東京ディズニーリゾート・オフィシャルホテルなどのホテルが19日、被災した千葉県浦安市民向けに、風呂と食事の提供を行った。提供を行ったホテルは、東京ディズニーリゾート・オフィシャルホテルの「東京ベイ舞浜ホテル」、「シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル」と「浦安ブライトンホテル」の3ホテル。
東京ディズニーシーの従業員 大震災時も笑顔絶やさず客感動 東京ディズニーランドとディズニーシーでは、5万人以上が園内で待機を余儀なくされた。その間のキャスト(従業員)たちの姿に、ゲスト(客)からは多くの感動の声が寄せられた。 「あんなに激しい揺れにもかかわらず、ショーに出ていたミッキーマウスやダンサーたちは、終始笑顔で手を振り続け、ゲストに不安を与えないようにしていました。別のアトラクションでは、中吊りになっていたアリエル(人魚のキャラクター)が、救出されるまでの間ずっと笑顔を絶やさなかったそうです」(30代・主婦) キャストは自らが建物の側に立ってゲストを誘導。ブランケットやタオル、カイロなど、できるかぎりのものを提供した。 「キャストさんのせいじゃないのに『ご迷惑をおかけしております』と頭を下げ、トイレに行くときには『まだ安心できませんので、できるだけ早く戻ってきてくださいね』と心配してくれた。安心して泣けてしまいました」(女子大生) 薄着のユニフォームのまま、不眠不休で頑張るキャストたち。彼らを励ましたのはゲストたちだった。 「小さな女の子2人連れのお母さまが『お姉さんも大変ですね。半袖で寒いでしょうに、大丈夫ですか?』と声をかけてくださり、そのとき初めて自分が半袖のままだと気づきました。そして女の子たちが鳥肌のたった私の腕を、一生懸命小さな手でさすってくれました」(キャストのひとり) ディズニーランド・シー、21日以降の営業について発表 義援金1億円 千葉県浦安市の東京ディズニーランドおよび東京ディズニーシーを運営する株式会社オリエンタルランドは18日、義援金1億円を被災地へ寄付することを発表した。
オフィシャルサイトの発表によると、オリエンタルランドは1億円の義援金に加え、さらなる支援について検討を進めている。 支援のひとつとして、断水で風呂に入れない千葉県浦安市民を対象にホテルの大浴場と食事を有料で提供した。「東京ベイ舞浜ホテル」では、入浴を大人(中学生以上)500円、こども(0歳〜小学生)250円で提供。また食事は、700円で天ぷらそばとおにぎりのセット、日替わり丼とスープのセットなどが提供されたという。 千葉県浦安市は埋め立て地が多く、地震による液状化と土砂の噴出で水道管が破損し、広範囲で断水。現在も3万7,000世帯で下水道とガスが復旧していない上に、計画停電も行われている。
現地では多くのボランティアが集まり、復興支援を行っている。また、浦安市の公式Twitterでは様々な被災者向けの情報発信を行っている。
◆東京ディズニーシー、湖の水を学校に提供
東京ディズニーシー内中央にある湖の「メディテレニアンハーバー」の水を浦安市内の小中学校へ下水用水として提供している。
◆ディズニー施設、再開は未定
株式会社オリエンタルランドでは、東京ディズニーランド、東京ディズニーシーのほか、イクスピアリ、ボンボヤージュ、ディズニーリゾートライン、ディズニーホテル、シルク・ドゥ・ソレイユ シアター東京なども営業を停止している。
交通網の復旧にめどが立たないことや、計画停電などによる首都圏の電力不足を考慮。再開は未定としている。
全国19都市を訪問する予定であった「東京ディズニーシー10thアニバーサリーツアー“Be Magical!”」も全て中止とすることが発表されている。