2009年になってから毎回行われているように、FIAは中国GPの明日の決勝レースに向けて、各車の車体重量を発表した。Q3に進めなかったドライバーは全員、レース前に給油をすることが認められているが、トップ10のクルマのスタート時の重量は、予選終了時と同じであり、レース開始前に変更することはできない。
この予選の車重から翌日の決勝の各チーム・ドライバーの戦略を読むことが出来る。 レーススタート時の重量は非常に興味深く、2位のアロンソが彼の周囲にいる2台のレッドブルよりも軽いということだけでなく、トップの3台のクルマがグリッド上の他のどのクルマよりも軽いということも分かる。このデータから予選のグリッドを良くするために搭載する燃料を少なめにして、予選に臨んだことが判る。トップ3台は決勝では早めのピットインとなるだろう。 レッドブルのチーム代表、クリスチャン・ホーナーは、彼のチームが「アグレッシブな」戦略を持っていることを認めているが、その計画が成功するためには後ろとの差を広げておかなければならないヴェッテルとウェーバーにとっては、セーフティーカーがすべてを台無しにする可能性もある。 好調を維持したブラウンGPは、中国GP予選では4位、5位と3番目のグリッドとなったが、上位3台よりも20kgも多く燃料を搭載していることから、周回数は有利となる。この距離を稼ぐメリット活かす戦略があるかが注目される。 そのすぐ後ろでは、ジェンソン・バトンがチームメイトのルーベンス・バリチェロよりも軽い燃料を積んでいるにも関わらず、バリチェロに負けている。バトンは予選の結果にがっかりしていたが、それは正しかったわけだ。コヴァライネンとピケが最も重いクルマであり、697キロある。 マクラーレンの2台、フェラーリの2台も燃料の搭載量が多く、ロングディスタンスを走る計画のようだ。この戦略が決勝レースでどのような結果になるかも注目される。 <各車の予選後の車体重量> 1 セバスチャン・ヴェッテル(レッドブル):644.0kg 2 フェルナンド・アロンソ(ルノー):637.0kg 3 マーク・ウェーバー(レッドブル):646.5kg 4 ルーベンス・バリチェロ(ブラウンGP):661.0kg 5 ジェンソン・バトン(ブラウンGP):659.0kg 6 ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ):664.5kg 7 ニコ・ロズベルグ(ウィリアムズ):650.5kg 8 キミ・ライコネン(フェラーリ):673.5kg 9 ルイス・ハミルトン(マクラーレン):679.0kg 10 セバスチャン・ブエミ(トロロッソ):673.0kg 11 ニック・ハイドフェルド(BMW):679.0kg 12 ヘイッキ・コヴァライネン(マクラーレン):697.0kg 13 フェリペ・マッサ(フェラーリ):690.0kg 14 中嶋一貴(ウィリアムズ):682.7kg 15 セバスチャン・ボーデ(トロロッソ):690.0kg 16 ネルソン・ピケ(ルノー):697.9kg 17 ロベルト・クビサ(BMW):659.0kg 18 エイドリアン・スーティル(フォースインディア):648.0kg 19 ティモ・グロック(トヨタ):652.0kg 20 ジャンカルロ・フィジケラ(フォースインディア):679.5kg