F1の運営母体のFIAとF1に参加するメーカー団体FOTAが、昨年末からレース運営に関わる費用に関して議論してきましたが、ここに来て双方の思惑とFIAへの疑念が噴出する形で、FOTAがFIAに対して、予算制限下ではF1レースへ参加する価値がないと最後通牒を行ったことから、来期からのF1開催が分裂の危機を迎えています。しかしこの両者の思惑の中に、唯一キーマンとして存在するのが、フェラーリの動向なのです。フェラーリの考え方が両者のバランスの真ん中にあり、結論を左右することになると言われている。
今回F1の運営母体のFIAが大幅な予算削減策を打ち出したのは、経済危機の中で今後もF1運営を継続すること=FIAの残る唯一の道と信じたからです。F1運営が商業的に生き残るには新たなチームが参戦しやすい環境作りが必要で、その為には莫大な予算が必要な現在のF1を買えて、ショービジネスを数でそろえようと考えたからです。
FOTAチーム側「新シリーズ立ち上げを準備」F1分裂の危機 F1世界選手権シリーズに参戦するフェラーリなどで構成するF1チーム協会(FOTA)は18日(日本時間19日)、来季の新シリーズ立ち上げへ向けた準備を開始すると発表した。新規定導入に端を発する国際自動車連盟(FIA)との論争は、シリーズ分裂という最悪の事態に発展する危険性が強まった。 FOTAは声明で「これ以上、競技の根本的な価値について妥協はできず、来季参戦申請での条件を取り下げることはできない」とし、「競技者と、その支援者の価値観を反映した新しい選手権の準備を開始する以外の選択肢はない」とした。 FIAは4月、チームの開発や運営の予算を年間4000万ポンド(約64億円)に制限する選択的予算上限制の来季導入を決定。短時間で予算を半分以下に削減するのは不可能などと反発するFOTAとの間で交渉が行われたが妥結できなかった。 先月末に締め切られた来季参戦申請には、上限制を受け入れたウィリアムズとフォースインディアを除く現行8チームが新規定の導入取りやめなど条件を付けて登録。だがFIAは12日に発表した来季エントリー=別表=で、8チームのうちフェラーリなど3チームを過去の契約に基づき無条件登録とする一方、残る5チームには19日までに条件を取り下げるよう求めていた。 FIAは19日、FOTAの発表を受けて「残念だが、F1での“予算の軍拡競争”も、FOTAが規定を独善的に決めることも認められない」とする声明を発表した。
F1世界選手権シリーズに参戦するフェラーリなどで構成するF1チーム協会(FOTA)は18日(日本時間19日)、来季の新シリーズ立ち上げへ向けた準備を開始すると発表した。新規定導入に端を発する国際自動車連盟(FIA)との論争は、シリーズ分裂という最悪の事態に発展する危険性が強まった。 FOTAは声明で「これ以上、競技の根本的な価値について妥協はできず、来季参戦申請での条件を取り下げることはできない」とし、「競技者と、その支援者の価値観を反映した新しい選手権の準備を開始する以外の選択肢はない」とした。 FIAは4月、チームの開発や運営の予算を年間4000万ポンド(約64億円)に制限する選択的予算上限制の来季導入を決定。短時間で予算を半分以下に削減するのは不可能などと反発するFOTAとの間で交渉が行われたが妥結できなかった。 先月末に締め切られた来季参戦申請には、上限制を受け入れたウィリアムズとフォースインディアを除く現行8チームが新規定の導入取りやめなど条件を付けて登録。だがFIAは12日に発表した来季エントリー=別表=で、8チームのうちフェラーリなど3チームを過去の契約に基づき無条件登録とする一方、残る5チームには19日までに条件を取り下げるよう求めていた。
FIAは19日、FOTAの発表を受けて「残念だが、F1での“予算の軍拡競争”も、FOTAが規定を独善的に決めることも認められない」とする声明を発表した。