FIAF1世界選手権第5戦トルコGPの公式予選Q3が間もなく始まる。セッション開始直前の天候は、気温17℃、路面温度34℃、湿度44%ドライとなっている。
Q3進出を果たしたのは、フェラーリ、マクラーレン、BMWというおなじみのメンバーに加え、レッドブルの2台、そしてアロンソ、トゥルーリとなっている。レッドブルは、今回、フリー走行から好調な走りを見せている。
コヴァライネン スペインでの事故から見事に復帰
スペインGP決勝で高速クラッシュを喫したヘイッキ・コヴァライネンは、トルコGP予選でチームメイトのルイス・ハミルトンを上回って2位を獲得し、見事な復帰を果たした。
「この数週間はジェットコースターのようだったよ。スペインで大きな事故に遭ったり、幸いにも怪我もなく完全に復帰したりね」と、コヴァライネンは予選後に語った。
「100%の体調だと感じていたから、メディカルチェックをパスできるとわかっていてここへ来たんだ。週末を通してずっとクルマがコンペティティブだと実感しているし、フロントローからスタートできて嬉しいよ。僕たちはいいレースができるはずなんだ。クルマにはいたって普通に戻ってこれたし、すでに先週末からいつも通りの気分に戻っていたんだよ」
シグナルがグリーンに変わり、セッションが開始された。
開始40秒、最初に出ていったのはハイドフェルド。フリー走行ではタイヤの熱入れに苦労していたが、予選になって調子を上げてきている。
開始2分、ハイドフェルドはアタックをせずにピットに戻ってくる。何か確認するための走行だった模様。再びソフトタイヤを装着してコースへと向かう。
開始3分、トゥルーリがアタック開始。現在まだ走っていないのはクルサードのみ。
開始4分30秒、トゥルーリが1分30秒299で最初のタイムを出すが、最後はアタックをやめて走行していたため、実際のターゲットタイムとはならない。
開始5分、ハミルトンが1分29秒093でトップ。
残り4分35秒、マッサが1分27秒896でトップ。続いてクビサが2番手、アロンソが3番手。
残り4分10秒、ライコネンがクビサを上回って2番手に飛び込む。
リプレイで、ハミルトンがターン8でマシンをスライドさせている要すが映し出される。ターン8の途中にボトミングを起こしやすいポイントがあるようで、そこで床下のダウンフォースが抜けてしまうらしい。
残り1分45秒、全員がコース上。ウェーバーとクルサードはこのセッションでまだタイムを出していない。
残り20秒、ハミルトンが2番手タイムをマーク。これはハードタイヤでのアタックとなる。
ここでチェッカーフラッグ。
コヴァライネンが1分27秒808でトップタイム。続いてマッサがこれを0.2秒以上更新してトップ。ライコネンの最後のアタックは4番手タイム。
ここで予選Q3が終了。
トルコGP公式予選Q3の結果は、1位マッサ、2位コヴァライネン、3位ハミルトン、4位ライコネン、5位クビサ、6位ウェーバー、7位アロンソ、8位トゥルーリ、9位ハイドフェルド、10位クルサードとなった。
トルコGP決勝レースは、明日、日曜日の日本時間午後9時にフォーメーションラップスタートとなる。
マッサ ポールを味わうも厳しいレースを予想
フェリペ・マッサはトルコGP予選で3年連続のポールポジションを獲得した。しかし、マクラーレンのヘイッキ・コヴァライネンとルイス・ハミルトンがコンマ数秒差で2位と3位に入ったため、マッサは明日のレースが厳しいものになると予想している。
「とてもいいラップを走れたと思うよ」と、マッサは語った。「Q2ではトラフィックのせいでいいラップがとれなかったけれど、Q3ではタイヤを温めることができ、トラフィックにもはまらなかった。自分の前に誰かがいるのは嫌だったからアウトラップでフェルナンドをパスし、いいラップが走れたんだ」
「フェラーリと一緒に3回もここに来れたことや3回目のポールポジションを獲得できたことが嬉しいよ。僕にとっては素晴らしいトラックで、今回のようにこのトラックをドライブすることには多くの喜びがあるんだ。ターン8に来ると誰もがオーバーステアと格闘し、あそこは非常にチャレンジングなところなんだ。それに非常にテクニカルなコーナーがたくさんあるね」
「ライバルたちは速くて僕たちに接近しているから、明日は楽にはならないだろうね。でも、最高のレースができるようにするよ」
公式予選
Pos. ドライバー コンストラクターズ Tyres Time
1 F・マッサ フェラーリ 1:27.617
2 H・コヴァライネン マクラーレン 1:27.808
3 L・ハミルトン マクラーレン 1:27.923
4 K・ライコネン フェラーリ 1:27.936
5 R・クビサ BMW 1:28.390
6 M・ウェーバー レッドブル 1:28.417
7 F・アロンソ ルノー 1:28.422
8 J・トゥルーリ トヨタ 1:28.836
9 N・ハイドフェルド BMW 1:28.882
10 D・クルサード レッドブル 1:29.959
11 N・ロズベルグ ウィリアムズ 1:27.012
12 R・バリチェロ ホンダ 1:27.219
13 J・バトン ホンダ 1:27.298
14 S・ヴェッテル トロロッソ 1:27.412
15 T・グロック トヨタ 1:27.806
16 中嶋 一貴 ウィリアムズ 1:27.547
17 N・ピケ・ジュニア ルノー 1:27.568
18 S・ボーデ トロロッソ 1:27.568
19 G・フィジケラ フォースインディア 1:27.807
20 A・スーティル フォースインディア 1:28.325
マッサ ここではタイヤの選択と熱入れが重要
今年はいつもよりも涼しいトルコGPとなっているが、ポールシッターでイスタンブールサーキットを得意とするフェリペ・マッサは、グリッドに向かうときにうまくタイヤを暖めることができるかどうかがとても重要だと語った
「これまでのここでのレースに比べて気温がとても低いけど、みんな条件は同じだから、グリップを得るためには、とにかく適切なタイヤ選択をして、グリッドに向かうときにちゃんとタイヤを熱を入れる必要がある。でも、適切なときに適切なタイヤを使うようにすることも重要だよ」とフェリペ・マッサは語った。
「ハードタイヤとソフトタイヤの違いは、ここではそれほど大きくない。だから、適切なタイヤを選ぶ必要があるんだ」
コヴァライネン 「僕たちはフェラーリに近づいている」
ヘイッキ・コヴァライネンは、マクラーレンがスペインGP以降進歩をしており、フェラーリが以前としてトップを走っているものの、自分たちがその差を詰めていると確信している。
「僕たちはフェラーリに迫っていると思うけど、そうは言っても、予選であろうとレースであろうと、そしてたとえフリー走行だろうと何だろうと、フェラーリがずっと強いだろうということは分かっているよ」とコヴァライネンは語った。
「他のチームだって強くなるだろうけど、実際には当たり前のことなど何もないと思うから、僕たちはとにかくすべてを最大限にプッシュするだけだね」と彼は続けた。「でも、希望的には、僕たちが今週末は彼らに迫っているという感触があるよ」