F1第17戦韓国GPは、現地時間(以下、現地時間)24日の午後3時より韓国インターナショナルサーキットで決勝レースが行なわれた。セーフティカーが何度も出動、完走は24台中わずか15台というサバイバルレースで、フェラーリのフェルナンド アロンソが優勝。一気にポイントリーダーに躍り出ている。また、ザウバーの小林可夢偉は8位に入り、2戦連続でポイント獲得を果たした。
スターティンググリッドには変更があった。前戦日本GPでスタート直後にウィリアムズのニコ ヒュルケンベルグと接触したルノーのヴィタリー ペトロフは、事故を引き起こしたとして5グリッド降格のペナルティを受け、20番グリッドへ。
雨が降り続くサーキットは気温18℃、路面温度19℃のウェットコンディション。雨のため決勝は開始が10分遅れとりなり、さらにセーフティカー先導でスタートが切られる。しかし路面状況は改善せず、3周で赤旗中断。
4時5分、再びセーフティカー先導でレースが再開。18周になってようやく真のスタートが切られるが、荒れ模様の展開が続く。メルセデスのニコ ロズベルグがマクラーレンのルイス ハミルトンをオーバーテイクして4番手に浮上するも、2番手を走行していたレッドブルのマーク ウェバーがクラッシュ。N.ロズベルグはこれに巻き込まれ、2台そろってリタイアとなる。ポイントリーダーのM.ウェバーは痛恨のノーポイントに終る。
この処理のためセーフティカーが入り、24周目に再開されるが、31周目にトロ ロッソのセバスチャン ブエミがクラッシュしたため、またしてもセーフティカーが登場。この間、雨が止んだため多くのマシンがインターミディエイトタイヤへ履き替えている。タイヤ交換に手間取ったF.アロンソはL.ハミルトンに先行されるが、35周目にレースが再開すると、すぐに2番手を奪い返す。後方では小林がフォースインディア勢と10番手争いを演じる。
日没が迫り、徐々にサーキットは暗くなっていく。韓国GP初代ポールシッターとなり、ここまで順調にトップを走行していたレッドブルのセバスチャン ベッテルだが、46周目にエンジンブローが発生。M.ウェバーに続き、S.ベッテルまでリタイアに終ってしまう。
トップ3はF.アロンソ、L.ハミルトン、フェラーリのフェリペ マッサとなり、サーキットが夕闇に沈む中ついに長い長い55周のレースが終わった。F.アロンソは今季5勝目、通算26勝目を挙げ、2戦を残しドライバーズランキングでトップに浮上。L.ハミルトンも2位でタイトル争いに踏みとどまっている。
以降の入賞圏内は、4位メルセデスのミハエル シューマッハ、5位ルノーのロバート クビサ、6位フォースインディアのビタントニオ リウッツィ、7位ウィリアムズのルーベンス バリチェロ、そして8位が小林、9位はニック ハイドフェルドでザウバーが2台ともポイントを獲得し、N.ヒュルケンベルグが10位だった。マクラーレンのジェンソン バトンは12位でタイトルが遠のいている。ヒスパニアレーシングの山本左近は15位完走。
この結果、ドライバーズランキングはF.アロンソがトップで『231』、2位M.ウェバー『220』、3位L.ハミルトン『210』、4位S.ベッテル『206』、5位J.バトン『189』と変わった。