2010年F1世界選手権第4戦中国GPは、日曜日の決勝レースを迎えた。レース直前のコンディションは、気温21℃、路面温度22℃、湿度57%、風速 1.5m、曇りのドライコンディションとなっている。
空から雨が少し落ちてきているが、各車ともドライタイヤでのスタートとなる。グロックのみインターミディエイトタイヤを選択し、その他のほとんどのクルマがオプションタイヤをはいている。
現地時間午後3時、各車がフォーメーションラップに向かった。ディ・グラッシ、チャンドックはピットレーンからのスタートとなり、スターティンググリッドに着いていたグロックも一度ピットに戻った。
雨は次第に強くなってきているようで、各チームがすでにピットストップの準備をしている。レース序盤に雨用のタイヤに交換する可能性が高い。
各車がスターティンググリッドに着いた。シグナルがブラックアウトし、レーススタート!アロンソがトップで1コーナーに入る。レッドブルの2台とロズベルグ、マクラーレンの2台、マッサの順で続いている。後方ではターン6で多重クラッシュが起きた。
クラッシュの区間でイエローフラッグが振られている。ここでセーフティーカーが入ることになった。クラッシュを喫したのは、ブエミ、小林、リウッツィの3台だ。リウッツィがスピンしたところに、ブエミと可夢偉が巻き込まれたようだ。
1周を終えたところで、バリチェロ、スーティル、アルグエルスアリがピットに入った。
現在の順位は、アロンソ、ウェーバー、ヴェッテル、ロズベルグ、バトン、ハミルトン、マッサ、シューマッハ、クビサ、ペトロフ、デ・ラ・ロサ、トゥルーリ、コヴァライネン、セナ、ヒュルケンベルグ、チャンドックとなっている。この後ろにピットに入ったバリチェロ、スーティル、アルグエルスアリが続く。
スタート時のリプレイが流れた。アロンソはフライング気味のスタートで、審議中となっている。
3周目 アロンソ、ウェーバー、ヴェッテル、マッサ、ハミルトン、シューマッハ、トゥルーリ、セナ、ヒュルケンベルグ、チャンドックがピットに入った。
ピットに入っていないのは、ロズベルグ、バトン、クビサ、ペトロフ、デ・ラ・ロサ、コヴァライネンだ。
ヴァージンの2台はスタートすることができず、リタイアとなった。
ピットに入ったクルマはインターミディエイトタイヤに交換した。
4周目 ここでセーフティーカーが戻り、レースが再開された。
トップはロズベルグ、その後ろにバトン、クビサ、アロンソ、スーティルと続いている。
5周目 ロズベルグは1分51秒312のファステストラップを記録した。ここでシューマッハがピットに入った。シューマッハはインターミディエイトかた再びオプションタイヤに交換した。
フライングスタートしたアロンソに、ドライブスルーペナルティが出された。
6周目 アロンソがピットに入り、ドライブスルーペナルティを行った。ヴェッテルとハミルトンはピットに入り、プライムタイヤに交換した。
バリチェロ、ヒュルケンベルグもピットに入っている。
7周目 マッサ、スーティル、ウェーバー、アロンソがピットイン。フェラーリの2台はオプションタイヤに交換したようだ。
現在の順位は、ロズベルグ、バトン、クビサ、デ・ラ・ロサ、ペトロフとなっており、この5台はまだ一度もピットに入っていない。
その後ろに、アルグエルスアリ、シューマッハ、スーティル、ウェーバー、ヴェッテル、ハミルトン、バリチェロ、トゥルーリ、マッサ、セナ、アロンソ、ヒュルケンベルグ、チャンドックが続いている。
9周目 デ・ラ・ロサはセクター2でクルマを止めている。彼のクルマはリアから白い煙が出ている。
ヴェッテルがウェーバーを抜いて9番手にポジションを上げた。
10周目 ロズベルグはプライムタイヤを履いており、1分47秒286で走行している。その2秒8後方にバトンがおり、3番手のクビサとバトンとの差は2秒4となっている。
バトンはセクター1で最速タイムを記録しており、セクター2ではロズベルグがトップタイムをマークしている。
11周目 雨は所々で降っているようだが、路面はほとんど濡れていない。ピットに入らずコース上に留まり、上位を走行していたコヴァライネンだが、徐々に抜かれて順位を落としている。
12周目 アルグエルスアリがピットイン。ハミルトンとスーティルをまとめて抜こうとしたヴェッテルは外側に膨らんでしまい、ハミルトンに先に行かれてしまった。
