スペインのヴァレンシアストリートサーキットで行われる今回のレースでは、ルノーのネルソン・ピケに代わってロマン・グロージャンがF1デビューを果たす。また、前戦の予選で負傷したフェラーリのフェリペ・マッサに代わり、長年同チームのリザーブドライバーを務めるルカ・バドエルがハンドルを握る。
フォーメーションラップがスタート。タイヤ選択が分かれており、マクラーレンの2台はソフト、ライコネン、クビサ、バドエルもソフトタイヤを履いている。一方、レッドブルの2台、ロズベルグはハードタイヤを選択している。
各車が最終コーナーを回ってスターティンググリッドに並んだ。シグナルが消え、レースがスタート!
マクラーレンの2台が速い。そして逸れに続いてバリチェロ、ライコネン、ヴェッテル、ロズベルグの順で続く。バトンは後方に下がっている。
後方の何ヶ所かでクラッシュがあった模様。グロージャンが接触して1周目を終えたところでピットイン。グロックもピットに入っている。
1周目を終えたところでの順位は、1位ハミルトン、2位コヴァライネン、3位バリチェロ、4位ライコネン、5位ヴェッテル、6位ロズベルグ、7位アロンソ、8位バトン、9位ウェーバー、10位ハイドフェルド、11位クビサ、12位スーティル、13位フィジケラ、14位中嶋、15位トゥルーリ、16位アルグエルスアリ、17位バドエル、18位グロージャン、19位グロック、20位ブエミとなっている。ブエミも一度ピットに入っている。
4周目 トップハミルトンと2位コヴァライネンの差は2.1秒。その後ろは3位バリチェロから17位のバドエルまでまだあまり間隔を開けずに連なって走っている。
5周目 クビサがハイドフェルドの前に出る。クビサの方が20kgほど燃料が軽い。
6周目 バトンがウェーバーに順位を譲る。これは、先ほどコーナーをカットして前に出たのを戻したものと思われる。
7周目 トップハミルトンと2位コヴァライネンの差は4秒、7位アロンソと8位ウェーバーとの間が3.1秒開いている。
9周目 10年ぶりのレース出場となるバドエルだが、今は17番手で、前を走る新人のアルグエルスアリに徐々に引き離されており、その差は10.7秒となっている。
9周目 グロージャンがコーナーでスピン。かろうじてウォールへの接触を免れ、そのまま走り続ける。
14周目 トップハミルトンと2位コヴァライネンの差は6.2秒。その1.9秒後ろにバリチェロがいる。タイトル争いをするバトンとウェーバーは、それぞれ9位と8位を走行中。
14周目 ハミルトンが1分39秒455のファステストラップをマーク。そろそろ1回目のピットストップを行うものと思われており、後方とのギャップを稼ぎにかかっているものと見られる。
15周目 ブラウンGPのピットウォールからバリチェロに対して「コヴァライネンがピットに入ったら飛ばせ」と指示が出ている。バリチェロは現在、コヴァライネンに抑えられて走る格好となっている。
16周目 ハミルトンが1回目のピットストップ。ソフトからソフトへと交換してピットアウト。アロンソの後ろ、6番手でコースに復帰。ヴェッテル、クビサもピットストップを行っている。ヴェッテルはタイヤをハードに交換している。
17周目 ここで最後尾のブエミが周回遅れに。
コヴァライネン、アロンソがピットイン。そして先ほどピットストップを行ったばかりのヴェッテルがもう一度ピットイン。先ほどのピットストップで給油リグのトラブルがあったようだ。
ヴェッテルは11.2秒の長いピットストップを終えてコースへ。現在はバリチェロが暫定トップを走行中。
18周目 バリチェロが1分39秒427のファステストラップをマーク。前が開けたチャンスを生かし、全力で周回を重ねている。
20周目 2番手を走行中のライコネンがピットイン。バトンもピットに入っている。
21周目 バリチェロ、ロズベルグ、ウェーバーが同時にピットイン。バリチェロはハミルトンの後ろ、2番手でコースに戻り、1つ順位を上げている。
