高画質・高性能なデジタル一眼レフカメラは、その性能を実現する為に、ボディは大きく、重くて、そして値段も高くてなってしまい手が出せない…そんな思い込みをみごとに裏切ってくれるのが、6月27 日に登場した。ペンタックスの「K-7」です。
その小さなボディには、驚くべき高性能が「これでもか」と詰め込まれていた。撮るほどに手に馴染み、撮影が楽しくなってくるカメラなのです。
小さく軽く価格も中級機並み、でも!グネシウム合金のボディに視野率約100%
このペンタックス「K-7」のキーワードは、「小型化」と「ハイスペック」を両立した「プレミアム・スモール」です。デジタル一眼レフカメラに求められている高画質・高機能を、通常のデジタルカメラより一回り小さいボディに凝縮したマグネシウム合金のボディは、実用金属の中で最も軽く、かつ比強度(強度/比重)も高い金属で、これを外装に採用することにより、K-7はすぐれた耐衝撃性を確保、軽量化も達成しています。同時に、電子機器の課題である放熱性が向上。精密な内部構造を守る安心感と金属素材ならではの高級感が、写真家の手に伝わってきます。店頭で他の一眼レフカメラと持ち比べれば、きっと誰でも感じる事ができるでしょう。
「K-7」の重さは、ボディのみで約670g。ニコンの「D90」が約620g、キヤノンの「EOS 50D」が約730gだから、「K-7」は他社の中級機に近い重さだ。しかし「K-7」は、一眼レフカメラにおける“最高級機の証”ともいえる「ファインダー視野率約100%」を達成している。このことからも、そうしたカメラよりワンランク上の製品ということができます。
しかも現在、上級一眼レフカメラに欠かせない仕様となっている防塵・防滴構造を、世界ではじめて実現したのは、ペンタックスのプロ仕様カメラ「LX」でした。その伝統を継承する K-7は77カ所におよぶ防塵・防滴処置で、異物をシャットアウト。さらに、専用バッテリーグリップD-BG4も同様の構造とすることで、雨滴や砂ぼこりに強い高気密ボディを実現しています。
さらなる撮影機動性を実現するため、独自のRAWボタンに加え、
ISOボタンとLV(ライブビュー)ボタンを新装備。同時に、充実した各種専用ボタンを迷うことなく操作できるよう、ボタンの位置や高さも検証とデザインを徹底しました。グローブをつけた手でも、確実に伝わる操作感。K-7の誇りです。
「ファインダー視野率約100%」というのは、ファインダーで見たまま、ほぼそのとおりの範囲でそのまま撮れる、ということだ。「なんだそれだけのこと」と思う人がいるかもしれないが、これを達成するには極めて高度な光学設計の技術が必要になってくるのです。
最近のデジタル一眼なら、ライブビューを使えば、視野率はほぼ100%で撮影できる。コンパクトデジカメも同じだ。問題は、光学ファインダーを覗いた場合に、そのままの範囲が撮影できるかどうかだ。現在は、プロ向けかハイアマチュア向けのわずかな高級機でしか視野率100%は実現していない。
ファインダー視野率100%を達成するには、製造時の組み付け精度も要求される。当然コストもかかるので、高額な最高級機にしか搭載されてこなかった。しかし、「K-7」は、レンズキットで13万円前後と安価ながら実現してしまったのである。これは快挙と言うほかない。
PENTAXの耐環境性への配慮は、キットレンズにもおよびます。
本体やDAスターレンズで培ったシーリング技術をマウントおよび可動部に展開。キットレンズでは異例ともいえる簡易防滴構造を実現。少量の水滴であれば、拭き取るだけで撮影を続けることができます。さらに望遠ズームも同時開発。キットレンズとの組み合わせに最適です。
■鮮やかな描写を実現する、高画質1460万画素
高解像度を誇る画像処理エンジンと相まって、四つ切り、A3ノビなどの大延ばしプリントにも対応。写真を「作品」として残せます。
