東京港臨海大橋は羽田空港に隣接しており空域の高さ制限があるため、レインボーブリッジやベイブリッジなどの吊り橋や斜張橋のような高い主塔を必要としない「トラス橋」と呼ばれる方式が採用された。橋桁部分の部材をいくつもの三角形をつないで組み合わせたもので、構造的に安定性が高いのだという。これにより、最上部の高さは87.8m、桁下の高さは54.6mとなり、十分な空域と航路を確保する。ちなみに桁下は、豪華客船クイーンエリザベスII世号が通行することも可能だ。
国土交通省東京港湾事務所が整備を進める東京港臨海大橋は、中央防波堤埋立地から海をまたぎ江東区若洲までの全長2.9km(うち海上区間1.6km)を結ぶ長大橋で、海上区間は860mの横浜ベイブリッジの約2倍。この大橋の開通によって、現在開通している大田区城南島臨海トンネルから若洲までの約 8kmが「東京港臨海道路」として一本の道路で結ばれることになり、臨海部の物流、東京湾岸道路の混雑もスムーズになることが期待されている。