現在の上位勢の順位は、1位ハミルトン、2位バリチェロ、3位コヴァライネン、4位ハイドフェルド、5位スーティル、6位ライコネン、7位ロズベルグ、8位アロンソとなっている。このうち、まだピットストップを行っていないのはハイドフェルドとスーティルの2台。
23周目 4位ハイドフェルドと5位スーティルが同時にピットイン。順位が逆転し、スーティルが前でピットアウトしている。
24周目 ヴェッテルのエンジンがブロー。コース脇にゆっくりと寄り、クルマを止めている。
ヴェッテルは今週末、すでにフリー走行でクルマにトラブルが発生し、レースでも1回目のピットストップで燃料リグのトラブルに見舞われるなど、運に見放された状態が続いている。現在チャンピオンシップ3位のヴェッテルだが、これで2戦連続のリタイア、ノーポイントとなってしまった。
27周目 トップのハミルトンと2位バリチェロとの差は4秒で、その後ろにコヴァライネン、ライコネン、ロズベルグ、アロンソ、ウェーバーがそれぞれ4〜5秒程度ずつの間隔で続いている。
29周目 バドエルとグロージャン、このレースから参戦しているこの2人が同時にピットストップ。ピットアウト時にバドエルがグロージャンに道を譲った格好で、グロージャンが前に出ている。
31周目 中嶋がピットイン。
32周目 バドエルに対してドライブスルーペナルティの表示。ピットレーン出口の白線を踏んだため。レースに慣れていないところが出てしまった格好だ。
33周目 現在の順位は1位ハミルトン、2位バリチェロ、3位コヴァライネン、4位ライコネン、5位ロズベルグ、6位アロンソ、7位ウェーバー、8位バトン、9位クビサ、10位スーティル、11位ハイドフェルド、12位トゥルーリ、13位フィジケラ、14位中嶋、15位アルグエルスアリ、16位グロージャン、17位グロック、18位バドエル、19位ブエミとなっている。
34周目 グロックが2回目のピットストップ。またバドエルがドライブスルーペナルティをこなすためにピットレーンに入っている。
34周目 バリチェロが1分39秒421のファステストラップをマーク。
36周目 いよいよ上位陣の2回目のピットストップが近づいてきた。現在トップハミルトンと2位バリチェロとの差は4.2秒。バリチェロと3位コヴァライネンとの差は6.2秒。最後のピットストップでの逆転はあるのか?
バドエルがスピン。クルマにダメージはなく、また走り続ける。テストドライバーとして評価の高いベテランにとって、久しぶりのレースは厳しいものとなっている。
36周目 バリチェロが1分39秒354のファステストラップ。ハミルトンとの差を3.6秒に縮めている。
37周目 トップのハミルトンがピットイン。予定よりも早かったようで、タイヤが用意されていない。クルーが慌てて作業をするが、13.5秒かかってようやくピットアウト。バリチェロに大きなチャンスを与えてしまった。
バリチェロにはピットからこの状況がすぐに無線で伝えられる。チャンスをものにしろと檄が飛ぶ。
38周目 マクラーレンのドタバタを尻目にバリチェロが1分39秒071でファステストラップを更新。ここでコヴァライネンとスーティルがピットイン。
現在トップのバリチェロと5番手ハミルトンとの差は22.8秒。バリチェロが問題なく最後のピットストップを行えば、逆転できる。
39周目 バリチェロがまたファステストラップを更新し、とうとう1分38秒台に突入。1分38秒990。
40周目 13番手中嶋の左リアタイヤがパンク。ホイールがむき出しになっており、ピットまではまだかなり距離があるため、クルマへのダメージが心配される。
40周目 バリチェロがピットイン。6.8秒で作業を終えてピットアウト。ハミルトンとの差は?
ハミルトンに痛恨のミス、バリチェロがトップに!
バリチェロはハミルトンのはるか前でコースに復帰。最終スティントでトップの位置を確実に手に入れた。現役最年長ドライバーの優勝なるか?
