F1では2009年シーズンから、F1のレギュレーションの理念に修正を加えて、ハイブリッド技術によってクルマの出力や効率を増すことが認められている。BMWザウバーF1チームはこの部分について、KERS(運動エネルギー回収システム)のブレーキエネルギー再生システムの開発に全力を挙げている。
ついにF1界にもハイブリッド技術が導入されようとしており、一部では着々と準備が進められている。モータースポーツのトップカテゴリーはその理念に修正を加え、新しい動力源のコンセプトを与えられたモータースポーツの最高峰は、2009年から新しい分野に足を踏み入れようとしているのだ。またこの技術は、将来的に一般乗用車の開発にも応用可能なものとなっている。
さらに「KERS パーツの出力密度は、現在市場に出回っている市販ハイブリッド車のものをはるかにしのぐものになるだろう。KERSにより、F1は市販車開発の推進におけるパイオニア的存在になるのだ。F1マシンの耐久性や信頼性は市販車レベルには達していないものの、開発コンセプトにおける火付け役となることで、市販車開発は全速力で進んでいくはずだ」とコメントし、以下のように続けている。
「BMWでは、われわれは常にF1開発を市販車生産に向けた実験ラボとして使用することができている。KERSにより、このアプローチは新しいものになるだろう。F1はこれまでのポジショニングやイメージを一掃し、社会的に受け入れられるシリーズになるために進んでいくことになるのだ」
BMWグループはすでに、BMWエフィシエントダイナミクスパッケージの一部として、ブレーキエネルギー回生装置をいくつかの市販車モデルに含めている。またそれぞれのモデルに、前述のBMWアクティブハイブリッドテクノロジーを導入するため、着々と準備を進めているのだ。