まさゆき地図とは、ドラクエ9で遊べる宝の地図の1つ。地下15階に「メタルキング」というプレーヤーが経験値を稼げる敵しか現れないフロアがあり、レベルを上げるのに絶好の地図であるとして、ユーザーの間で口コミで広まった。この地図の第一発見者の名前が「まさゆき」であったことから、いつしかまさゆき地図と呼ばれるようになった。
ドラクエ9にはユーザー同士が通信して宝の地図を交換できる「すれちがい通信」という機能がある。まさゆき地図を求めてすれちがい通信をするユーザーも多い。 地図には発見者と、その地図で新たな宝を見つけた人が更新者として表示される。 この仕組みを入れたのはゲームデザイナーの堀井雄二氏だ。「発見者と更新者が、ユーザーの間で有名になればいいかなと思った」と堀井氏は話すが、「まさゆき」は想定外だった。 『(「竜王の地図」で)レベル99の竜王を倒したこの人はすごい』というように伝説ができればと思っていた(スクウェア・エニックスプロデューサーの市村龍太郎)と、宝の地図内で登場するボスを倒した人が有名になるのが当初の考えだった。まさゆき地図のように、特別な敵が多く出る地図を発見した人が有名になるとまでは考えていなかったというのだ。 そもそも、すれちがい通信の人気自体、開発者にとっては想定以上だった。 「もともとニンテンドーDSにあった機能を使ったので、どうしたらユーザーに遊んでもらえるかという責任感はあった。ただ、まさかこんなに遊ばれるとは思ってもいなかった」 ただ通信をするだけではなく、宝の地図が手に入るというメリットを提供したことも、人気を博した理由ではないかという。「やっぱり人間、ものをもらうと燃えるから(笑)」「バーチャルがリアルを侵食したら面白いと思っていたが、本当にできた。人って、人が好きなんだと思う。他人のデータを見るのがおもしろい。何かが起きそうなわくわく感がある」(堀井氏) ドラクエ9の発表会のときに、『コミュニケーションツールになることを目指す」といったが、まさにそんな感じになった。ブログのような、小さい情報発信としての役割を果たしているということが、時流に乗った感じがする。ここまですれちがい通信の人気が出るとは思わなかったが、仕掛けたことが何倍にもなって返ってきたのは面白い」(市村氏)と、すれちがい通信の魅力を分析していた。 さぁ!あなたもDSドラクエ9を持ってすれ違い通信の旅に出てみましょう! ■Amazon:ドラゴンクエストIX 星空の守り人 ■楽天:ドラクエ9