国税庁が、税率の低いタックスヘイブン(租税回避地)として知られるカリブ海の英領ケイマン諸島との間で、脱税などの発見を目的とした情報提供を受けることで合意したことが分かった。
近く具体的な情報提供を要請する。日本がタックスヘイブンとされる地域から情報を入手できるようになるのは初めて。タックスヘイブンが法人や個人の資産隠しに悪用される例が目立っており、国税当局は今後、情報を基に積極的な解明に乗り出すとみられる。
タックスヘイブン(オフショア)とは? タックスヘイブンとは、日本語に訳すると「租税回避地」という意味です。外国資本&外貨獲得の為に、意図的に税金を優遇(無税または極めて低い税率)して、企業や富裕層の資産を誘致している国や地域のことをタックスヘイブンと呼びます。 タックスヘイブンは、別名「オフショア金融センター」若しくは略して「オフショア」などとも呼ばれます。又タックスヘイブンのことを『タックスヘブン(tax heaven=税金天国)』と誤解している人が多いのですが、正しく『tax haven』ですのでご注意。 タックスヘイブンを行っている国は、F1グランプリの開催地でもあるモナコ公国やサンマリノ共和国が有名です。他ではカリブ海地域のバミューダ諸島、バハマ、バージン諸島、ケイマン諸島、中近東ではドバイ(アラブ首長国連邦)やバーレーンなども、タックスヘイブン政策を行っています。アジア地域の香港やマカオ、シンガポールなども、税率が極めて低いため、事実上タックスヘイブン地域にあたります。 これらタックスヘイブンと認定される国や地域は、そのほとんどが自国の産業を持たない極めて小さな国々です。何もしなでいると、確実に世界経済の自由化の波に飲まれて衰退していくだけの弱小国なので、税金をゼロにするという強引な手法で、外国企業や大富豪達の資産を集めて、国土を潤そうとするわけです。