公式予選Q1:中嶋がトップ、スーティルが大クラッシュ
2009年F1世界選手権第8戦イギリスGPの公式予選Q1がまもなく開始される。セッション開始前の気温は16℃、路面温度は25℃、湿度61%で曇り空だがドライとなっている。KERSを使用しているのはフェラーリのみとなっている。また、空模様が不安定で、雨の可能性があるとの情報もある。
残り30秒のところでスーティルがクラッシュ。場所は11コーナー。ここで赤旗が出された。
リプレイによると、11コーナーの侵入でクルマがほとんど減速せずにグラベルに飛び出し、そのままタイヤバリアに激突している。最初、クルマの中で痛そうな様子を見せていたが、なんとか無事にクルマから出て自力で歩いている。
この間に、中嶋が1分18秒530のトップタイムをマークしている。
事故の処理がほぼ終わったところで、24秒の残り時間があるが、これでは何もできないため、実質的にQ1はここで終わったことになる。残り24秒 まもなくセッション再開。ブエミがピットロード出口で待っている。
シグナルがグリーンに変わり、ブエミがピットロード出口からスタート。コースに出るが、少し走ったところでチェッカーフラッグが振られた。ブエミは当然ながら、1周走ってピットに戻り、ここでセッション終了。
イギリスGP公式予選Q1の結果は、1位中嶋、2位ウェーバー、3位ヴェッテル、4位トゥルーリ、5位バトン、6位ライコネン、7位マッサ、8位アロンソ、9位グロック、10位ロズベルグ、11位バリチェロ、12位ピケ、13位ハイドフェルド、14位クビサ、15位コヴァライネンとなった。
ここで脱落したのは、16位フィジケラ、17位ボーデ、18位スーティル、19位ハミルトン、20位ブエミの5台。昨年の王者が、地元GPでQ1敗退という結果となった。
公式予選Q2はまもなく開始となる。
公式予選Q2:レッドブル1−2、マッサがノックアウト
Q1は、昨年の王者ハミルトンが敗退し、最後はスーティルの大クラッシュで赤旗中断。再開して残り24秒を消化して終わるという、異例のセッションとなった。
Q2チェッカーフラッグが振られたが、ノックアウトゾーンにいる11位マッサがアタック中。セクター1、2は自己ベストだがタイムが伸びず脱落決定。バトンは最後にもう1度アタックを行い、8番手に浮上。
最後にヴェッテルが1分18秒119をマークし、トップに浮上。
ここでセッションが終了した。
イギリスGP公式予選Q2の結果は、1位ヴェッテル、2位ウェーバー、3位トゥルーリ、4位バリチェロ、5位ライコネン、6位中嶋、7位ロズベルグ、8位バトン、9位アロンソ、10位グロックとなった。
ここで敗退したのは、11位マッサ、12位クビサ、13位コヴァライネン、14位ピケ、15位ハイドフェルドの5台。マクラーレンとBMWがQ2で完全に姿を消し、フェラーリの1台も脱落となった。イギリスGP決勝レースのグリッドを決する公式予選Q3は、まもなく開始される。
公式予選Q3:Q3セッションスタート。
最後のセッションは、ライコネン、アロンソ、トゥルーリ、グロック、ウェーバー、ヴェッテル、ロズベルグ、中嶋、バトン、バリチェロの10台で争われる。これまでの状況からは、レッドブルの2台が優位、これまで強かったブラウンGPは苦戦をすると予想される。ウィリアムズとトヨタがどこまでレッドブルに迫ることができるかが注目される。
Q3セッションスタート。
まずは、ライコネン、アロンソ、中嶋以外の7台がコースへと出て行く。少し遅れてライコネン、中嶋がコースへ。かなり時間をおいて、最後にアロンソがコースに向かった。
残り7分 バリチェロが、1分21秒417のターゲットタイムをマーク。他のドライバーがこれに続き、ヴェッテルが1分20秒863でトップに立った。
残り6分20秒 現在の1位はヴェッテル、以下、2位バトン、3位トゥルーリ、4位ライコネン、5位グロック、6位バリチェロ、7位中嶋、8位ロズベルグ、9位ウェーバーとなっている。
残り5分40秒 バリチェロがトップタイムをマークしたが、直後にヴェッテルがそれを上回ってトップを奪い返す。タイムは1分20秒404。
残り5分15秒 ウェーバーが1分20秒040でトップに立つ。