ヴェッテルはバックストレートの出口でスーティルを交わし、スーティルはウェーバーにも交わされてしまった。
13周目 セナとトゥルーリがピットイン。ハミルトンが1分43秒276のファステストを記録している。
シューマッハの無線で、チームは雨が降り続くことを伝えている。
14周目 ハミルトンは再びファステストラップを記録した。現在の順位は、ロズベルグ、バトン、クビサ、ペトロフ、シューマッハ、ハミルトン、ヴェッテル、ウェーバー、スーティル、アルグエルスアリ、バリチェロ、マッサ、アロンソ、コヴァライネン、ヒュルケンベルグ、トゥルーリ、セナ、チャンドックとなっている。
15周目 ハミルトンはシューマッハにコンマ2秒差に迫っている。シューマッハはオプション、ハミルトンはプライムを履いている。
ハミルトンはバックストレートでシューマッハを抜こうとしたが、シューマッハが上手く抑えた。
16周目 メルセデスチームは、これから雨が強くなることをロズベルグに伝えている。
トップのロズベルグは1分44秒779、2番手のバトンは1分44秒972、3番手のクビサは1分45秒183のペースで走行している。ハミルトンはバックストレートでシューマッハを交わし、6番手にポジションを上げた。
17周目 ポジションを落としたシューマッハに、今度はヴェッテルが迫っている。後方ではマッサがバリチェロを交わし、11番手にポジションを上げた。
ヴェッテルはバックストレート入口でシューマッハに並び、ストレートエンドでシューマッハを交わした。今度はウェーバーがシューマッハに迫る。
18周目 トップのロズベルグと2番手バトンとの差は4秒5、バトンと3番手クビサとの差は6秒4となっている。後方では、アルグエルスアリがスーティルを交わし、9番手にポジションを上げた。
19周目 バリチェロとトゥルーリがピットに入った。バトンはロズベルグを交わしてトップに立った。ロズベルグはセクター3でコースオフを喫し、その隙にバトンが彼に迫り、バックストレートでロズベルグを交わした。
20周目 シューマッハ、ウェーバーがピットイン。インターミディエイトに交換した。アルグエルスアリ。スーティル、アロンソ、マッサ、セナもピットに入った。
コヴァライネン、ヒュルケンベルグ、チャンドックもピットに入った。前の周でピットに入ったトゥルーリは、リタイアとなった。
21周目 バトン、ロズベルグ、クビサがピットに入った。いずれもインターミディエイトに交換している。
続いて、ペトロフ、ハミルトン、ヴェッテルもピットに入った。ヴェッテルはピット作業でハミルトンを抜くことができず、ハミルトンが前でコースに戻った。
ピットに入ろうとしたアルグエルスアリは、ダメージを負ったフロントウイングが外れて踏んでしまった。ピットに戻った彼はフロントウイングを交換し、コースに戻った。
22周目 ここでセーフティーカーが入ることになった。
コース上にアルグエルスアリが落としたものと見られるパーツが落ちており、そのためにセーフティーカーが入ったようだ。
23周目 現在、ヴェッテルとハミルトンが審議されている。彼らは2回目のピットストップの際に並んでピットレーンに入り、接触しそうになった。これが危険行為と見なされて審議されている模様だ。
また、マッサとアロンソが並んでピットレーンに入る映像がリプレイで流れた。今日はピットレーン入口でのバトルがよく見られる。
24周目 現在の順位は、バトン、ロズベルグ、クビサ、ペトロフ、シューマッハ、ウェーバー、ハミルトン、ヴェッテル、スーティル、アロンソ、バリチェロ、マッサ、コヴァライネン、アルグエルスアリ、セナ、チャンドック、ヒュルケンベルグとなっている。ヒュルケンベルグは再びピットに入り、プライムタイヤに交換した。
ヴェッテルとハミルトンのピットレーンでの件は、レース後に審議結果が出されることになった。
25周目 4番手のペトロフは前を走るクビサと50秒近い差があったが、ようやく追いつくことができた。プライムタイヤに交換したヒュルケンベルグだが、彼は最終コーナーでコースオフを喫した。
26周目 セーフティーカーが戻り、レースが再開された。ウェーバーはコースオフを喫し、順位を落とした。
ハミルトンはシューマッハを交わして5番手にポジションを上げた。ウェーバーは無線で最終コーナーでハミルトンに当てられたと伝えている。ドライタイヤで走行していたヒュルケンベルグはピットに入った。
