韓国GPを終えて、残り2レースとなった2010年のチャンピオンシップは、近年まれに見るエキサイティングな終幕を迎えようとしている。韓国インターナショナルサーキットの初代ウィナーとなったフェルナンド・アロンソが、ドライバーズチャンピオンシップでトップに立ち、早ければ次戦のブラジルGPで3度目のワールドチャンピオンに輝く可能性がある。
以下に、タイトルを争う5人のドライバーの状況をまとめた。 2週間後のブラジルGPでは、唯一アロンソだけにタイトルを獲得する可能性が残されており、残りの4人のドライバーは、自らの順位だけでなくアロンソと他のドライバーの順位にも結果が左右される。 ブラジルGPにおける各ドライバーのチャンピオンシップの行方 ■フェルナンド・アロンソの場合(231ポイント、優勝5回) 唯一アロンソだけがブラジルGPでタイトルを決める可能性が残されている。
ブラジルでアロンソを止められるのはウェーバーだけということになる。
■マーク・ウェーバーの場合(220ポイント、優勝4回) ウェーバーがタイトルを逃すとすれば、以下の状況になった時だ。
アロンソがブラジルGPで4位以下になれば、ウェーバーの順位に関係なく彼のタイトル獲得の可能性は最終戦までつながることになる。しかし、アロンソが表彰台圏内を走行していた場合、ウェーバーのポジションがタイトル争いの鍵になるだろう。
■ルイス・ハミルトンの場合(210ポイント、優勝3回) ハミルトンの場合、状況はウェーバーよりも更に厳しくなる。
アロンソがインテルラゴスで優勝した場合、ハミルトンは無条件でチャンピオンシップから脱落することになる。
■セバスチャン・ヴェッテルの場合(206ポイント、優勝3回) アロンソと25ポイント差のヴェッテルは、ブラジルGPで少なくとも10位以上に入ることがタイトル争いに踏みとどまる最低条件だ。
基本的に、ヴェッテルはアロンソよりも前でフィニッシュしなければならない。しかし、アロンソが優勝した場合、ヴェッテルは無条件でタイトル争いから脱落する。もしアロンソがノーポイントに終わったとしても、ヴェッテルは1ポイント以上獲得しなければならない。また、彼にとってウェーバーの存在も気になるところだ。
■ジェンソン・バトンの場合(189ポイント、優勝2回) ディフェンディングチャンピオンのバトンの場合、ブラジルGPで最低でも2位に入らなければタイトルを防衛できない。また、以下の状況になった時、彼は無条件でタイトルを逃すことになる。
バトンがタイトル獲得に望みをつなげるためには、最低でも2位でフィニッシュする必要があり、なおかつアロンソに何かが起きなければならない。もしバトンが優勝し、アロンソがノーポイントに終わったとしても、ウェーバーが5位以下でなければ望みはつながらない。