福島聡の作品は前から気になってはいたのですが、初めて手にしたのがこの「機動旅団八福神」。 設定のリアルさ(マンガではあまり語られていない)と主人公達の描写が良いです。機動旅団八福神。前作、少年少女とはうってかわって戦争を題材とした作品なのですが…「嫌いだから戦争をテーマにした」という言葉に恥じない変な戦争描写(誉め言葉です)っぷりには、もう脱帽です。 特に福神のかわいさと言ったらもう…こんなロボット(?)に乗ったり、こいつと戦ったりするのはいやだなぁ、と普段考えない、戦争に対する率直な拒否感が味わえます。あと、一応帯から引用しておくと「国を鎮め守る、八人の主人公がいま集う!名取を中心に編成される福神隊 そして戦争が始まった!!!」…シリアスだけどちょっと変。そんな世界観が魅力の作品ですよ。
あらすじ “中国”に侵略され属国となり“アメリカ”との戦争に邁進する近未来の日本。環東軍に入隊した名取不二雄は、第一機動旅団に配属された日、不思議な言動の白髪の少女と奇妙な容貌の人型兵器に出会う。その直後、彼らは“アメリカ”のビーム兵器に攻撃される。瀕死の重傷者を救おうと必死になる名取をよそに、少女は現場に現われた軍服姿の女性に促され、奇妙な人型兵器福神に乗り込み、敵へと向かう。
福神とリカオンについて出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 福神とは、環東軍とよつば重工業が開発したスーツタイプの人型機動兵器である。赤いずんぐりとした福神スーツの中には特殊なゼリーが詰められており、スーツを着用することで、操縦者の力を十倍にまで増大することが出来、またどんな砲弾や衝撃でも耐えることが出来る。環東軍ではこれらを輸送艇『宝船』で輸送することで機動的な作戦を可能にしている。弱点は、どんなに衝撃に強くても刃物ではあっさりと切れてしまうこと、防御能力には長けている反面機動性に欠けるということ、そしてスーツ内に詰められたゼリー状の物体にはアレルギー反応があるということである。最初の問題はこれを克服する為の装甲を備えた新型福神が開発されたが、後者二つに関して言うと操縦者の先天的な能力に委ねるしかないのが現状である。 一方、リカオンとは、米軍と結託した軍需企業、アンチ=ニュートン社が開発した人型機動兵器で、骸骨を思わせるような白い細身のロボットを遠隔操作によって操縦し、更には半重力マシーンによる空中戦も可能であり、高い機動性を以って福神との戦闘で常に優位に立っている。鯨に擬装可能な原子力潜水艦リッコーヴァー号によって太平洋を横断して日本に侵攻してくる。 ファインマン博士らは、凶悪犯罪者など法律上人間ではなくなった人間の脳に手を加えてその体をリカオンの部品に使用し、人が死なない戦争を目指す。これを知った名取は、これを情報戦に利用して“アメリカ”の非人道性を世界中にアピールすることを思い立った。
一方、リカオンとは、米軍と結託した軍需企業、アンチ=ニュートン社が開発した人型機動兵器で、骸骨を思わせるような白い細身のロボットを遠隔操作によって操縦し、更には半重力マシーンによる空中戦も可能であり、高い機動性を以って福神との戦闘で常に優位に立っている。鯨に擬装可能な原子力潜水艦リッコーヴァー号によって太平洋を横断して日本に侵攻してくる。
ファインマン博士らは、凶悪犯罪者など法律上人間ではなくなった人間の脳に手を加えてその体をリカオンの部品に使用し、人が死なない戦争を目指す。これを知った名取は、これを情報戦に利用して“アメリカ”の非人道性を世界中にアピールすることを思い立った。