映画館並みの大画面をどこでも楽しめる
cinemizer plusは640×480の高解像度に対応、約2m先にある45インチのディスプレイを視聴するのと同等の迫力を楽しめます。また、ピント調節機能(-3.5Dから+3.5Dまで)により、普段メガネを使用している方でも裸眼にてクリアな映像が観れます。さらに、ビルトインイヤホンによる臨場感溢れるサウンドを提供します。
3Dゲーム、3D映画が手軽に体験できる
cinemizer plusは、サイド・バイ・サイド方式による3D動画の再生に対応しており、お手元のiPod/iPhoneやDVD、Blu-Ray、3D対応のゲームなどに接続すれば、いつでも3D映像を体験できます。フル充電の状態から約4時間再生可能な大容量バッテリーを内蔵しているので、長時間の移動や旅先にも最適です。
※本製品にて3D動画を視聴する際には、再生機の出力またはコンテンツ側の作成フォーマットがサイド・バイ・サイド方式に対応している必要があります。
サイドバイサイド(Side By Side)方式
“side by side”の元の意味は「お互いが並んでいる」と云うこと、3Dテレビでは、右目用映像信号の1フレームと左目用映像信号の1フレームの2つのフレームをそれぞれ水平方向に1/2に圧縮し、それらを横に並べて1枚のフレームとして送信する方式です。
普通の2Dテレビでみると、そのまま縦長の映像が2個(右眼用、左眼用の各一個)横並びになってみえるだけですが、対応した3Dテレビで見ると1枚の3D映像として見えます。
ただし、この方式では水平方向の解像度が1/2となってしまうのが欠点ですが、これもメーカーの努力により改善していくものと思われます。
BS11 の3D放送もこの方式を採用していますし、ケーブルテレビのJ:COMもこの方式です。
Carl Zeiss cinemizer plus
接続可能な機器
iPhone 3G/3GS、iPod touch、iPod Classic、iPod nano 3G/4G/5G、iPod with VideoのiPhoneやiPodシリーズは付属のクレードルに接続可能。別売りのAVケーブルを購入するとDVDプレーヤーやPS3などの家庭用ゲーム機とPSPに接続が可能です。
3D(three dimensions)テレビの発売によって、いよいよ自宅で立体映像が楽しめるようになる。そんななか、新たな3D対応機器として2010年3月に登場したのが、カールツァイスのヘッドマウントディスプレイ「
cinemizer plus(シネマイザー プラス)」だ。テレビと異なり、iPhoneなど手持ちの端末と一緒に持ち運びできるのが強み。シャープなデザインのなかには、驚くべき3D表現力をもっていた。さっそく、その全貌を解き明かしていこう。
映画『
アバター』などの3D映画の登場によって、立体映像を視聴することが身近になってきた。そして、いまや、映画館だけでなく、自宅でも3Dが楽しめる時代になりつつある。大手テレビメーカーのパナソニックは4月、ソニーは6月から3Dテレビを発売する。さらに、コンテンツ産業は、07年12月からサービスを提供するBS11デジタルに加え、10年4月にはジュピターテレコム、同年夏からはスカパーJSATが3Dの番組を放送開始、アクトビラは夏に映像配信サービスをスタートするなど、各社とも力を入れ始めている。
こうした状況のなかで、ドイツの光学機器メーカー、カールツァイスが世に送り出したのが、ヘッドマウントディスプレイ「
cinemizer plus」だ。iPhoneやiPodなどの端末とつなげば、動画共有サイト「YouTube」などの3D映像が自宅や外出先で見られる。また、ソニーの「PlayStation 3(PS3)」などの家庭用ゲーム機とつないで、臨場感溢れる立体映像のゲームを楽しむこともできる。
3Dは「side-by-side方式」に対応
3Dの表示には、左目用と右目用の映像を水平方向に2分の1に圧縮してそれぞれ画面に表示し、メガネを通して1つの立体映像に合成する「side- by-side方式」を採用。解像度は640×480ピクセルで、約2m離れた場所から45型ディスプレイを視聴するのと同等の映像を体感できる。
side-by- side方式の3Dゲームおよび動画なら、迫力の立体映像が楽しめる
iPhone やiPodと接続するには、付属のクレードルを使う。なお、「YouTube」で3D動画を見るには、「side by side 3D」といったキーワードで検索し、対応した動画を見つける必要がある。「YouTube」では、最近side-by-side方式でフォーマットした3D動画を見かけるようになっており、今後のコンテンツの充実に期待できそうだ。もちろん、通常の2Dによる動画の鑑賞もできる。
また、アップルの音楽・動画再生ソフト「iTunes」の動画再生に対応しており、iTunesで購入した高品質な動画を楽しむことができる。ちなみに、米国のオンラインストア「iTunes Store」は、ハイビジョン(HD)画質の映画のレンタルサービスを09年3月から実施している。将来、日本のストアが同様のサービスを導入すれば、「cinemizer plus」で鑑賞できるようになる。
ダイヤル(中央)を長押しして2Dと3Dの表示を切り替える。AV端子(左から2番目)には、付属のコンポジット端子付きケーブルを接続する。テレビやDVDプレーヤーといったコンポジット端子を備えるAV機器と接続することもできる。ケーブルは必要だが、ソファやベッドなど、好きな場所で大画面の映像を見られるのはうれしい。
メガネのように折りたたんで携帯
忘れてはならないのが携帯性だ。「cinemizer plus」は、フル充電の状態で約4時間再生できるバッテリをクレードルに搭載し、自宅だけでなく、出張や旅先など外出先でも使用することができる。充電はPCのUSB経由で給電する。
本体やクレードル、ケーブル類を収納できる専用ケース付き
