2010年F1世界選手権は、まもなく第10戦ヨーロッパグランプリの決勝レースがスタートする。セッション開始前の気温は26℃、路面温度47℃、湿度46%で晴れ、ドライコンディションでのレースとなっている。
ポールポジションからスタートするのはヴェッテル、その隣にはチームメイトのウェーバーが並び、スペインGP以来のレッドブルによるフロントロー独占となっている。現地時間午後2時、フォーメーションラップがスタートした。
シグナルが点灯し、ブラックアウトしてレースがスタート!
ウェーバーが出遅れ、ハミルトン、アロンソ、マッサがこれを交わして前に出る。
1コーナー付近での大きな混乱はなかった模様。しかし、ハミルトンの無線によるとヴェッテルとの接触があったようだ。
ウェーバーが徐々に順位を落とし、現在9番手まで落ちている。またトゥルーリがピットイン。
1周目を終えたところでの順位は、1位ヴェッテル、2位ハミルトン、3位アロンソ、4位マッサ、5位クビサ、6位バトン、7位バリチェロ、8位ヒュルケンベルグ、9位ウェーバー、10位ブエミ、11位シューマッハ、12位スーティル、13位リウッツィ、14位ロズベルグ、15位ペトロフ、16位アルグエルスアリ、17位デ・ラ・ロサ、18位小林、19位コヴァライネン、20位ディ・グラッシ、21位グロック、22位チャンドック、23位セナ、24位トゥルーリとなっている。
15番手スタートのシューマッハが大きくポジションアップして、現在11位を走行中。
スタート時のリプレイ。いいスタートを切ったハミルトンが1コーナーでヴェッテルのインに入り、ハミルトンの左フロントタイヤとヴェッテルの右リアタイヤが軽く接触している。双方とも大きなダメージはないようで、ヴェッテルはファステストラップを連発してトップを走り続けている。
4周目を終えたところでトゥルーリが2回目のピットイン。エンジンをとめて、ここでリタイアする模様。
5周目 ヴェッテルが1分43秒055のファステストをマーク。2番手のハミルトンとの差は3秒となっている。
6周目 ヴェッテルが1分42秒684をマークして自身のファステストラップを更新。現在トップのヴェッテルと3番手のアロンソだけが1分42秒台で走行している。
8周目 ウェーバーがピットイン。隊列がまだばらけていないので、あっという間に順位を落としていく。タイヤをプライムに交換したが、左フロントタイヤの交換に手間取り7.9秒のピットストップとなった。
ウェーバーは小林の後ろ、18番手でコースに復帰した。
8周目 アロンソが1分42秒566のファステストラップをマーク。
9周目 ロズベルグがピットイン。ハードタイヤに交換して小林の後ろ17番手でコースに復帰した。
10周目 12コーナーでウェーバーがコヴァライネンの背後にぴったりつけ、オーバーテイクを試みるが、コヴァライネンのリアタイヤに乗り上げて台クラッシュ。ウェーバーのクルマは空中に飛び上がり、1回転して地面にたたきつけられた。
ウェーバーのクルマは大破したが、ドライバーは無事のようだ。
ここでセーフティーカー導入。
この間にヴェッテル、ハミルトン、バトン、バリチェロ、クビサ、ブエミ、アロンソ、スーティル、ヒュルケンベルグ、デ・ラ・ロサ、ペトロフ、マッサ、リウッツィ、アルグエルスアリ、チャンドックがピットイン。
12周目 先ほどのタイミングでピットに入っていなかったシューマッハがピットイン。またハミルトンは先ほどのピットストップでノーズを交換した模様。
シューマッハはピット作業を終えたが、ちょうどそこに他のクルマの隊列がホームストレートを通過してきており、ピットレーン出口のシグナルで隊列が通り過ぎるのを待たされることに。最悪のタイミングでのピットストップとなってしまった。
シューマッハは20位付近まで順位を落としたと見られる。
13周目 まだセーフティーカーが先導中。
現在の順位は1位ヴェッテル、2位ハミルトン、3位小林、4位バトン、5位バリチェロ、6位クビサ、7位ブエミ、8位スーティル、9位ヒュルケンベルグ、10位アロンソ、11位デ・ラ・ロサ、12位ペトロフ、13位ロズベルグ、14位リウッツィ、15位ディ・グラッシ、16位グロック、17位マッサ、18位アルグエルスアリ、19位シューマッハ、20位チャンドック、21位セナ、22位トゥルーリとなっている。
トゥルーリは再びレースに復帰しているが3周遅れ。
コヴァライネンとウェーバーは先ほどのアクシデントでリタイアしている。
14周目 シューマッハが再びピットストップ。ハードタイヤに交換して21番手でコースに戻った。
ここでセーフティーカーのランプが消えた。次の周からレースが再開される。
