土曜日に行われた予選では、フォースインディアのジャンカルロ・フィジケラがチーム初のポールポジションを獲得した。フロントローにはトヨタのヤルノ・トゥルーリが並び、BMWのニック・ハイドフェルドが3番グリッドといつもと違った顔ぶれが前列に見える。一方で、ジェンソン・バトンやルイス・ハミルトン、フェルナンド・アロンソらはQ3進出を逃したため、グリッド中団からのスタートとなる。
決勝レース直前の車体重量はルーベンス・バリチェロが最も軽く、ポールシッターのフィジケラは彼に次いで2番目に軽い。
現地時間午後2時、各車がフォーメーションラップに向かった。フィジケラはソフト、トゥルーリとハイドフェルドはハードタイヤを履いている。
バリチェロ、クビサ、ライコネンはソフトタイヤを履いており、KERS搭載のマクラーレン勢はハードタイヤを履いている。
ゆっくりとフォーメーションラップをまわったクルマがようやくグリッドに着いた。
シグナルがブラックアウトし、レーススタート!
バリチェロがストップ、ライコネンが1コーナーでコースオフ。しかし、オールージュを抜けて2番手にポジションを上げた。
後方で多重クラッシュが起きたため、セーフティーカーが入ることになった。
クラッシュを喫したのは、バトン、ハミルトン、グロージャン、アルグエルスアリで、トゥルーリ、バリチェロ、スーティルがピットに入った。
1周目を終えて、現在はセーフティーカーがレースを先導している。現在の順位は、フィジケラ、ライコネン、クビサ、グロック、ウェーバー、ハイドフェルド、ロズベルグ、ヴェッテル、アロンソ、コヴァライネン、ブエミ、中嶋、バドエル、トゥルーリ、バリチェロ、スーティルとなっており、バトン、グロージャン、ハミルトン、アルグエルスアリはリタイアとなった。
3周目 4台のリタイアにより、16台のクルマがセーフティーカーの後ろを走行していたが、現在のラップで戻るようだ。
セーフティーカーが戻り、レースが再スタートされた。
ライコネンがフィジケラの後ろにぴたりとつけ、オールージュを越えてフィジケラをオーバーテイクした。
ヴェッテルはロズベルグを抜いて7番手にポジションを上げた。
5周目 ライコネンが1分49秒555のファステストラップを記録した。14番手のバリチェロは前を走るバドエルをオーバーテイクした。
7番手のヴェッテルは前を走るハイドフェルドの後ろにつけ、オーバーテイクのチャンスを狙っている。
6周目 バリチェロはオールージュの先で中嶋をオーバーテイクし、12番手にポジションを上げた。ライコネンは更にファステストラップを更新し、フィジケラとの差を徐々に離している。
7周目 ライコネンとフィジケラの差は1秒4、フィジケラとクビサの差は1秒7、クビサとグロックの差は2秒3となっている。後方では最後尾のトゥルーリのペースが上がらず、1分53秒台で走行している。
トゥルーリは「バドエルにアタックしろ」と無線で指示されたが、フェラーリのストレートラインスピードが速いから無理だと返している。
14番手のスーティルがターン3のラディオンで中嶋をパスした。
9周目 ライコネンとフィジケラの差は1秒9に開いた。ライコネンはこの周回で1分48秒062をマークしている。
10周目 5番手のウェーバーが前を走るグロックにコンマ9秒まで迫っている。
8番手を走るロズベルグは、ペースを上げてヴェッテルに近づけと無線で指示されている。
11周目 トップのライコネンは1分48秒106、フィジケラは1分48秒017、クビサは1分48秒109のペースで走行している。ライコネンとフィジケラはソフトタイヤ、クビサはハードタイヤを履いているが、2種類のタイヤにそれほど差はないようだ。
12周目 クビサとグロックがピットイン。両者ともハードタイヤに交換した。グロックはピット作業でトラブルがあったようで、なかなかコースに戻ってこない。
13周目 ハイドフェルドが1分47秒738のファステストラップを記録した。ブラウンのピットではバトンがモニターでレースを見つめている。
グロックのピット作業のリプレイ映像が流れたが、給油リグがはまらずタイムロスしたようだ。
14周目 ライコネン、フィジケラ、ウェーバー、ハイドフェルドがピットイン。
ウェーバーはピットロードに戻る際にハイドフェルドと接触しそうになった。ハイドフェルドは突然ピットから出てきたウェーバーを避けようとブレーキを踏んでおり、レッドブルは少し危険なリリースをした。