メガネは折りたたみ式で、重さは約115gと軽量。外観が黒いサングラスそっくりなので、飛行機や、新幹線など長距離を移動する電車の中で使っても、周りの人に違和感を与えることはないだろう。クレードルもコンパクトで、iPhoneと装着した状態で洋服のポケットに入れる。
耳にかける部分(モダン)やイヤホンは位置を調整できる
メガネの耳にかける突起(モダン)には位置を調整する機構を備え、さまざまな頭の大きさに対応する設計になっている。イヤホンも耳の位置に合わせて角度を調節できる。また、使う人の視力に合わせて、左右それぞれで視度の調整ができ、最適な状態で視聴できる。
3D映像を体感! 〜家庭用ゲーム機編〜
それでは、「
cinemizer plus」を使って3D映像を体感しよう。まずは、PS3のゲームソフト、ユービーアイソフトの「
アバター THE GAME」から。PS3との接続はいたって簡単。ゲーム機と「cinemizer plus」のクレードルに接続した各ケーブルをコンポジット端子でつなぐだけだ。それぞれのコンポジット端子はオス同士だったので、メスを両極にもつアダプタを使って接続した。
メインメニューは2Dで表示する。実際に操作したところ、文字のフォントが小さいことと、640×480ピクセルという解像度のせいで、メガネを装着した状態だと見にくさを感じた。事前の設定は、テレビなどの大型画面に映し出して作業し、終了したら「
cinemizer plus」とつなぐ、という手順だとスムーズにできるだろう。
3Dの設定は、ゲームの「オプション画面」の「ディスプレイ設定画面」で任意の方式を選択する。「アバター THE GAME」は、side-by-side方式だけでなく、「チェッカーボード」「RealD」「インターレース」「デュアルヘッド」「iZ3D」など、さまざまな3D方式に対応している。ここでは「side-by-side」を選択。
設定を保存して、いよいよゲームスタート!
おお!3D映像が目に飛び込んできた。実際にプレイすると、映画館のど真ん中に座って広大なスクリーンを鑑賞しているような気分になる。2Dでは決して味わえない奥行き感が生まれ、主人公を歩かせるという操作だけでも思わず笑ってしまうくらいに新鮮だ。特に敵と対峙する場面では、この奥行き感が絶妙のスリルを生み、攻撃されたときは思わず「あひゃっ」と首をすくめてしまった。
思わぬ副産物だったのが、「3D表示にすることで画面がクリアで見やすくなる」ということ。2Dで見るよりも明らかに映像の質が向上し、すぐに違和感なくゲームの世界へと入り込むことができた。懸念していた文字の視認性も、3D表示に変換してしまえばまったく問題はない。
このように、「
アバター THE GAME」など、side-by-side方式の3D表示に対応したゲームソフトであれば、迫力ある立体映像を「
cinemizer plus」で楽しむことができる。今年は、3Dテレビや3D液晶ディスプレイが相次いで発売される「3D元年」。今後、3D対応のゲームソフトが続々と登場するだろう。
3D映像を体感! 〜iPhone編〜
次はiPhoneを使って「YouTube」の動画を視聴する。「3D side by side」というキーワード検索を行い、一覧表示した動画をひと通り鑑賞した。動画は、端末をクレードルにセットして再生すれば、すぐに表示する。
低い解像度でエンコードした映像はどうしても粗さが目立ってしまうが、きちんと立体で表示。それなりの迫力を感じた。一方、HDで記録した映像はクリアで見応えがある。特に、複数の人物を表示するシーンでは、それぞれの人物の距離が微妙に異なって見えるので、2Dでは表現しきれない位置関係がしっかりと把握でき、臨場感が味わえる。
また、左右のイヤホンによるステレオ音声も悪くない。耳の位置に固定すると、外部の雑音を気にすることなく視聴に集中できる。ちなみに、iPhoneでは、動画共有サイトの3D映像だけでなく、写真のスライドショーも表示できるので、手元の画面サイズでは物足りず、大画面で写真を見たいときはぜひ活用したいところだ。
PS3とiPhoneを通して、「cinemizer plus」の魅力について紹介してきたが、あらためて感じたのは「3Dのコンテンツがもっと充実してほしい」ということ。特に「
アバター THE GAME」は想像以上に高画質でプレイが楽しめただけに、一日も早く3D対応のゲームソフトの製品数が増えることを望む。また、iTunes Storeによる国内の映画レンタルサービスの開始にも期待したい。3Dコンテンツが充実すれば、「
cinemizer plus」の利用シーンは一層広がるはず。3Dの黎明期である今、ヘッドマウントディスプレイ「
cinemizer plus」にぜひ注目してほしい。
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東芝、RealD社「サイド・バイ・サイド」方式の3D技術をREGZAに導入
東芝は、米RealD(リアルディー)社と家庭用映像機器向けの3D技術において協業し、RealDの3D技術を液晶テレビ“REGZA”に導入することを発表した。また3Dディスプレイに対応したシャッター式3Dメガネの技術でも協業を進める。
RealD社の3Dは、フルHDの3Dコンテンツを3D対応のパネルに伝送する際に、左右両眼の3D画像を1本のチャネル帯域で多重伝送する「サイド・バイ・サイド」方式の3Dフォーマットを採用。既存のHD放送インフラを活用して3D映像を伝送することができる。
東芝デジタルメディアネットワーク社カンパニー社長の大角正氏は、「東芝は今年、フルHDパネルのレグザに3D技術の導入を計画している。これに先駆けて、3D技術を強力にリードするリアルディー社との協業を始められることを大変喜ばしく思う」とコメントしている。
2009年12月にソニーも家庭用3D機器分野におけるRealD社と技術提携し、同フォーマットに対応した3D対応液晶テレビ“BRAVIA”や、その他コンシューマー向け3D対応製品を開発することを発表している。
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