黄龍(こうりゅう)は、1992年に世界自然遺産にも登録されている景勝地。九寨溝(チウチャイゴウ)の渓谷の大小3400もの湖沼が連なる姿が棚田状に連なり、岩盤を流れ落ちる水がまるで龍の黄色い鱗のように見えることから名付けられたという。見所とされるのは岷山主峰の雪宝頂の眼下に広がる彩池、雪山、峡谷、森林の「四絶」と呼ばれるところである。
黄龍古寺の先には黄龍で最も美しいとされる五彩池があり黄龍古寺の脇から池の周りを歩く遊歩道が続いている。この峡谷の不思議な所は、峡谷の底にある岩石で、色は乳白色でつるつるしており、石灰岩でできた鍾乳洞の中にある鍾乳石と酷似している。岩石は起伏に富んでおり、峡谷に沿って、曲がりくねっている。その様子はまるで黄色い龍がとぐろを巻いているようだ。 また、水があふれる棚田のようにも見え、そのエメラルドグリーンに輝く水は、見る角度により様々に変化する。五彩池のほとりにある黄龍寺には黄龍の神様、黄龍真人様が祭られ、人々の信仰を集めています。寺の真下にある黄龍洞の水は、どんな病にも効く「天が授けた神の水」と言われています。
Wikipedia世界遺産 黄龍 五彩池 九寨溝は石灰岩質の岷山山脈(びんざんさんみゃく)中、標高3400mから2000mに大小100以上の沼が連なる、カルスト地形の淡水の湖水地帯である。谷はY字状に分岐しており、岷山山脈から流れ出た水が、滝を作り、棚田状に湖沼が連なる。水は透明度が高く、山脈から流れ込んできた石灰石成分が沼底に沈殿し、日中には青、夕方にはオレンジなど独特の色を放つ。また、流れに乗って運ばれてきた腐葉土に植物が生え独特の景観を見せる。ジャイアントパンダの生息地のひとつとしても有名である。 青い水 九寨溝を強く印象付けるもののひとつに、独特の青い水があげられる。この青い水の理由は水中に溶け込んでいる石灰分(炭酸カルシウム)の影響であるとか、湖底の苔によるとか、光の屈折率によるものなどと言われる。ただ、白い砂地の場所に少しの水が流れている状態でも水は僅かに青く見える。このことから、大量の石灰分に由来するミネラル分が光の屈折率を大きくし、水を青い色に見せているものと考えられる。かつ、石灰分が水中の浮遊物を沈殿させ極めて透明度が高くなり、20メートル以上の深さの湖底まであたかも浅い湖底のように見せる湖もあり、そのような場所では水の青さに深みが増している。湖底に苔が生えている場所では青みに緑や黄色が加わり、かつ太陽の状態も加わりさらに神秘的な雰囲気となる。