15周目 ハイドフェルドより前でコース復帰したウェーバーは、ペナルティを警戒してコース上でハイドフェルドにポジションを譲っている。しかし、この件はスチュワードによる審議対象となった。
ウェーバーにはドライブスルーペナルティが科された。
16周目 ヴェッテルがピットイン。再びハードタイヤに交換し、ハイドフェルドの前でコースに戻った。
17周目 現在はまだピットストップを行っていないロズベルグがラップリーダーだ。ライコネン、フィジケラ、アロンソ、クビサ、コヴァライネンが続いている。
ライコネンとフィジケラはほぼ同じペースで走行している。
18周目 ロズベルグがピットイン。ウェーバーはピットスルーペナルティを行った。
ウェーバーは中嶋の前の13番手でコースに戻った。
19周目 レーススチュワードは、オープニングラップでクラッシュを喫したバトン、グロージャン、ハミルトン、アルグエルスアリをレース後に呼び出すことになった。
20周目 トップのライコネンはハードタイヤで1分48秒589のペースで走行している。フィジケラとの差は1秒だ。ここで最下位のトゥルーリがピットに入っている。
21周目 ブエミがピットイン。ハードタイヤから再びハードタイヤに交換し、コースに戻った。彼は1ストップかと思われていたが、もう1回ピットに入るようだ。
トゥルーリのピット作業のリプレイ映像が流れたが、給油リグが外れずに時間がかかってしまった。
トゥルーリはクルマをガレージに戻し、ここでリタイアとなった。
22周目 レースは折り返し地点を迎えた。ここまでの順位は、ライコネン、フィジケラ、アロンソ、クビサ、コヴァライネン、ヴェッテル、ハイドフェルド、バリチェロ、スーティル、ロズベルグ、ウェーバー、ブエミ、中嶋、バドエルとなっている。アロンソ、コヴァライネン、中嶋、バドエルはまだピットに入っていない。
23周目 ライコネンとフィジケラの差はコンマ7秒に縮まった。ライコネンとフィジケラは同じタイミングでピットに入ることが予想されており、ライコネンにはペースを上げるように指示が出ている。
24周目 アロンソがピットイン。ハードタイヤからソフトタイヤに交換したが、左フロントのホイールカバーがはまらず、かなりの時間をロスした。
アロンソの左フロントタイヤはオープニングラップでの接触でダメージを負っていたらしく、取り付けに時間がかかってしまったようだ。
25周目 バドエルが前のラップで1回目のピット作業を終えている。ライコネンとフィジケラはほぼ同じペースで走行しており、差はコンマ8秒だ。
ルノーはアロンソに対して、左フロントに問題があるからゆっくりピットに戻ってくるように指示している。
26周目 コヴァライネンとスーティルがピットに入った。これでピット作業を行っていないのは中嶋だけとなった。
27周目 バリチェロがピットイン。ハードタイヤに交換してコースに戻った。アロンソもピットに入っている。
アロンソはクルマを降りてリタイアとなった。これでリタイアは6台となり、コース上では14台が走行している。
28周目 中嶋がピットに入った。ライコネンとフィジケラの差は変わらず1秒となっており、ほぼ同じペースで走行している。
29周目 4番手のヴェッテルは、3番手クビサとの差をコンマ3秒ずつ縮めている。現在の両者の差は4秒だ。
残り14周 クビサがピットイン。ソフトタイヤに交換し、6秒9の作業でコースに戻った。
11番手のブエミもピットに入っている。
残り13周 ライコネンとフィジケラが同時にピットイン!両者とも7秒1の作業を終えて、ライコネンが前でコースに戻った。
残り12周 ハイドフェルドとグロックがピットイン。
現在はヴェッテルがラップリーダーだ。彼は1分47秒740のペースで走行している。クビサの前に出て3位に入るのが彼の目標だ。
残り11周 ロズベルグがピットイン。ハードからソフトに交換し、6秒3の作業でコースに戻った。
ロズベルグはバリチェロの前の8番手でコースに復帰している。
残り10周 ウェーバーがピットイン。ソフトタイヤに交換してロズベルグの後ろでコースに戻った。ここでハイドフェルドが1分47秒541のファステストラップを記録している。
残り9周 ヴェッテルがピットイン。ソフトタイヤに交換し、クビサの前の3番手でコースに戻った。
9番手のウェーバーは、前を走るロズベルグにコンマ5秒まで迫っている。1ポイントを目指して、ウェーバーの懸命な走行が続く。
