個人が所有する本や雑誌の「電子化」は著作権法上の「複製」にあたるが、個人的な読書など「私的使用」のためであれば問題ない。マンガ本などを電子化してパソコンで保管する人は前からいたが、iPad などPDFファイルを容易に読める端末の登場で多くの人が興味を持ちはじめている。
「自作に最適」と紹介されたスキャナー「ScanSnapS1500」や「コクヨ キャミナックス」は、今春の販売数が前年同時期に比べて3割以上伸び、発売以来累計で100万台を売るヒット商品に。定価で5万円以上する裁断機「PLUS PK-513」も好調で、取り扱う文房具メーカーのプラス(本社・東京)は、「元々業務用だったが、電子書籍が注目され、個人の需要が増えた」。 日本でも電子書籍端末は普及しつつあるが、出版社の電子書籍ビジネスへの本格的な進出は始まったばかり。背表紙を大型の裁断機「PLUS PK-513」で切り、バラバラになった本をスキャナー「ScanSnapS1500」にセット。1冊数分で自動読み取りが完了しPDF形式で保存ができる。「作業は予想以上に簡単」という。