佐藤琢磨選手(33)が18日、東京都内で会見し、米国最高峰のフォーミュラ・カーレース「インディーカー」シリーズに、米インディアナ州インディアナポリスに拠点を持つ「KVレーシング・テクノロジー」からフル参戦することを発表した。 佐藤選手は「素晴らしいチームとともに新しいチャレンジに挑むことがいまは待ちきれない。トップフィールドで戦うチャンスを得たことに僕の闘志は激しくかき立てられています」と、新天地での飛躍を誓った。佐藤選手が四輪レースに出場するのは、08年4月のF1「スペイングランプリ(GP)」以来となる。
「インディーカー」シリーズは、F1と同様のオープンホイールカーを用い最高で時速320キロを超す高速レース。5月にインディアナポリスで開かれる「インディ500」は、F1「モナコGP」や仏の「ル・マン24時間レース」とともに世界3大レースとして知られる。今年は年間17戦で争われ、3月14日ブラジル・サンパウロで開幕。日本では9月17〜19日に「ツインリンクもてぎ」(栃木県茂木町)で第16戦「インディ・ジャパン300」が開催される。
所属する「KVレーシング・テクノロジー」は、「PKレーシング」として03年に設立。元インディーカー王者のジミー・バッサーさんが代表を務めている。
佐藤選手は96年からレーシングカートを始め、97年に鈴鹿レーシングスクール・フォーミュラを卒業。01年にF1への登竜門「英国・F3選手権」の年間王座に輝いた。02年「ジョーダン・ホンダ」で念願のF1デビュー。03年は「B・A・Rホンダ」のサードドライバーとして契約し、04年に同レギュラードライバーに昇格し、第9戦「アメリカGP」で日本人として14年ぶり、自身初の表彰台(3位)を記録した。06年からは元F1ドライバーの鈴木亜久里さんが設立した「スーパー・アグリ・ホンダ」と契約。08年5月、資金難を理由にチームが撤退するまで第1ドライバーとして出場していた。