15周目 レースがリスタート。
ヴェッテルが最終コーナーでタイヤをロックさせて挙動を乱したが、トップをキープしてホームストレートを駆け抜ける。
4番手のバトンが前を走る小林に仕掛けるが、オーバーテイクはならず。
アロンソがヒュルケンベルグをパスして9番手に順位を上げた。
シューマッハはセナとチャンドックをかわして19番手。次のターゲットはグロックとなる。
16周目 3番手を走る小林だが、前のハミルトンとの差は早くも2.4秒にまで開いている。また0.8秒後方にはバトンが迫っており、オーバーテイクのチャンスを窺っている。
16周目 ヴェッテルが1分42秒059のファステストラップをマーク。
現在まだ1回もピットストップを行っていないのは、3位の小林と18位ディ・グラッシ、19位グロックの3台のみ。
それ以外のクルマはタイヤ義務も果たしており、このままコース上でレースが展開されるものと思われる。
17周目 2位のハミルトンが1分41秒828のファステストラップをマーク。
先ほどのアクシデントとセーフティーカーの混乱で、うまく順位を上げたのがマクラーレンの2台で、ハミルトンが2位、バトンが4位まで順位を上げている。3番手の小林がこれからまだピットストップを行わなければならないので、バトンは実質3番手となる。一方、順位を大きく下げたのがフェラーリで、アロンソが9位、マッサは15位にまで下がっている。
18周目 ヴェッテルがふたたびファステスト。1分41秒696。
19周目 トップのヴェッテルと2位ハミルトンとの差は1.3秒。そこから大きく離されて6.4秒後方に小林が走っており、その後ろは4番手バトンから17番手のシューマッハまでが接近した隊列になっている。
20周目 ヴェッテルが1分41秒478でファステストを更新。ハミルトンと2台で交互にファステストを出し合っている。
21周目 ハミルトンに対して審議中の表示。セーフティーカー中に故意に後続のクルマを抑え込んだことに関連している可能性がある。続報が待たれる。
ヴェッテルが1分40秒943のファステストをマーク。
23周目 2位ハミルトンと3位小林との差は10秒にまで広がっている。しかし4位バトンはまだ小林を抜くことができていない。
25周目 グロックがピットイン。
ここでハミルトンにドライブスルーペナルティの表示。セーフティーカーを追い抜いたことによるペナルティ。リプレイによると、ピットロードから出てくるセーフティーカーを1コーナー手前で抜いたことが分かる。
26周目 ハミルトンがドライブスルー前に全力でのアタック。1分40秒715のファステストをマークした。
28周目 ハミルトンがドライブスルーペナルティのためにピットロードへ。
ハミルトンは2位のポジションを守ったままピットアウト。小林との差に助けられた格好だ。
レース距離を半分終えて、現在の順位は1位ヴェッテル、2位ハミルトン、3位小林、4位バトン、5位バリチェロ、6位クビサ、7位ブエミ、8位スーティル、9位アロンソ、10位ヒュルケンベルグ、11位デ・ラ・ロサ、12位ペトロフ、13位ロズベルグ、14位リウッツィ、15位マッサ、16位アルグエルスアリ、17位シューマッハ、18位ディ・グラッシ、19位チャンドック、20位セナ、21位グロック、22位トゥルーリとなっている。
29周目 ハミルトンが1分40秒686のファステストをマーク。トップのヴェッテルと2位ハミルトンとの差は14.2秒。小林はハミルトンの2.2秒後ろにつけている。
30周目 アロンソとピットとの無線。ハミルトンがペナルティを受けたにも関わらず2位をキープしていることについての不満が聞かれる。
32周目 5位バリチェロのペースが上がらず、クビサが0.7秒後ろにつけてプレッシャーをかけている。また、13番手のロズベルグも苦しんでおり、リウッツィに迫られている。
34周目 トップのヴェッテルと2位ハミルトンとの差は12.7秒。徐々にその差は縮まりつつある。一方、ハミルトンと小林の差は3.5秒に広がっている。しかし小林も1分40秒台をマークしており、トップ勢に負けないペースで走行している。
35周目 クビサへの無線で、クルマがオーバーヒート気味なのでバリチェロのスリップから外れるように指示が飛ぶ。クビサは先ほどから1秒いないの差でバリチェロと5位争いを繰り広げている。
36周目 小林が第2セクターで全体のベストタイムをマーク。
37周目 シューマッハが3回目のピットストップ。オプションタイヤに交換して再びコースへと戻る。
38周目 グロックが2回目のピットイン。小林は周回遅れのグロックとセナがバトルをしているところへさしかかり、苦労してこれをオーバーテイク。グロックはセナと接触してタイヤをパンクさせ、ピットへ。またセナはフロントウィングを破損した。
