの後ろにディ・レスタが迫っている。タイヤが温まらないバトンは、ディ・レスタからポジションを守れるか。
21周目 現在の順位は、ヴェッテル、ハミルトン、ウェーバー、ペトロフ、アロンソ、マッサ、ペレス、ロズベルグ、小林、バリチェロ、ブエミ、バトン、 ディ・レスタ、スーティル、ハイドフェルド、アルグエルスアリ、コヴァライネン、トゥルーリ、ダンブロシオ、シューマッハ、グロックとなっている。
コヴァライネンがクルマを止めている。クルマからの水漏れが原因のようだ。
また、先ほどピットに入ったばかりのグロックが再びピットに入っている。
23周目 シューマッハが3回目のピットイン。ガレージに頭からクルマを突っ込み、彼はクルマを降りてリタイアとなった。
小林を交わして9番手となったバリチェロは、今度は前を走るロズベルグに迫っている。彼はターン3でロズベルグにオーバーテイクを仕掛けたが接触してしまい、スピンを喫した。
24周目 バリチェロと接触したロズベルグのクルマから白煙が上がっている。
ロズベルグはクルマを止めてリタイアとなった。メルセデスは開幕戦で2台リタイアという残念な結果となった。
25周目 バリチェロがピットイン。フロントノーズを交換した。
バリチェロとロズベルグの事故により、小林は7番手までポジションを上げた。後ろからバトンが迫ってきている。
バトンが小林をオーバーテイクし、7番手にポジションを上げた。
26周目 バリチェロとロズベルグの接触事故は審議対象となった。
現在の順位は、ヴェッテル、ハミルトン、ウェーバー、ペトロフ、アロンソ、マッサ、バトン、小林、ブエミ、スーティル、ディ・レスタ、ハイドフェルド、ペ レス、アルグエルスアリ、バリチェロ、トゥルーリ、ダンブロシオとなっている。ロズベルグ、コヴァライネン、シューマッハ、グロック、マルドナドはリタイ アとなった。
27周目 ウェーバーがピットイン。プライムからオプションに交換した。
28周目 アロンソがピットイン。オプションに交換した。ウェーバーとアロンソは3ストップ戦略を選んだようだ。
バリチェロにドライブスルーペナルティが出された。
30周目 ヴェッテルとハミルトンの差は9秒、ハミルトンとペトロフの差は22秒3、ペトロフとマッサの差は16秒3となっている。ここでバリチェロがドライブスルーペナルティを行った。アロンソが1分30秒097のファステストを記録した。ブエミがピットに入っている。
32周目 マッサがピットイン。プライムに交換した。アロンソが1分30秒081のファステストを記録し、前を走るウェーバーとの差を縮めている。
ハミルトンがわずかにコースオフを喫し、ヴェッテルとの差が11秒5に開いた。
33周目 小林がピットイン。
34周目 ハミルトンのクルマのフロアが落ちている。フロアが路面に当たって火花が散るシーンがリプレイで流れた。
35周目 ハミルトンは1分32秒台で走行している。3番手のペトロフとの差は19秒3だ。
37周目 ヴェッテル、ハミルトン、アルグエルスアリ、ペトロフがピットイン。ディ・レスタもピットに入った。
38周目 バトン、スーティルがピットイン。バトンはオプションに交換した。
39周目 アロンソがウェーバーにコンマ7秒差まで迫っている。
40周目 ここまでの順位は、ヴェッテル、ハミルトン、ウェーバー、アロンソ、ペトロフ、マッサ、バトン、ペレス、小林、ブエミ、スーティル、ディ・レスタ、ハイドフェルド、アルグエルスアリ、バリチェロ、トゥルーリ、ダンブロシオとなっている。
ここでペレスが1分29秒962のファステストを記録した。8番手を走行している彼は、まだ1回しかピットに入っていない。
41周目 アロンソはウェーバーにコンマ5秒差に迫った。
ヴェッテルとハミルトンの差は9秒4、ハミルトンとウェーバーの差は5秒5、ウェーバーとアロンソの差はコンマ5秒、アロンソとペトロフの差は13秒9となっている。
42周目 ウェーバーがピットイン。オプションからオプションに交換した。バリチェロもピットに入っている。
43周目 アロンソがピットイン。アロンソはウェーバーの前でコースに戻った。これでアロンソが4番手、ウェーバーが5番手となった。
44周目 ウェーバーが1分29秒686のファステストを記録した。彼は猛プッシュしてアロンソを追いかけている。
46周目 今度はアロンソが1分29秒608のファステストを記録した。アロンソとウェーバーの差はコンマ6秒だ。
