公式予選1:ハイドフェルドがQ1で脱落
2009年F1世界選手権第16戦日本GPは、いよいよ明日の決勝レースへ向けての真剣勝負のときを迎えた。これまでのフリー走行とは異なり、順位が重要となるセッション。タイトル争いを繰り広げているマクラーレンのルイス・ハミルトン、フェラーリのフェリペ・マッサの戦いに注目が集まる。
午前中のフリー走行は濡れた路面でのセッションとなり、最後までドライの路面をお目見えすることはなかった。午後の富士スピードウェイも、わずかに太陽の姿は伺えるものの、路面はまだダンプ状態(セミウェット)コンディションとなっている。しかしながら、レコードライン上はかなり乾いてきているため、Q1セッションからドライタイヤでの走行になると予想される。
ロズベルグが13位、アロンソが6番手タイムで脱出し、バリチェロ、ハイドフェルドがノックアウトゾーンへ。バトンはタイムを更新できずに脱落決定。ハイドフェルドも伸び悩み16位。
2009年F1第16戦日本GP公式予選第1セッション(Q1)の順位は、1位ティモ・グロック、2位ルイス・ハミルトン、3位フェリペ・マッサ、4位キミ・ライコネン、5位ヘイッキ・コヴァライネン、6位フェルナンド・アロンソ、7位ネルソン・ピケ、8位デビッド・クルサードとなっている。ノックアウトとなったのは、16位ニック・ハイドフェルド、17位ルーベンス・バリチェロ、18位ジェンソン・バトン、19位エイドリアン・スーティル、20位ジャンカルロ・フィジケラとなった。ホンダ勢は2台ともにQ1で脱落、トヨタのヤルノ・トゥルーリは10位、ウィリアムズの中嶋一貴は13位通過となっている。
まもなく、予選第2セッション(Q2)が開始される。
公式予選2:中嶋一貴は14番手スタートへ
ホンダ、フォースインディア、そしてBMWザウバーのニック・ハイドフェルドが脱落したQ1からまもなく、日本GPはすぐにQ2セッションがスタートした。コースコンディションに変化はなく、ドライタイヤでの走行になる。
2009年F1第16戦日本GP公式予選第2セッション(Q2)の結果は、1位フェリペ・マッサ、2位ヘイッキ・コヴァライネン、3位ルイス・ハミルトン、4位ヤルノ・トゥルーリ、5位ティモ・グロック、6位セバスチャン・ヴェッテル、7位キミ・ライコネン、8位フェルナンド・アロンソ、9位ロベルト・クビサ、10位セバスチャン・ブルデーとなっている。
Q2でノックアウトとなったのは、11位デビッド・クルサード、12位ネルソン・ピケ、13位マーク・ウェーバー、14位中嶋一貴、15位ニコ・ロズベルグとなっている。
公式予選最終セッション(Q3)は、このあと午後2時50分から10分間、ポールポジションをかけた戦いが繰り広げられる。
公式予選3:明暗分かれたタイトル争い挑戦者
最終セッションへ進出したのはフェラーリのキミ・ライコネン、フェリペ・マッサ、BMWザウバーのロベルト・クビサ、ルノーのフェルナンド・アロンソ、トヨタのヤルノ・トゥルーリ、ティモ・グロック、トロロッソのセバスチャン・ブルデー、セバスチャン・ヴェッテル、マクラーレンのルイス・ハミルトン、ヘイッキ・コヴァライネンの10人となっている。
午後2時50分、ピットレーンのシグナルはグリーンへと変わるが、すぐにコースへ出るクルマはいない。
開始1分30秒、トヨタのグロックを先頭に、ライコネン、トゥルーリ、ブルデー、ヴェッテル、マッサが一気にピットアウト。フェラーリ勢はソフトタイヤを装着、ハミルトンもソフトタイヤでピットを離れる。
残り7分、アロンソがピットアウトし、クビサも続いていく。最後にコヴァライネンがコースイン。
残り5分47秒、グロックが1分19秒623でまずはターゲットタイムを記録、すぐにライコネンが1分18秒890でトップへ。マッサの最初のタイムは1分19秒137で2番手。対するハミルトンは1分19秒163で3番手で最初の戦いを終える。
残り4分20秒、1分19秒640でアロンソが5番手。クビサが1分19秒473、コヴァライネンが1分19秒167を記録する。
1回目のタイムアタックを終えたところでのオーダーは、1位ライコネン、2位マッサ、3位ハミルトン、4位コヴァライネン、5位クビサ、6位グロック、7位アロンソ、8位ヴェッテル、9位トゥルーリ、10位ブルデーとなっている。ここから各チーム、ドライバーによる明日のグリッドをかけた最後のタイムバトルが繰り広げられる。
残り2分16秒、フェラーリのライコネンが真っ先に最終アタックへ。タイヤはソフトタイヤで、第1セクターを自身が持つ暫定ポールタイムをわずかに上まわっていく。さらにセクター2でコンマ15秒マイナス表示。
残り0分56秒、1分18秒644でキミ・ライコネンがトップタイムを更新する。ハミルトンがセクター1、セクター2でベスト。マッサは1分18秒874でチームメイトに届かない。ハミルトンが1分18秒404でトップへ!
