木曜日から始まる伝統の一戦モナコGPは、予選と決勝でウェットレースになる可能性が出てきた。天気予報によると、フリー走行初日の木曜日は晴れるが、残りの週末は雨に見舞われるとのことだ。木曜日は晴れて気温が21℃まで上がることが予想されているが、天気は一夜で下り坂に向かい、予選が行われる土曜日と決勝レースが行われる日曜日は気温が17℃まで下がり、雨が降ることが予想されている。
フェラーリ 厳しい週末を予想 木曜日のセッションを終えたフェラーリのフェリペ・マッサとキミ・ライコネンは、心配するほどではないものの日曜日のレースが非常に厳しくなることを予想している。フリー走行2回目ではマッサとライコネンはマクラーレンのルイス・ハミルトンの後手に回り、レースでマクラーレン勢に勝つためには更なる改善が必要だと二人は口を揃えている。
ライコネン モナコに匹敵するレースは他にはない チャンピオンシップリーダーのキミ・ライコネンは、間近に迫ったレースを楽しみにしている。F1サーカスはモナコの伝統的なストリートサーキットで行われる55回目のグランプリへと向かっているのだ。この最も誉れ高いレースは、すべてのドライバーが一度は勝ちたいと思うグランプリなのである。 ライコネンはこれまでに1回だけモナコGPで優勝している。2005年、ライコネンは2005年のモナコGPで、ニック・ハイドフェルドとマーク・ウェーバーをお聞く引き離して勝利を飾った。これが今のところ彼の唯一のモナコGPの勝利となっている。 今週末、ライコネンは今シーズン3勝目を狙う。「僕にとっては、どのレースもチャンピオンシップのためには重要だ。でも、モナコGPに匹敵するようなレースは、他にはないよ」とライコネンは間近に迫ったグランプリを楽しみにしている。「この公国でのレースは、他のどこのレースとも違っている。ここでパーフェクトな週末を過ごすのは、至難の業なんだ。もしそれができたら、ここで優勝するという素晴らしい気分を味わえるんだよ」 「モナコでのレースは、まさにレースの中のレースだ。伝説的だとも言えるね。僕は2005年にここで優勝したけど、これは僕のすべてのレースの中でも特に記憶に残っている。だから、またここで優勝できたら、あのときと同じように素晴らしいことだよね。モンテカルロの通りはとても曲がりくねっていて狭いから、終始正確に、そして集中して走らなければならない。トラクションコントロールがないので、今年は更にミスが許されない状況になっている。ウェットなら特にそうだね」 先週のポールリカールでのテストを終え、ライコネンはチームがかなり進歩したと自信を見せている。「先週のポールリカールでのテストは、とてもうまくいった。新しい部品をいくつか試して、セットアップも改善した。僕たちのクルマは、モナコのような低速で曲がりくねったコースでは、去年より強いんだ。フェラーリは、去年の弱点を克服したと思うよ」と彼は続けた。「どんな結果になるかを予想するのは難しい。フェラーリはとてもコンペティティブだろうけど、マクラーレンとBMWがいるからね。モナコではサプライズが起こりやすいといつも言われているから、どのレースよりも予想がつかないね。去年僕たちは、モナコでは1ポイントしかとれなかった。あの日はハッピーじゃなかったね。でもあのポイントは、結果的には僕にとって非常に貴重なポイントだったんだ」
アロンソ モナコではみんなをびっくりさせたい フェルナンド・アロンソは、自信たっぷりにモナコへと向かう。チームがまだフェラーリ、マクラーレン、BMWには敵わないことは認めつつも、彼はこの公国で行われるレースでみんなが驚くような結果を出したいと願っている。アロンソは、ここのところ2年連続でモナコGPで優勝している。 「スペインでの僕たちの進歩は偶然ではなかったということを、トルコで見せることができたね」とアロンソは語った。「ヘイッキのスタート時のトラブルに助けられたとはいえ、僕は3ポイントを獲得した。この3ポイントはとても貴重なものだし、これは僕たちが改善し、反撃しつつあるということの証明だよ。トップで戦えるようになるためには、まだしなければならないことがたくさんあるけれど、僕たちは正しい方向に向かっているし、その目標に向かってこれまで以上に本気になっているよ」 モナコに向けては、アロンソは次のようにコメントした。「モナコでの勝利というのは、ドライバーにとってすごく特別なものだから、モナコにはいい思い出があるよ。独特の雰囲気で、町中を走るのはとてもエキサイティングだから、ここでのレースを僕は楽しんでいるんだ。ここのレースでは、ミスが許されない。だから今年はきっととても面白いレースになるはずだ」 「僕たちは進歩したけど、まだフェラーリ、マクラーレン、BMWには追いついていない」と彼は続けた。「モナコはドライバーの差が出るサーキットだけど、いいクルマがあればそれはいつだってアドバンテージになり、レースが楽になるんだ。でも、僕たちもがんばって、みんなをびっくりさせるようなレースをして、チャンスを最大限に生かしたい。今のところ、僕たちは7位を争っている状態だけど、イスタンブールでもそうだったように、有力なクルマにもしトラブルでも起これば、それは可能だよ。だから僕たちはどんなチャンスも逃さないようにしなければいけないんだ」
ブリヂストン モナコでスーパーソフトタイヤが初登場 F1は、王冠に輝く宝石のように特別な、モンテカルロで開催されるグランプリを迎える。F1の公式タイヤメーカーであるブリヂストンは、各チームにソフトタイヤとスーパーソフトタイヤを提供する。 コースはモナコの行動を利用して作られるため、この週末はタイヤのグリップを得ることが何よりも優先事項となる。ブリヂストンは、ソフトとスーパーソフトという、もっとも軟らかいコンパウンドのタイヤを持ち込む。 スーパーソフトコンパウンドのタイヤは、昨シーズン使われたものに変更が加えられている。4種類のコンパウンドのうち、変更があったのはこのタイヤだけである。各チームは、先週行われたポールリカールでのテストで、初めてこのコンパウンドを使用する機会を得た。 ブリヂストンのこの特別なタイヤコンパウンドについて、同社のモータースポーツタイヤ開発室のディレクターである浜島裕英は次のように語った。「スーパーソフトは昨年のものに変更が加えられ、よりグリップが得られるようになった。我々は、摩耗の度合いや硬さなど、このタイヤの他の性質を失うことなく、それを実現しようと努力した。このコンパウンドのタイヤは今週末のモナコで初めて使用するので、そのパフォーマンスを見るのは興味深い。特に、このタイヤはモナコの次のカナダGPでも使うからね」