41周目 現在の順位は1位バリチェロ、2位ロズベルグ、3位ハミルトン、4位アロンソ、5位ライコネン、6位コヴァライネン、7位ウェーバー、8位バトンという上位陣となっている。ロズベルグ、アロンソ、ウェーバー、バトンはまだ2回目のピットストップを行っていない。
43周目 アロンソとバトンがピットイン。バトンはここまでいいペースで前のクルマを追っていたが、オーバーテイクはできず、8番手に留まっていた。
44周目 ロズベルグが2回目のピットイン。続いてウェーバーとハイドフェルドもピットインウェーバーのピットストップに時間がかかっており、宿敵のバトンが前に出た。
バトンは少し早めのピットインを行ったのが奏功し、タイトル争いのライバルであるウェーバーの前に出ることができた。チームメイトのバリチェロは現在トップを走っており、ブラウンGPにとってはいい展開のレースとなっている。
一方、チャンピオンシップ2位のレッドブルは、ヴェッテルがリタイア、ウェーバーがライバルに遅れをとるなど、厳しいレースとなっている。
45周目 上位陣が2回目のピットストップを終え、現在の順位は1位バリチェロ、2位ハミルトン、3位ライコネン、4位コヴァライネン、5位ロズベルグ、6位アロンソ、7位バトン、8位クビサ、9位ウェーバー、10位スーティルとなっている。バリチェロとハミルトンの差は6.7秒で、現在はバリチェロただ1人が1分39秒台で走行している。
46周目 バリチェロ <6.8秒> ハミルトン <6.0秒> ライコネン <4.8秒> コヴァライネン <3.9秒> ロズベルグ という間隔で走っており、コース上でこの後逆転が見られる可能性はそれほど大きくない。
46周目 7番手バトンが1分38秒874のファステストラップをマーク。
残り8周 トップのバリチェロは快走を続けている。もしバリチェロがこのまま優勝すれば、2004年中国GP以来の優勝となる。
また、このままの順位でレースが終われば、バリチェロはチャンピオンシップ2位の座を再び奪い返すこととなる。
残り2周 トップのバリチェロと2位ハミルトンとの差は4.7秒。その11秒後方にライコネンがいる。バリチェロは久しぶりの優勝に向けて順調に周回を重ねている。
いよいよバリチェロがファイナルラップに入る。グロックが55周目に1分38秒683のファステストラップをマーク。
バリチェロがいよいよ最終コーナーを回り、トップでチェッカーフラッグを受ける。ついに5年ぶりの優勝を果たした。
中嶋が最後にピットに入っている。
ヨーロッパGP決勝:バリチェロが5年ぶりの優勝を飾る!!
2009年第11戦ヨーロッパGPの結果は、1位バリチェロ、2位ハミルトン、3位ライコネン、4位コヴァライネン、5位ロズベルグ、6位アロンソ、7位バトン、8位クビサ、9位ウェーバー、10位スーティル、11位ハイドフェルド、12位フィジケラ、13位トゥルーリ、14位グロック、15位グロージャン、16位アルグエルスアリ、17位バドエル、18位中嶋となった。ブエミとヴェッテルがリタイアしている。
バリチェロはこれで10ポイントを加えて54ポイントとなり、ドライバーズチャンピオンシップの4位から2位に浮上。バトンが72ポイントで依然トップに立っている。タイトル争いのライバルだったウェーバーは51.5ポイントで3位に転落、今回リタイアしたヴェッテルも47ポイントで4位に下がっている。また、ハミルトンは27ポイントで8位から6位に浮上している。
コンストラクターズチャンピオンシップでは、ブラウンGPが今回12ポイントを加えて、合計126ポイントでトップを守った。2番手レッドブルはノーポイントで98.5ポイント、3位はフェラーリで46ポイント、またマクラーレンが41ポイントとなり、トヨタを抜いて4位に浮上している。
決勝
Pos. ドライバー コンストラクターズ Tyres Time
1 R・バリチェロ ブラウンGP 1:35:51.289
2 L・ハミルトン マクラーレン + 2.358
3 K・ライコネン フェラーリ + 15.994
4 H・コヴァライネン マクラーレン + 20.032
5 N・ロズベルグ ウィリアムズ + 20.870
6 F・アロンソ ルノー + 27.744
7 J・バトン ブラウンGP + 34.913
8 R・クビサ BMW + 36.667
9 M・ウェーバー レッドブル + 44.910
10 A・スーティル フォースインディア + 47.935
11 N・ハイドフェルド BMW + 48.822
12 G・フィジケラ フォースインディア + 1:03.614
13 J・トゥルーリ トヨタ + 1:04.527
14 T・グロック トヨタ + 1:26.519
15 R・グロージャン ルノー + 1:31.774
16 J・アルグエルスアリ トロロッソ + 1 laps
17 L・バドエル フェラーリ + 1 laps
Did not finish
18 中嶋 一貴 ウィリアムズ + 3 laps
19 S・ブエミ トロロッソ + 16 laps
20 S・ヴェッテル レッドブル + 34 laps
次戦ベルギーGPは、1週間後に伝統のサーキット、スパ・フランコルシャンで開催される。