米空軍が25日、地球上のあらゆる場所を1時間以内に攻撃できる超音速航空機X51Aウエーブライダーのスクラムジェットの実用化への更なる一歩として初飛行実験を行うと発表しました。しかし超音速航空機と米軍は呼びますが、どう見てもこれは巡航ミサイル…のようにしか見えませんね。一度発射されたら着陸を考えない機体を超音速航空機と呼ぶのは無理があります。X51Aは元々巡航ミサイルモデルとした無人攻撃機で、洞窟(どうくつ)に潜むテロリストや敵基地を軍事衛星の誘導で“奇襲攻撃”する21世紀型の新兵器として売り込んでいました。2020年ごろの配備を目指すそうです。
オバマ政権 新型通常兵器「米空軍X51A」開発で抑止力を維持 初の飛行実験を25日に行う米空軍の超音速航空機X51Aは、核兵器を削減する一方で新たな通常兵器の実戦配備により軍事的優位を確保し、これを抑止力とするオバマ政権の新戦略の柱となる。 オバマ政権は4月、「核戦略体制の見直し」(NPR)の中で、核兵器削減など軍事戦略の大胆な方針転換に踏み切った。NPRは同時に、原子力潜水艦に搭載可能な核搭載型巡航ミサイル「トマホーク」の退役も発表。「核の傘」への懸念を示す日本側に対し、大陸間弾道ミサイル(ICBM)や潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)で抑止力をカバーするとしていた。 こうした大胆な戦略転換を可能とした背景に、「地球の裏側でも1時間以内に攻撃できる」(米空軍研究所)という、通常即応グローバルストライク(PGS)と呼ばれるX51Aの開発成功があった。