27周目 シューマッハはスーティルにも交わされ、7番手にポジションを下げた。ハミルトンはペトロフを交わし、4番手にポジションを上げた。
レース再開時のリプレイが流れた。ウェーバーはハミルトンに押し出される形でコースオフを喫している。
28周目 路面は完全に濡れ、前車がインターミディエイトで走行している。現在のトップはバトンで、1分50秒012のタイムで走行している。
バトンとロズベルグの差は1秒、ロズベルグとクビサの差は2秒7、クビサとハミルトンの差は2秒4、ハミルトンとペトロフの差は2秒2となっている。
29周目 ハミルトンは1分48秒730のタイムで走行しており、48秒台で走行しているのは彼だけだ。クビサとの差をコンマ7秒に詰めている。
ハミルトンはバックストレートでクビサを交わし、3番手となった。また、アロンソがスーティルを交わして6番手に順位を上げている。
30周目 スーティルはヴェッテルにも交わされ、8番手にポジションを落とした。今度はシューマッハがスーティルに迫っている。
後方では、マッサがバリチェロを交わして11番手にポジションを上げた。
31周目 ここまでの順位は、バトン、ロズベルグ、ハミルトン、クビサ、ペトロフ、アロンソ、ヴェッテル、スーティル、シューマッハ、マッサ、ウェーバー、バリチェロ、アルグエルスアリ、コヴァライネン、ヒュルケンベルグ、セナ、チャンドックとなっている。
32周目 トップのバトンとロズベルグの差は2秒6に開いた。ロズベルグとハミルトンの差は2秒8となっている。
33周目 シューマッハはスーティルを抜きにかかったが、スーティルも負けじとブロックしている。ペトロフがスピンを喫し、アロンソとヴェッテルに抜かれてしまった。
35周目 13番手のアルグエルスアリがピットに入った。3番手のハミルトンがロズベルグにコンマ7秒差に迫っている。
36周目 ウェーバーがピットイン。ハミルトンはロズベルグにコンマ5秒差に迫り、オーバーテイクのチャンスを伺っている。
37周目 シューマッハがピットイン。再びインターミディエイトに交換した模様だ。コヴァライネンもピットに入っている。
38周目 ハミルトン、クビサ、ヴェッテルがピットイン。バリチェロもピットに入った。
ハミルトンは、ペトロフの後ろの5番手でコースに復帰した。
39周目 バトン、ロズベルグ、アロンソがピットイン。再びインターミディエイトに交換した。
ペトロフ、スーティル、マッサもピットに入っている。
現在の順位は、バトン、ハミルトン、ロズベルグ、アロンソ、クビサ、ヴェッテル、ウェーバー、シューマッハ、ペトロフ、アルグエルスアリ、マッサ、バリチェロ、スーティル、コヴァライネン、ヒュルケンベルグ、セナ、チャンドックとなっている。
40周目 ヒュルケンベルグがピットに入った。彼はこれが6回目のピットインとなる。
ハミルトンは、ターン9で雨が強くなっていることを無線で伝えている。彼の現在のラップタイムは1分48秒363で、ウェットタイヤに交換するにはまだ早いようだ。
42周目 トップのバトンは1分47秒509のペースで走行している。2番手のハミルトンとの差は3秒7だ。ハミルトンと3番手ロズベルグの差は7秒、ロズベルグと4番手アロンソの差は6秒8となっている。
44周目 セナがピットイン。2番手のハミルトンと3番手のロズベルグとの差は10秒に開いた。6番手のヴェッテルがクビサにコンマ6秒差に迫っている。
45周目 チャンドックがピットに入った。彼はその前の周でスピンを喫していた。
46周目 9番手を走行しているアルグエルスアリにペトロフが迫っている。ペトロフはバックストレートでアルグエルスアリを交わし、直後にマッサもアルグエルスアリを交わした。
残り8周 アルグエルスアリがピットに入った。ロズベルグとアロンソの差は1秒5となっている。
ハミルトンは、左フロントタイヤの溝が完全になくなっていると無線で伝えている。
残り7周 バトンとハミルトンの差は7秒5に開いた。ハミルトンは1分50秒までペースを落としている。アロンソとロズベルグの差は変わらず、両者とも同じようなペースで走行している。
残り6周 ハミルトンは更にペースを落とし、1分51秒台で走行している。それでも彼とロズベルグとの差は10秒ある。クビサとヴェッテルも1分50秒台で走行している。