ここでチェッカー。トヨタのグロックが1分19秒118で2強に割って入る4番手!しかし、2度のワールドチャンピオンであるフェルナンド・アロンソが1分18秒852でさらに上へ行く3番手タイム!マクラーレンのコヴァライネンも意地を見せて1分18秒821で3番手を奪取する。
2009年F1世界選手権シリーズ第16戦、フジテレビジョン日本GPレースは公式予選を終え、タイトル争いをリードするマクラーレン・メルセデスのルイス・ハミルトンが1分18秒404でポールポジションを獲得した。フロントローにはフェラーリのキミ・ライコネンが並び、マクラーレンのヘイッキ・コヴァライネンがチームメイトを真後ろから援護する。
2度のワールドチャンピオンであるルノーのフェルナンド・アロンソがその真価を日本のファンの前で証明してセカンドローを獲得、タイトル争いで最後の望みをつなぎたいフェラーリのフェリペ・マッサは、苦しい苦しい3列目からのスタートを強いられる。以下、BMWザウバーのロベルト・クビサが6番手、トヨタのヤルノ・トゥルーリとティモ・グロックがそれぞれ7番手、8番手でチームの母国GPを4列目からスタートする。5列目はトロロッソのセバスチャン・ヴェッテル、セバスチャン・ブルデーとなっている。
ハミルトン 久しぶりのポールを喜ぶ
今日富士で行われた公式予選でポールポジションを獲得したルイス・ハミルトンは、ここ2戦ほどポールポジションから遠ざかっていたことと、タイトル争いのライバルであるフェリペ・マッサが5位に終わったこともあり、嬉しそうだった。
「シンガポールとモンツァとは違って、僕たちにとってはいい予選になったね」とハミルトンは語った。「Q2では何の問題もなく、スムーズにいっていた。燃料を積むといつも難しくなるので、Q3の最初のラップはあまりよくなかったんだ。でも、最後のアタックではうまくセクターをまとめることができて、いいラップができたよ。チームは卓越した仕事をしてくれて、クルマは素晴らしい仕上がりだった」
マッサ Q3でクルマのバランスを失った
残り3戦、ルイス・ハミルトンとの7ポイント差を縮めようと意気込んで日本へやって来たフェリペ・マッサの野望は、早くも打ち砕かれそうな危機的状況となっている。ライバルのハミルトンがポールポジションを獲得する中で、マッサは前に壁を作られた3列目からのスタートを強いられる。
「Q1とQ2ではクルマが素晴らしかったのに、Q3ではそれまでのグリップやバランスが得られなかった。たぶん燃料か何かのせいだと思う」
「5位からでは明日のレースは簡単ではないだろうけど、明日のためにやらなければならない仕事があることは間違いないね」
2009年F1世界選手権シリーズ第16戦日本GP決勝レースは、明日の午後1時30分に静岡県の富士スピードウェイにおいてフォーメーションラップがスタートされる。