残り3分15秒 現在の順位は1位ウェーバー、2位ヴェッテル、3位バリチェロ、4位ロズベルグ、5位バトン、6位トゥルーリ、7位アロンソ、8位ライコネン、9位グロック、10位中嶋となっている。これからいよいよポールポジションを決める最後のアタックが始まる。
残り50秒 バリチェロが1分19秒856でトップタイム。続いてヴェッテルがそれを0.25秒上回り、1分19秒509のトップタイム。
ここでチェッカーフラッグ。
中嶋が1分20秒216の5番手タイム。これは今シーズンの自己ベストグリッドとなる。
セッション終了。
イギリスGP公式予選の最終結果は、以下の通りとなった。
公式予選
Pos. ドライバー コンストラクターズ Tyres Time
1 S・ヴェッテル レッドブル 1:19.509
2 R・バリチェロ ブラウンGP 1:19.856
3 M・ウェーバー レッドブル 1:19.868
4 J・トゥルーリ トヨタ 1:20.091
5 中嶋 一貴 ウィリアムズ 1:20.216
6 J・バトン ブラウンGP 1:20.289
7 N・ロズベルグ ウィリアムズ 1:20.361
8 T・グロック トヨタ 1:20.490
9 K・ライコネン フェラーリ 1:19.010
10 F・アロンソ ルノー 1:20.741
11 F・マッサ フェラーリ 1:18.927
12 R・クビサ BMW 1:19.308
13 H・コヴァライネン マクラーレン 1:19.353
14 N・ピケ・ジュニア ルノー 1:19.392
15 N・ハイドフェルド BMW 1:19.448
16 G・フィジケラ フォースインディア 1:19.802
17 S・ボーデ トロロッソ 1:19.898
18 A・スーティル フォースインディア 1:19.909
19 L・ハミルトン マクラーレン 1:19.917
20 S・ブエミ トロロッソ 1:20.236
FIA レース前の車体重量を発表
今回注目されるのは、ポールポジションを獲得したセバスチャン・ヴェッテルがかなり重い燃料を積んでいるということである。彼の重量は666.5kgで、全車の中で12番目に重い。最も軽かったのは、自己最高グリッドを獲得した中嶋一貴。そして、予選で9位、10位だったキミ・ライコネンとフェルナンド・アロンソも軽い。燃料の重さがラップタイムに与える影響が大きいサーキットであるためか、今回は700kgを超える重量のクルマはいない。
明日のレースでは、ポールポジションからスタートするヴェッテルが、軽い後続を抑えきって優勝できるかが注目される。
1 セバスチャン・ヴェッテル(レッドブル):666.5kg
2 ルーベンス・バリチェロ(ブラウンGP):657.5kg
3 マーク・ウェーバー(レッドブル):659.5kg
4 ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ):658kg
5 中嶋一貴(ウィリアムズ):652.5kg
6 ジェンソン・バトン(ブラウンGP):657.5kg
7 ニコ・ロズベルグ(ウィリアムズ):661.5kg
8 ティモ・グロック(トヨタ):660kg
9 キミ・ライコネン(フェラーリ):654kg
10 フェルナンド・アロンソ(ルノー):654kg
11 フェリペ・マッサ(フェラーリ):675kg
12 ロベルト・クビサ(BMW):689.5kg
13 ヘイッキ・コヴァライネン(マクラーレン):695.5kg
14 ネルソン・ピケ(ルノー):682.5kg
15 ニック・ハイドフェルド(BMW):665.5g
16 ジャンカルロ・フィジケラ(フォースインディア):668kg
17 セバスチャン・ボーデ(トロロッソ):687.5kg
18 エイドリアン・スーティル(フォースインディア):692kg
19 ルイス・ハミルトン(マクラーレン):666kg
20 セバスチャン・ブエミ(トロロッソ):672.5kg
ヴェッテルは2戦連続、今シーズン3回目のポールポジション。
イギリスGP決勝レースは、日曜日の日本時間午後9時にフォーメーションラップスタートとなる。