47周目 現在の順位は、ヴェッテル、ハミルトン、ペトロフ、アロンソ、ウェーバー、マッサ、バトン、ペレス、小林、ブエミ、スーティル、ディ・レスタ、ハイドフェルド、アルグエルスアリ、バリチェロ、トゥルーリ、ダンブロシオとなっている。
48周目 バトンがマッサを抜いて6番手となった。7番手にポジションを下げたマッサに、ペレスが迫っている。
49周目 マッサがピットイン。プライムからオプションに交換した。アロンソが1分29秒597のファステストを記録した。
50周目 再びアロンソがファステストラップを記録した。ウェーバーとの差を2秒に広げている。
52周目 バリチェロがガレージにクルマを突っ込み、リタイアとなった。これでウィリアムズは2台ともリタイアとなった。10番手のマッサが前を走るブエミにオーバーテイクを仕掛けた。
53周目 現在の順位は、ヴェッテル、ハミルトン、ペトロフ、アロンソ、ウェーバー、バトン、ペレス、小林、ブエミ、マッサとなっており、ここまでがポイ ント圏内だ。11位以降は、スーティル、ディ・レスタ、アルグエルスアリ、ハイドフェルド、トゥルーリ、ダンブロシオとなっている。
55周目 マッサがブエミをオーバーテイクし、9番手となった。
残り3周 ヴェッテルとハミルトンの差は16秒1、ハミルトンとペトロフの差は17秒4、ペトロフとアロンソの差は2秒2、アロンソとウェーバーの差は3 秒5、ウェーバーとバトンの差は17秒7となっている。バトンの後ろには6秒6差でペレスが続いており、彼はただ1人1ストップ作戦を行っている。
残り2周 マッサが1分28秒947のファステストを記録した。アロンソはペトロフに1秒6差までせまっている。
ファイナルラップ ヴェッテルはハミルトンに19秒6差をつけてファイナルラップに突入した。アロンソはペトロフとの差を1秒4まで縮めているが、ここから追いつくのは厳しそうだ。
レース終了! ヴェッテルがポールトゥウィンを達成した。2位にハミルトンが入り、3位にはペトロフが入った。4位アロンソ、5位ウェーバーとなり、ウェーバーはチェッカーを受けた直後にコース脇にクルマを止めた。
オーストラリアGP決勝結果は、1位ヴェッテル、2位ハミルトン、3位ペトロフ、4位アロンソ、5位ウェーバー、6位バトン、7位ペレス、8位小林、9位 マッサ、10位ブエミ、11位スーティル、12位ディ・レスタ、13位アルグエルスアリ、14位ハイドフェルド、15位トゥルーリ、16位ダンブロシオと なり、バリチェロ、グロック、ロズベルグ、コヴァライネン、シューマッハ、マルドナドはリタイアとなった。
ペトロフにとっては嬉しい初表彰台となり、ルノーのクルーたちはテレビカメラに向かってクビサへのメッセージを掲げた。ザウバーのペレスはデビュー戦で7位に入り、初ポイントを獲得した。
race results - 2011 Australian F1 Grand Prix
Pos. ドライバー コンストラクターズ Time
1. セバスチャン・ヴェッテル レッドブル 1:29:30.259
2. ルイス・ハミルトン マクラーレン +22.297
3. ヴィタリー・ペトロフ ルノー +30.560
4. フェルナンド・アロンソ フェラーリ +31.772
5. マーク・ウェーバー レッドブル +38.171
6. ジェンソン・バトン マクラーレン +54.304
7. セルジオ・ペレス ザウバー +1:05.845
8. 小林可夢偉 ザウバー +1:16.872
9. フェリペ・マッサ フェラーリ +1:25.186
10. セバスチャン・ブエミ トロロッソ +1 Lap
11. エイドリアン・スーティル フォースインディア +1 Lap
12. ポール・ディ・レスタ フォースインディア +1 Lap
13. ハイメ・アルグエルスアリ トロロッソ +1 Lap
14. ニック・ハイドフェルド ルノー +1 Lap
15. ヤルノ・トゥルーリ ロータス +2 Laps
16. ジェローム・ダンブロシオ ヴァージン +4 Laps
17. ティモ・グロック ヴァージン +9 Laps
Did not finish
18. ルーベンス・バリチェロ ウィリアムズ +10 Laps
19. ニコ・ロズベルグ メルセデスGP +36 Laps
20. ヘイッキ・コヴァライネン ロータス +39 Laps
21. ミハエル・シューマッハ メルセデスGP +39 Laps
22. パストル・マルドナド ウィリアムズ +49 Laps
次戦のマレーシアGPは、4月10日に決勝レースを迎える。