国際天文学連合(IAU)は19日までに、太陽系の外周で発見されたラグビーボール状の天体について、ハワイ神話の多産の女神にちなんで「ハウメア:Haumea」と命名し、2つの衛星も国際天文学連合が第5の準惑星、4番目の冥王星型天体(海王星以遠の準惑星)に分類した。
太陽系の惑星(planet)数を8個とする定義案が賛成多数で採択された。1930年に発見されてから"惑星"の地位にあった冥王星(Pluto)は「矮(わい)惑星」(dwarf planet)という新分類に入れられる。 準惑星は2006年8月のIAU総会で新設された分類で、これまでに冥王星とエリス、セレス、今年7月に命名されたマケマケがある。 「2003EL61」という仮符号を付けられていたハウメアは、マイケル・ブラウン米カリフォルニア工科大教授らが発見した。長径が冥王星(約2300 キロ)程度のラグビーボール状の形で、自転周期が約4時間と高速で回転。地球−太陽間の平均距離(約1億5000万キロ)の35〜50倍の楕円(だえん)軌道を周回し、2つの衛星を持つ。 惑星の定義可決に伴い、議論の的になった冥王星クラスの天体の新分類として矮惑星が認められ、冥王星のほか、セレス(Ceres)、2003 UB313が矮惑星に認められている。IAUでは、すでに十数天体を矮惑星候補としており、今後矮惑星への認定を協議していく。 ■国際天文学連合(IAU)