■見たままの情景を記録、視野率約100%ファインダー
撮影で記録される画像のほぼ全ての範囲をファインダー上で確認可能。また、ピントの山を確認しやすいガラスペンタプリズムを搭載しております。
■撮影も、確認もしやすい大きく高精細な3.0型、約92.1万ドット液晶モニター
撮影画像を見やすく、はっきりと表示し、ライブビュー撮影時はもちろん、撮った後の画像確認のしやすさにも優れています。
■撮影場所が広がる、簡易防塵、防滴構造
【防塵・防滴レンズ】各部にシーリングを施し、内部に水滴や埃などが入りにくい防塵・防滴構造レンズです。DAスターレンズは、「K-7」と同等の高い防塵・防滴性能です。
ボディ本体及びレンズキットの標準ズーム「DA18-55WR」は、簡易防塵・防滴加工を実現、海や山など撮影場所が広がります。
ゴミ除去効果を高めるうえで、クリーニング振動に必要なのは振幅の大きさよりも、振動の瞬発力です。K-7は、ローパスフィルターに圧電素子を装備。1秒間に約6万〜9万回という超高速振動で、ゴミを瞬時に除去。これまで除去しにくかった粘着性や静電気を含むゴミも振り払います。
【電源アクセサリー】バッテリーグリップ「D-BG4」には、本体と同等の防塵・防滴性能を搭載。リチウムイオンバッテリー「D-LI90」の他、「D-BG4」付属の電池トレイで単3電池にも対応します。
【撮影の幅を広げるアクセサリー】広い室内ではストロボ、夜景撮影にはケーブルスイッチを使用することにより、写真の完成度が高まります。
Pentax K-7 と DA70mmF2.4Limited、理想の小型軽量
ペンタックス K-m に合わせて購入した
DA70mmF2.4Limited 軽量レンズで、コンパクトな K-7 との組み合わせはバランスも非常に良いて、パンケーキレンズの小型化に細かい気遣いが感じられて、ひんやりとしたアルミの削り出し外装の質感は、K-7 の雰囲気にもベストマッチです。
画期的!撮像素子で画像の水平を調整する機能
多彩なモードダイヤル。「Sv」は「感度優先モード」。ISO感度に合わせシャッター速度と絞り値が自動的に変化。「TAv」は「シャッター&絞り優先モード」。シャッター速度と絞り値に合わせISO感度が自動的に変化
「K-7」は、カメラの傾きをセンサーが自動的に検知して、撮像素子を動かすことで、画像の水平を保ってくれる「自動水平補正機能」を搭載している。自動補正が可能なのは、左右それぞれ1度(手ブレ補正がオンの場合。オフなら各2度)までの傾きだが、この効果はなかなか侮れない。自分の目では「水平である」と認識して撮った写真が、右肩上がりに傾いていることがよくあるのだが、この「自動水平補正機能」をオンにしておくと、それがみごとに解消されて、ちゃんと水平に撮れる。
最初は、「撮影のクセを矯正する上ではマイナスなのでは」と、この機能に懐疑的だった。しかし何度も試しているうちに、「カメラに任せられることなら、任せてしまって良いかも」と思えるようになってきた。手持ち撮影で「水平」を保つには、微妙な調整加減が必要。とはいえ、水平に気をとられてシャッターチャンスを逸するのも本末転倒。それなら、「水平」はカメラに任せてシャッターチャンスに専念するほうがいいのではないか、と考えるようになった。
価格は自分の撮りたい思い出の価値に相当すると考えると、ペンタックス「K-7」で残す思い出の価値は、十分に価格以上の写真を残せると思う。しかも
Nikon D70 や
SONY α100、
ペンタックス k-m 、そして1台目として使っている
SIGMA DP2 と共に、手にしたペンタックス K-7 には、このカメラなら長くそして大切に使っていけるだろう予感を感じさせる魅力がある。
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