最近NASAが二度と地球に帰還しない、火星植民地プロジェクトを計画していた事実が明るみになり、話題を呼んでいる。このプロジェクトに参加した宇宙飛行士は、再び地球に降り立つことはなく火星で一生を終えることになる。そればかりか、火星で家族をもうけ、後に続く世代も火星に住むことになるという。考えただけでゾッとするような恐ろしい計画なのだが、これはどうやら噂ではなく、真剣に計画されていたようだ。
アメリカのニュースメディアが報告するところによると、計画は20年も前から構想されていたものであり、100年間宇宙を航行する宇宙船「スターシップ」の開発まで検討されていたことが明らかになった。 火星植民地プロジェクトに関して、もし本当に実行されるのであれば、越えて行かなければならない課題がいくつもある。想定されているものでもっとも重大なのは、宇宙飛行士の健康だ。宇宙に長期間滞在する場合に、身体は重力の負担から解放され、筋肉は弱くなり骨の密度も低下する。そして精神的にタフでなければ、およそ普通の心理状態を保てないだろうと見られている。 そしてもう1つ重要な要素として、宇宙船の課題がある。火星までの道のりは片道5600万キロ(地球にもっとも近い軌道での距離)。現在の化学技術でたどり着くのに1年近くかかる。有人探査を行う場合、燃料と生活物資を積み込むために巨大な宇宙船が必要とされる。そのためNASAは、「100年船」と呼ばれるスターシップの開発を計画していたことが、最近になって判明したのだ。 この事実は、元NASAの職員で現在NASAの研究機関「エイムズ研究センター」のサイモン・ウォーデン氏が語っている。サイモン氏はサンフランシスコで開かれた会議の席上で、「100年船」の情報について明らかにした。 実はサイモン氏は20年前、この情報を漏らしてしまい解雇されたそうだ。彼の漏らした情報は、その後の宇宙開発に重大な影響を及ぼした。というのも、巨大なスターシップの開発には莫大な費用がかかるため、計画が実行されれば国益に相当な影響を与えると見られていたからだ。当時、NASAや政府関係者の間で、さまざまな憶測が飛びかい混乱を招いた。その結果「100年船」開発計画は大きく方向転換せざるを得なかったのだ。 このことに関して、アメリカの「フォックス・ニュース」は事実関係を解明するために、NASAと同センター、並びにサイモン氏へのインタビューを試みたが、いずれもまともな回答を得るに至らなかった。 ちなみに政府機関「国防高等研究計画局(DARPA)」は、メディア各社に対して、「サイモン氏の語った内容を公にしないように」と通達を出している。このことからも「100年船」に関する情報が、アメリカの宇宙開発にとって大変重要な内容であったことを伺うことができるのだ。さらに宇宙開発専門家は、「火星の植民地プロジェクトに参加するメンバーは4人である」と、具体的な数字まで挙げている。 二度と帰って来ることのできない有人探査計画は、やはり単なる噂でなく事実として計画が持ち上がっているようだ。当初の予定では、2020年に実施するとも言われている。果たして人類は本当に火星にたどり着くことができるのだろうか?