Intelの次期CPU「Core i7」シリーズ「Nehalem」(開発コード名)への採用が予定されているLGA1366ソケットを搭載した「X58」対応する。これまでメモリのセット品は2枚組みのものが多かったが、「X58」製品では、Core i7プラットフォームで採用される予定のトリプルチャネルDDR3メモリインターフェイスに合わせて3枚組みになっている。
CPUは、クアッドコア/Hyper-Threading対応/L3キャッシュ 8MBで、動作クロック3.2GHzの「Core i7-965 Extreme Edition」と、同2.67GHzの「Core i7920」の2モデル。このほか、動作クロック2.93GHzの「Core i7-940」もラインナップされている。各モデルの予価はCore i7-965 Extreme Editionが116,000円前後、Core i7-940が64,980〜69,000円前後、Core i-920が32,980〜35,000円前後。
Rampage Extremeは、新たにオーバークロッカー向けの機能として 「Extreme Tweakers」と呼ばれるオーバークロックツールを搭載。これによりリアルタイムに周波数や電圧を変更することができ、オーバークロッキングの新たな手段となります。
「R.O.G.」シリーズの「ICH9R」搭載マザーボードといえば、DDR2メモリ対応の「Rampage Formula」が先に発売されているが、今回登場する「Rampage Extreme」はメモリがDDR3に変更されている点が特徴。
グラフィックでは、3-Way SLIとCrossFireXに両対応することもポイントとなる。基板上にはPCI Express x16スロットが3本搭載されており、NVIDIAグラフィックカードであればSLI、ATI(AMD)グラフィックカードであればCrossFireX が利用できる。
Rampage II Extremeが持つ大きな特徴は,その電源周りにある。CPUに16フェーズ,QPIおよびCPU内蔵メモリコントローラ向けと思われる「QPI/DRAM」,ノースブリッジ,メモリモジュール向けに各3フェーズという,驚異的な多段構成を採用する点だ。同時に,初代「
Rampage Extreme」が搭載して話題となった,富士通製の機能性高分子コンデンサ「ML Caps」(Multilayer type Polymer Capacitor)は,引き続き搭載している。
限られたマザーボードスペースの中で多フェーズ構成を実現すべく,ノースブリッジ用3フェーズの“上”にQPI/DRAM用3フェーズを置く「2- Tier Power Design」を採用。3フェーズ仕様のVRM回路モジュール「QPI-DRAM Power Card」が取り付けられている。なお,Rampage II Extremeのノースブリッジ用クーラーは空冷のみに対応となっており,液冷を行う場合は,サードパーティ製のものを購入する必要がある。
* Intel® Core™2 Extreme / Core™2 Quad / Core™2 Duo / Pentium® Extreme / Pentium® D / Pentium® 4 Processors
* Intel® X58/ICH9R
* Dual-channel DDR3 2000(O.C.)/1800(O.C.)/1600/1333/1066/800 MHz
* Fusion Block System
* Extreme Engine
* TweakIt
* BIOS Flashback
* iROG
* SupremeFX X-Fi 8-ch Audio
16フェーズということもあり,CPUソケット周辺にはずらりとVRM(VRD)回路が並ぶ。その近くには,CPUの負荷状況に応じて動作する回路数を制御する「EPU」(Energy Processing Unit)が配されている。導電性高分子アルミ固体電解コンデンサ、POSTコード表示液晶パネル「LCD POSTER」、基板上からON/OFFとリセットが可能な「OnboardSwitch」、バックパネル部分の「CMOSクリアボタン」、8chサウンドコーデックカード「SupremeFX X-Fi」、CPU電力管理専用チップ「EPU」、詳細なオーバークロック設定が可能な「Extreme Tweakers」、Fujitsu製コンデンサ採用で様々な状況で安定した電力供給を実現する「Extreme Engine」の採用などとなっている。
二重化され,「BIOS Flashback」と名付けられたBIOSは,アップデートの失敗時などにリカバリできるだけでなく,二つのBIOS設定を任意に切り替えて利用することも可能(左)。右は,二つ並んだMarvell製の1000BASE-T LANコントローラ。2系統のLANポートを1系統のネットワーク接続に用いることで,スループットと信頼性の向上を図る機能「Teaming」をサポートする。
最近のASUS製ハイエンドマザーボードでおなじみの,基板背面を利用した冷却機構「Stack Cool 2」はもちろん搭載。PCケース内の温度,最高3か所を計測するためのセンサーも付属するなど,冷却への配慮が見て取れる。
拡張スロットはPCI Express(以下,PCIe)x16 ×3,PCIe x1 ×2,PCI×1。3本のPCIe x16スロットは,青色×2で2-way SLI/CrossFireX構成をとるときはPCIe 2.0の16レーン×2,白色も含めた3スロットで3-way SLI構成をとる場合は16レーン×1,8レーン×2として動作するという。
NVIDIA SLI(以下,SLI)とATI CrossFireX(以下,CrossFireX)両対応というのも,Rampage II Extremeの見逃せない特徴といえる。なお,公式には「2/3-way SLIとCrossFireX対応」であり,CrossFireXが“どこまで”サポートされるかは明らかになっていない。
Rampage II Extremeは,よりオーバークロック性能を高める方向でのチューンがなされている。そのため,ゲーム用途ではほとんど使い途のない機能もいくつか用意されているが,いずれにせよ,その多機能ぶりは圧巻だ。
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