全敗の可能性すらあった強豪ぞろいの1次リーグE組を突破した。日本の岡田武史監督は「我々には、他のチームにない力がある。サポート陣を含めた27人が一つになれる。サッカーがチームスポーツであることを証明できた」と、その力の源を誇った。
大会直前の強化試合での不振や、未成熟な状態での守備的戦術への変更。そんな状況で結果を残せたのは、「変わらぬ部分」を追求したためだ。それは90分間走り続け、ボールを奪いにいき、大きな相手にも果敢に競り合い、こぼれ球を拾うという、泥臭くもある姿勢だ。デンマークの選手がボールを持つと複数で追い込み、長身を利したロングボールを放り込まれても、相手に体を寄せて自由にプレーさせなかった。 岡田監督が大会直前まで求めた「理想」とは、日本が得意とする組織力だけではなく、選手が個々の力でも世界と対等に戦うことだった。だが、デンマーク戦後には「まだ世界との差はある。同じ数のチャンスを作ったら、決定力の差でやられる可能性が大きい」とも話した。日本の強みを最大限に生かす「守備的な組織戦」という現実路線に切り替えた理由は、そこにある。 日本を国外開催のW杯では初の決勝トーナメントに導いたのは、「剛」と「柔」の両様をそろえた直接FKだった。日本がW杯でセットプレーによるゴールを奪ったのは初めて。身体能力に劣る日本が世界で勝負する上で、強力な武器がこの試合で加わった。 本田「無回転フリーキック」ゴール突き刺す 赤土色の大地に囲まれた競技場。乾いた空気を切り裂くような軌道で、本田の「無回転フリーキック」がゴールに突き刺さった。日ごろから「1試合でサッカー人生は変わる」と話す本田は両手の拳を強く握り、叫び声を上げた。名実ともに「日本の顔」となった瞬間だった。
南アW杯:本田「目標ははるか先」 長谷部「全力出した」 本田 うれしいですけど、思っていたより、喜べないですね。目標はまだ、はるか先にある。満足できないです。次が本当に大事な戦い。優勝って日本国民の前で公言しているんで。(先取点のフリーキック)決まるときは決まるって感じ。良かったです、入って。キーパーが思った通りに動いてくれた。(パラグアイ戦に向けて)強い相手なんで、最高の準備をしたい。 長谷部 本当にうれしい。本当にチームが一つになって戦っている。日本でも多くの人が応援してくれている。それが勝利につながっている。一つ一つの球際では絶対に負けていなかった。みんな体を張って、全力を出してやった。(パラグアイ戦に向けて)ここまで来たら失うものは何もない。
本田 うれしいですけど、思っていたより、喜べないですね。目標はまだ、はるか先にある。満足できないです。次が本当に大事な戦い。優勝って日本国民の前で公言しているんで。(先取点のフリーキック)決まるときは決まるって感じ。良かったです、入って。キーパーが思った通りに動いてくれた。(パラグアイ戦に向けて)強い相手なんで、最高の準備をしたい。
長谷部 本当にうれしい。本当にチームが一つになって戦っている。日本でも多くの人が応援してくれている。それが勝利につながっている。一つ一つの球際では絶対に負けていなかった。みんな体を張って、全力を出してやった。(パラグアイ戦に向けて)ここまで来たら失うものは何もない。
世界のメディア日本サッカーの質の高さを絶賛 サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会で25日、日本がデンマークを3−1で破って決勝トーナメント進出を決めた「ニュース」が世界を駆け巡った。攻守にわたってデンマークを圧倒した日本。番狂わせととらえる向きもあるが、ほとんどのメディアは、サッカーの質の高さが日本の快進撃を支えていると「賞賛」を込めて報じている。 サッカーの本場である欧州でも、デンマークを圧倒した日本は大きな話題となった。実況中継した「BBC放送」は岡崎の駄目押し弾を「傑出したプレー」と絶賛。過去にイングランド代表の主将も務めたシアラー氏は試合後に日本の試合を分析する番組で「(日本のプレーは)感動的だった」と褒めちぎった。 国営イタリア放送は日本の決勝トーナメント進出を「驚き」と報じたが、フランスのスポーツ紙「レキップ」(電子版)が掲げた見出しは「日本、イッポン」。柔道の「一本勝ち」に例えて完勝とたたえ、「守備は堅固で、攻撃は魅力的だった。幸運に恵まれての勝利ではない。チームの活力は完全にデンマークを圧倒していた」と評価した。 また元ドイツ代表のゴールキーパー、カーン氏はドイツの公共放送「ZDF」で「日本のサッカーは急成長している。日本は強かった」と指摘。デンマークの民放テレビTV2は「日本からやってきた青いサムライの刀がデンマークの夢を切り裂いた」と報じた。 欧州以外でも取り上げられ、開催国、南アフリカの「国営南ア放送協会」(電子版)は岡崎のゴールを、「圧倒的勝利を決定付け、デンマークを1次リーグ敗退に追いやった」。ブラジルの民放テレビ局「グロボ」は「日本は大きな進化を遂げている。日本サッカーのルーツは元日本代表監督のジーコ氏にある」と母国の英雄が残した功績にも触れ、「日本の質の高さを示した」とまぐれではないことを強調した。 韓国紙「朝鮮日報」(電子版)は「接戦あるいはデンマークがやや優勢との予想を覆し、強力なプレッシャーと持ち味のパスワークを生かして攻略した」と分析し、日本の決勝トーナメント進出を速報した。
サッカーの本場である欧州でも、デンマークを圧倒した日本は大きな話題となった。実況中継した「BBC放送」は岡崎の駄目押し弾を「傑出したプレー」と絶賛。過去にイングランド代表の主将も務めたシアラー氏は試合後に日本の試合を分析する番組で「(日本のプレーは)感動的だった」と褒めちぎった。
国営イタリア放送は日本の決勝トーナメント進出を「驚き」と報じたが、フランスのスポーツ紙「レキップ」(電子版)が掲げた見出しは「日本、イッポン」。柔道の「一本勝ち」に例えて完勝とたたえ、「守備は堅固で、攻撃は魅力的だった。幸運に恵まれての勝利ではない。チームの活力は完全にデンマークを圧倒していた」と評価した。
また元ドイツ代表のゴールキーパー、カーン氏はドイツの公共放送「ZDF」で「日本のサッカーは急成長している。日本は強かった」と指摘。デンマークの民放テレビTV2は「日本からやってきた青いサムライの刀がデンマークの夢を切り裂いた」と報じた。
欧州以外でも取り上げられ、開催国、南アフリカの「国営南ア放送協会」(電子版)は岡崎のゴールを、「圧倒的勝利を決定付け、デンマークを1次リーグ敗退に追いやった」。ブラジルの民放テレビ局「グロボ」は「日本は大きな進化を遂げている。日本サッカーのルーツは元日本代表監督のジーコ氏にある」と母国の英雄が残した功績にも触れ、「日本の質の高さを示した」とまぐれではないことを強調した。
韓国紙「朝鮮日報」(電子版)は「接戦あるいはデンマークがやや優勢との予想を覆し、強力なプレッシャーと持ち味のパスワークを生かして攻略した」と分析し、日本の決勝トーナメント進出を速報した。
北京の歓喜:2004年 済南の死闘:2004年 重慶の奇跡:2004年 ジョホールバルの歓喜:1997年 マイアミの奇跡:1996年 ドーハの悲劇:1993年