震災情報を国民に伝えるため、連日不眠不休で記者会見を開く枝野官房長官。彼の働きぶりは「政界のジャック・バウアー」とインターネットでも話題になっており、一部では105時間寝ずに働いたともささやかれている。そしてツイッターでは彼の睡眠不足を心配して、#edano_nero(枝野、寝ろ)というハッシュタグまで登場し、枝野長官は一躍時の人となった。
「日本経済の実力は地震で揺るがない」 枝野幸男官房長官は17日午前の記者会見で、円高が一時1ドル=76円台まで進み戦後最高値を更新したことについて「日本経済の基本的な実力は、この地震によって揺らぐものではない。未曽有の事態に対して国民が結束して乗り越えていくという姿勢を、世界のマーケットに示していくことが大事だ」と述べた。 [東日本大震災]官邸幹部ら交代で休憩 長期化に備え
また、疲労も関係なしに働く枝野官房長官を、アメリカの人気ドラマ『24 -TWENTY FOUR-』の主人公ジャック・バウアー捜査官になぞらえて、あるツイッターユーザーが「枝野さんがやっと就寝されたそうで。実に105時間ぶりだとか。 105時間といえば、4日間以上。『24』にすれば4シーズン分。つまりジャックバウアー4人分です。ありがとう!日本のジャックバウアー!!」とつぶやいたことにもTelegraphは触れ、今や枝野長官の活躍ぶりは世界に知られることとなった。
Telegraphは枝野官房長官の他に、自衛隊の連日の救助活動を心配して生まれた#jietai_taberoハッシュタグ、そして菅総理のこれからするべきことについてツイッターユーザが作り出した#kan_okiroハッシュタグと、#kan_neteroハッシュタグについても言及している。
様々な批判を受けながらも、官房長官という重大な職務をまっとうする枝野幸男氏。その己の身を顧みず国民のために働く姿は、まさにヒーローそのものである。 枝野官房長官から学べる10のこと:危機管理広報の視点から 2011年3月11日(金)午後2時46分頃に発生した、東北地方太平洋沖地震の影響で被災地は言うまでもなく、福島第一原発の事故により被災地以外の人達も不安に襲われています。
こうした状況において一躍注目を浴びているのが、枝野官房長官。
不眠不休で出ずっぱりの状況と思われる枝野官房長官についてTwitterでは"#edano_nero"というハッシュタグがトレンドトピックとなり、THE WALL STREET JOURNALでもその様子が、Tireless Edano Earns Twitter Respectという記事で取り上げられました。
今回の枝野官房長官の対応の姿勢が、危機管理広報の観点から素晴らしいので、その理由をまとめてみました。
1. しっかりとした口調で、ゆっくりと、文節を切りながら説明する。
2. 原稿を読まずに自分の言葉で話す。
3. 記者を指名する際、回答する際に目を見て答える。
4. (放射能漏れしているなどの)可能性を否定せず「可能性はあるが」と受け止める。
5. 専門家の判断が必要な部分については、その旨を述べつつ、自らの見解を示す。
6. 誤解が起きそうなところを繰り返し、説明する。(12日時点の上の動画の冒頭や、15日時点の4号機の火災に関する説明 - 下の動画の10分過ぎあたり)
8. 質問に対して回避的な答えはせずに、事実ベースでできる範囲の回答をする。
9. スポークスマンとして常に登場する。
10. 国民一人ひとりができることを具体的に説明する(節電に協力を、チェーンメールをしない、買いだめをしない等)。
特に12日の会見後は、何もわからない、隠ぺいだ、というようなコメントが見受けられましたが、事実ベースで確証を得られていることのみを話すのは当然。情報の更新が特になければ(専門家ではない私たちにとって)明確になったことは今はない、と理解したいと思います。
このたび被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
枝野長官、会見見送り 長期化見すえ平常態勢へ 枝野幸男官房長官は2日、東日本大震災の発生から連日開いてきた記者会見を見送った。3日には会見を開く予定でいるが、原発事故対応の長期化を見すえ、徐々に平常の態勢に切り替える姿勢だ。 枝野氏は1日、それまでの防災服姿からスーツに戻り、夜には震災後初めて議員宿舎に帰宅。2日は朝から首相官邸に出邸。午後に東京電力が福島第一原発の作業用の穴で亀裂が見つかったと発表したが、「汚染水流出の原因が分かったということで、新たな危機ではない」(政府関係者)として、夕方には帰宅した。