AppleのiPad売り上げは投資家をがっかりさせた一方で、ジョブズ氏は「今の7インチタブレットは即死する」「RIMがわれわれに追いつくとは思わない」とライバルを口撃した。一方のRIMのCEOも黙ってはいない「Appleの現実歪曲空間の外で生きている」と反撃。
7インチタブレットは「即死する」というAppleのスティーブ・ジョブズCEOの批判に、Research In Motion(RIM)のジム・バルシリーCEOが反論した。
AppleのジョブズCEO「年内にまだサプライズ」 7インチiPadはなし?
ジョブズ氏は10月18日の決算発表の際に、7インチのタブレットは小さすぎるため失敗するとの見方を示した。Appleのスティーブ・ジョブズCEOは10月18日、珍しくマーケットの期待に添わない業績を発表した後で、攻撃的な発言を繰り返した。だがそうした発言も、市場心理を覆すことはできなかった。7〜9月期の部品コストは予想より抑えられたものの、粗利率は36.9%と、アナリストの予測平均である38.2%を下回った。Apple株は時間外取引で6.1%値を下げて298.50ドルをつけた。NASDAQ市場での終値は318ドルだった。
RIMは7インチのタブレットマシン「PlayBook」を提供している。
バルシリー氏は、「Appleの現実歪曲空間の外で生きているわれわれには、7インチタブレットは実際に市場の大きな部分を占めることになると分かっている。真のWeb体験を求める顧客には、Flashサポートが重要であることもわれわれは知っている」と反論。Appleのプラットフォームはクローズドだとも指摘している。
iPhoneがRIMのBlackBerryを抜いたというジョブズ氏の主張についても、バルシリー氏は、比較の時期が適切でないと批判している。ジョブズ氏は、Appleの7〜9月期のiPhone出荷台数(1410万台)とRIMの6〜8月期の出荷台数を比較した。この比較は、夏季よりも9 月の方が需要が多いという季節要因を考慮に入れておらず、全体像を反映していないとバルシリー氏は指摘している。RIMの9〜11月期の出荷台数予想は 1380万〜1440万台となっている。
バルシリー氏は、アンテナ問題にしても出荷台数にしても、ジョブズ氏が言っていることがすべてではないとし、「遅かれ早かれ、現実歪曲空間の中にいる人も、すべてを語られていないことに憤るようになるだろう」と締めくくっている。 この場外乱闘は当分続くのでしょうか…見ている方は面白くていいのですが、市場がタブレット型PCに対して生き残りを決めるのはそんなに時間も掛からないでしょうね。