玉ねぎには「アリルプロピルジスルファイド」と呼ばれる成分が含まれるのですが、犬の赤血球のヘモグロビンを使えない状態にしてしまいます。人の食事ではタマネギは「血液サラサラ」と過去に捏造番組でも話題になりましたが、犬猫の場合には、体内で赤血球が使えなくなるということは酸素不足になるということです。玉ねぎ入りのスープやハンバーグ等々、飼い主が日々普通に口にする食事も注意が必要なのです。
赤血球の壊され方には個体差があって、犬によっては玉ねぎをなめただけで貧血を起こす場合や食べても症状があまり出ない犬まで様々です。これは「玉ねぎの毒」と言ってしまう程の上京になります・・・この玉ねぎの毒は症状が出やすい犬の場合、死に至る可能性も考えられる危険なものなのです。この状態は「玉ねぎ中毒」と呼ばれるもので、獣医の教科書にも 載っているくらい、有名な中毒となっています。
たまねぎは血液サラサラに効く? たまねぎは他の野菜に比べて目立った栄養素はありませんが、薬効成分を豊富に含んでいます。その代表格が硫化アリルです。 この硫化アリルとはタマネギ特有の刺激成分で、タマネギを切ったときに目がしみる原因でもあります。この硫化アリルには非常に強い血栓予防効果があります。血栓が血液中にできてしまうと血管がつまる原因にもなります。もともと血液には固まる性質があるのですが、コレステロールや中性脂肪が増えるとよりいっそう固まりやすくなります。すると血の固まり(血栓)ができ、血管が詰まって心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こしやすくなってしまうのです。タマネギに含まれる硫化アリルにはこの血栓ができるのを防ぐ働きがあるのです。 また硫化アリルには、ビタミンB1の吸収を助けたり、効果を持続させる働きがあります。ビタミンB1は糖質のエネルギー代謝に関わっているほか、疲労回復やイライラの解消、精神安定に効果があります。よってビタミンB1を多く含む豚肉などと一緒に摂取する事でより効果が期待できます。このほか血中の善玉コレステロールを増やし悪玉コレステロールを減らす作用もあるほか、血圧を下げる働きもあります。 タマネギにはほかにも血糖値を下げるジスルフィド類や血栓を予防するピラジンなども含まれています。このジスルフィド類は加熱すると砂糖よりも甘くなります。タマネギを加熱調理すると甘くなるのはこのためです。