ストレスなどを受けて脳が興奮すると、神経細胞のシナプスという部分で、グルタミン酸が活発にやり取りされる。脳内には、この興奮を抑制する作用があるのだが、ストレス過多では簡単にはいかなくなるそうだ。グルタミン酸が活発になりすぎると、疲れたシナプスは死んでしまう。
「テアニンには、過剰なグルタミン酸の働きを抑える作用があります。また、脳の神経細胞を保護するだけでなく、記憶に関わる脳の海馬の神経細胞については、神経細胞を新たに生み出すことにも関わっているのです」と、先の2人は説明する。 人間の脳の神経細胞は、大人になって死滅すると元に戻らないといわれる。その結果、認知症にも結びつく。テアニンは、それを防ぐだけでなく、唯一大人になっても新生される海馬の神経細胞にも、好影響を与えるというのだ。 「テアニンは、温めのお湯で玉露のお茶をいれたときによく出ます」 お茶を飲んでホッとしつつ、脳を守ってはいかが。 多忙な仕事にイライラしたとき、お茶を飲んでホッとひと息。そんな昔ながらの習慣に、科学的な根拠があることが明らかになった。お茶のうまみ成分のひとつ「テアニン」が、脳の興奮を鎮め、神経細胞を保護してくれるというのだ。 研究を行ったのは伊藤園の中央研究所。 「緑茶のカテキンは、抗酸化作用で注目されたが、テアニンはうまみ成分なので機能性はないと思われていた。当社では80年代から研究を進め、テアニンが脳に作用することがわかったのです」という。 ■Amazon:テアニン ■楽天:テアニン・サプリ