小林はそれでも順位を守った。また、39周目にセナがピットストップを行ってフロントノーズを交換した。
38周目に先ほどオプションタイヤに交換したばかりのシューマッハが1分40秒148のファステストをマーク。
40周目 トップのヴェッテルと2位ハミルトンとの差は11.9秒。小林は先ほどの周回遅れの処理でタイムをロスし、ハミルトンから5.8秒後方を走行中。
40周目にシューマッハがまたファステストを更新。1分39秒895。
41周目 8番手のブエミの0.2秒後方にアロンソが迫っている。またヒュルケンベルグのクルマのリアから白い煙が薄く出ている。
44周目 ディ・グラッシがピットイン。これでまだピットストップを行っていないのは小林のみ。
先ほどセーフティーカーが出た瞬間にピットストップを行ったクルマは、すべて審議対象となるとの情報。通常のラップタイムとの差が規定よりも大きい場合はペナルティが科される可能性がある。
審議対象となるのはバトン、バリチェロ、ヒュルケンベルグ、デラロサ、ペトロフ、スーティル、リウッツィ、クビサ、ブエミの9台。
レース後にペナルティが科される場合、ドライブスルー相当のペナルティの場合20秒加算、10秒ストップ相当だと30秒加算となる。
47周目 小林が再びセクター2で全体のベストタイムをマーク。前を走るハミルトンとの差は7.1秒となっている。
ハミルトンが1分39秒776のファステストラップをマーク。小林、シューマッハも1分39秒台をマークしている。
残り9周 小林はまだピットストップを行っていない。最後の最後、最も隊列が伸びたときに飛び込む戦略か。
残り8周 トップヴェッテルと2位ハミルトンとの差は6.6秒。8秒遅れて小林、小林のすぐ後ろにバトンが迫っている。
残り7周 ヒュルケンベルグがとうとうランオフエリアにクルマを止め、ここでリタイア。先ほどの煙のこともあり、クルマのトラブルだと思われる。
ピットからヒュルケンベルグへの無線で、消火器を持ったマーシャルのいるところでクルマを止めるように指示が飛んでいたことがリプレイによって分かった。クルマのカウル部分が過熱して焦げており、右リアタイヤもダメージを受けている。
52周目にヴェッテルが1分39秒141のファステストラップをマーク。
残り5周 小林が1分39秒833の自己ベストタイムをマーク。最後まで飛ばせるだけ飛ばして、ピットストップをする作戦。
ザウバーのピットクルーが動き始める。ピットストップは遅ければ遅いほどよいと思われるが、何週目で入れるのか。
54周目 小林がピットイン。ミスのないスムーズなピット作業で、アロンソの後ろ、デ・ラ・ロサの前、9番手でコースに復帰した。
バトンが1分38秒766のファステストラップをマーク。
3位に浮上したバトンは、小林がいなくなったことでようやく前が開けた。
残り2周 小林はブエミ、アロンソのすぐ後ろを走行している。もう少しピットストップを遅らせれば、この2台の前に出られたかもしれない展開となっている。
最終ラップ 小林がアロンソをオーバーテイクして8位に浮上。アロンソがブレーキングでミスをしたのに乗じての快挙だ。
小林はさらにブエミのスリップに入って機を窺う。
ここでヴェッテルが最終コーナーを回り、トップでチェッカーフラッグを受ける。久々の勝利となった。
小林はなんとブエミの前に出て最終コーナーを回って7位でゴール。
ここでレースが終了。
ヨーロッパGPの結果は、1位ヴェッテル、2位ハミルトン、3位バトン、4位バリチェロ、5位クビサ、6位スーティル、7位小林、8位ブエミ、9位アロンソ、10位デ・ラ・ロサ、11位ペトロフ、12位ロズベルグ、13位リウッツィ、14位マッサ、15位アルグエルスアリ、16位シューマッハ、17位ディ・グラッシ、18位グロック、19位チャンドック、20位セナ、21位トゥルーリとなった。
ヒュルケンベルグとコヴァライネン、ウェーバーはリタイア。
チャンピオンシップのポイントは、ハミルトンが127ポイントで1位、バトンが121ポイントで2位、ヴェッテル115ポイント、ウェーバー103ポイント、アロンソ96ポイントという順になった。
またコンストラクターズのランキングはマクラーレンが148ポイントで依然トップ、レッドブルが218ポイントで2位、以下フェラーリ163ポイント、メルセデスGP108ポイントというオーダーとなっている。
なお、セーフティーカー時のピットストップに関して8台が審議対象となっており、上記の順位はレース終了時の暫定順位となっている。
次戦イギリスGPは7月11日に決勝レースが行われる。