NASAが北極圏グリーンランドで厚さ千メートル前後の氷床に、夏になると巨大な穴「ムーラン」が数千、数万個も現れ、氷の解けた水が滝となって流れ込む。その実態を探る米コロラド大と米航空宇宙局(NASA)の初の実験が行われ、氷床から溶け出した水が海に流れる経路を探索するために、アヒルのおもちゃが活躍する。
沿岸の町イルリサットからヘリコプターで30分。標高780メートルの氷床に降りると、縦横20メートルもあるムーランが口を開けていた。深さは100メートルを超えている。1カ所で約450万トンの水が一夏に消える。そのメカニズムの謎を解明する。 NASAは高性能の観測機器1個と、おもちゃのアヒル90個をムーランに流した。アヒルが海で見つかれば、氷床かれら流れ出た水路は、海へとつながっていることになる。 また、観測機器の経路データから、水が岩盤上を流れているとなれば、その上にのっている氷床は海へ滑り落ちやすい状態になっている可能性もある。コロラド大のコンラッド・シュテフェン教授は「氷床が滑り落ちれば、温暖化による将来の海面上昇は、現在の予測を超え、1〜1.5メートルになるかもしれない」と話す。 NASAからのお願い!迷子のゴムのアヒルちゃんを探して! もし、偶然にも北極海で、ゴム製の青い目のアヒルちゃんがプカプカ浮いているのを発見したら、NASAに連絡してあげて下さい。そうすれば、あなたはNASAから、ものすごく感謝されます。 この迷子のアヒルは全部で90匹もいて、このアヒルちゃん達を全部NASAは回収したいって思っているのに、未だに1匹も発見されず、帰ってきていないそうです。 なぜ迷子になってるの? なんで回収したいの? ご存知のとおり、温暖化の影響で氷河が溶けてしまっているのが問題になっていますが、NASAはその溶けた氷の流れをアヒルの動きで調査して、仕組みを解明しようと考えているんです。そのため、3か月前にグリーンランドで太陽の熱で表面が溶けてしまった穴から90匹のアヒル達が放たれました。 実はこの子達、かなり重要な使命を担っているんです。 ところが…上記したように、まだ1匹も戻ってきていない状況にNASAも困ってしまっています。今は、水平さん、漁師さん、クルーザーの乗客が気にして探してくれることを期待しているそうです。 ちなみに、最初のアヒルちゃんを見つけた人は100ドル貰えちゃいます。第1号のアヒルちゃんが見つかるのはいつなんでしょうね。アヒルちゃん達には連絡先のメアドと「謝礼」って言葉が書いてあるそうです。 100ドルはともかくとして、NASAに感謝されるのって、なんか気分いいかも。 参照サイト:NASA eager to find 90 missing rubber ducks