残り5周 バトンとハミルトンの差は9秒に開いた。バトンもペースを落とし、1分51秒台で走行している。ロズベルグとアロンソの差は1秒6のままだ。
後方では、9番手のペトロフがシューマッハにコンマ9秒に迫っている。
残り4周 ペトロフがシューマッハを交わして8番手となった。バトンは前の周でコースオフを喫したため、ハミルトンとの差が5秒3に縮まった。
残り3周 現在の順位は、バトン、ハミルトン、ロズベルグ、アロンソ、クビサ、ヴェッテル、ウェーバー、ペトロフ、シューマッハ、マッサとなっており、ここまでがポイント圏内だ。11番手以降は、スーティル、バリチェロ、アルグエルスアリ、コヴァライネン、ヒュルケンベルグ、セナ、チャンドックとなっている。
残り2周 マッサがシューマッハにコンマ8秒まで迫っている。マッサはシューマッハにオーバーテイクを仕掛けたが、外側に膨らんでしまった。
ペースの上がらないウェーバーにペトロフが追いつき、コーナーでウェーバーが膨らんだ際にペトロフが前に出た。
ファイナルラップ トップのバトンはハミルトンに2秒6差をつけてファイナルラップに突入した。ハミルトンとロズベルグの差は8秒3、ロズベルグとアロンソの差は1秒2となっている。後方ではマッサが最終コーナーでシューマッハを抜き、9番手にポジションを上げた。
レース終了! バトンがトップチェッカーを受け、ハミルトンと1ー2フィニッシュを達成した。3位にはロズベルグが入り、ドライブスルーペナルティを受けたアロンソは4位となった。ポールシッターのヴェッテルは6位でレースを終えている。
中国GP決勝は、マクラーレンが2007年のイタリアGP以来となる1ー2フィニッシュを飾った。最終順位は、1位バトン、2位ハミルトン、3位ロズベルグ、4位アロンソ、5位クビサ、6位ヴェッテル、7位ペトロフ、8位ウェーバー、9位マッサ、10位シューマッハ、11位スーティル、12位バリチェロ、13位アルグエルスアリ、14位コヴァライネン、15位ヒュルケンベルグ、16位セナ、17位チャンドックとなった。トゥルーリ、ディ・グラッシ、デ・ラ・ロサ、ブエミ、小林、リウッツィ、グロックはリタイアとなった。
ドライバーズチャンピオンシップは、バトンが60ポイントでトップに立ち、ロズベルグが50ポイントで2位、アロンソが49ポイントで3位、ハミルトンが49ポイントで4位、ヴェッテルが45ポイントで5位となっている。
決勝
Pos. ドライバー コンストラクターズ Tyres Time
1 J・バトン マクラーレン 1:46:42.163
2 L・ハミルトン マクラーレン + 1.530
3 N・ロズベルグ メルセデスGP + 9.484
4 F・アロンソ フェラーリ + 11.869
5 R・クビサ ルノー + 22.213
6 S・ヴェッテル レッドブル + 33.310
7 V・ペトロフ ルノー + 47.600
8 M・ウェーバー レッドブル + 52.172
9 F・マッサ フェラーリ + 57.796
10 M・シューマッハ メルセデスGP + 1:01.749
11 A・スーティル フォースインディア + 1:02.847
12 R・バリチェロ ウィリアムズ + 1:03.665
13 J・アルグエルスアリ トロロッソ + 1:11.416
14 H・コヴァライネン ロータスF1 + 1 laps
15 N・ヒュルケンベルグ ウィリアムズ + 1 laps
16 B・セナ ヒスパニアレーシング + 2 laps
17 K・チャンドック ヒスパニアレーシング + 4 laps
Did not finish
18 J・トゥルーリ ロータスF1 + 30 laps
19 L・ディ・グラッシ ヴァージンレーシング + 48 laps
20 P・デ・ラ・ロサ ザウバー + 49 laps
21 S・ブエミ トロロッソ + 56 laps
22 小林 可夢偉 ザウバー + 56 laps
23 V・リウッツィ フォースインディア + 56 laps
24 T・グロック ヴァージンレーシング + 56 laps
コンストラクターズでは、マクラーレンが109ポイントでトップ、フェラーリが90ポイントで2位、レッドブルが73ポイントで3位となっている。
次戦のスペインGPは、3週間後の4月9日に決勝レースが行われる。