残り8周 現在の順位は、ライコネン、フィジケラ、ヴェッテル、クビサ、ハイドフェルド、コヴァライネン、バリチェロ、ロズベルグ、ウェーバー、グロック、スーティル、ブエミ、中嶋、バドエルとなっている。
ライコネンとフィジケラの差はコンマ8秒となっており、ライコネンが1分47秒885、フィジケラが1分48秒063のペースで走行している。
残り7周 ヴェッテルが1分47秒331のファステストラップを記録した。3番手ヴェッテルと2番手フィジケラの差は5秒2だ。
残り6周 ヴェッテルは更にファステストラップを更新し、1分47秒263をマークしている。エンジンの残り数が少ないヴェッテルだが、ここでプッシュして大丈夫なのか。
11番手のスーティルが前を走るグロックを狙っている。コンマ4秒差につけたスーティルはオーバーテイクのチャンスをうかがっている。
残り5周 ライコネンとフィジケラの差は依然としてコンマ8秒だ。フィジケラとヴェッテルの差は4秒1、ヴェッテルとクビサの差は5秒1、クビサとハイドフェルドの差は1秒5となっている。ハイドフェルドは徐々にクビサとの差を詰めている。
その後ろでは、7番手のバリチェロがコヴァライネンにコンマ5秒差まで迫っている。
残り4周 ライコネンとフィジケラの差は1秒となった。ヴェッテルはフィジケラとの差を徐々に詰めており、3秒6差となっている。
残り3周 フィジケラが自己ベストの1分47秒786をマークした。最後まで諦めないフィジケラは、残り3周でチャンスを伺っている。
7番手を走行中のバリチェロのクルマから青白い煙が出ているのが見える。
残り2周 バリチェロはエンジンにトラブルを抱えているようで、前を走るコヴァライネンから離れろと無線で指示されている。
バリチェロは1分50秒台までペースを落として走行している。煙はだんだん多くなっており、残り1周を走り切れるか心配だ。
ファイナルラップ ライコネンとフィジケラはコンマ9秒の差でファイナルラップに突入した。バリチェロのエンジントラブルはオイルもれのようで、テレメーターに異常はないとチームが伝えている。
レース終了! ライコネンが昨年のスペインGP以来となる優勝を飾った。2位にはフィジケラが続き、フォースインディアにとっては嬉しい初表彰台となった。3位にはヴェッテルが入っている。
ベルギーGP決勝の結果は、1位ライコネン、2位フィジケラ、3位ヴェッテル、4位クビサ、5位ハイドフェルド、6位コヴァライネン、7位バリチェロ、8位ロズベルグ、9位ウェーバー、10位グロック、11位スーティル、12位ブエミ、13位中嶋、14位バドエルとなった。
バリチェロのクルマはピットレーンに入った際にエンジンから炎が上がってしまった。
ドライバーズチャンピオンシップは、ノーポイントに終わったバトンが72ポイントでトップをキープ、バリチェロが54ポイントで2位、ヴェッテルが53ポイントで3位に浮上した。また、10ポイントを獲得したライコネンが5位に浮上している。
コンストラクターズチャンピオンシップでは、ブラウンが128ポイント、レッドブルが104.5ポイント、フェラーリが56ポイント、マクラーレンが44ポイントとなった。
次回は2週間後にモンツァでイタリアGPが開催される。
決勝
Pos. ドライバー コンストラクターズ Tyres Time
1 K・ライコネン フェラーリ 1:23:50.995
2 G・フィジケラ フォースインディア + 0.938
3 S・ヴェッテル レッドブル + 3.875
4 R・クビサ BMW + 9.966
5 N・ハイドフェルド BMW + 11.276
6 H・コヴァライネン マクラーレン + 32.763
7 R・バリチェロ ブラウンGP + 35.461
8 N・ロズベルグ ウィリアムズ + 36.208
9 M・ウェーバー レッドブル + 36.959
10 T・グロック トヨタ + 41.490
11 A・スーティル フォースインディア + 42.636
12 S・ブエミ トロロッソ + 46.106
13 中嶋 一貴 ウィリアムズ + 54.241
14 L・バドエル フェラーリ + 1:42.177
Did not finish
15 F・アロンソ ルノー + 18 laps
16 J・トゥルーリ トヨタ + 23 laps
17 J・バトン ブラウンGP + 44 laps
18 R・グロージャン ルノー + 44 laps
19 L・ハミルトン マクラーレン + 44 laps
20 J・アルグエルスアリ トロロッソ + 44 laps