NASAが2004年に火星に送り込んだ無人火星探査車「スピリッツ」が、4年目にして最大の危機を迎えています。活動に必要な電力を発電する太陽電池パネルに、火星で発生した大規模な砂嵐の埃が堆積して、活動に必要な電力の1/3しか確保できず、活動限界の危機を迎えています。
NASAが火星に送り込んで4年目を迎えた探査ローバー(Mars Exploration Rover)が、ソーラーパネルに積もった砂埃の影響で発電量が減少。探査計画にも支障がでる状況となり、「ソーラーパネルに積もった砂埃の除去方法を教えてください。お分かりの方はNASAまでご連絡ください」とする冗談とも付かないプレスリリースを発表する状況にまでなっていることが20日、NASAの発表によって明らかとなった。 NASAでは、現在のところソーラーパネルに積もった砂埃は、時折吹いてくる火星の突風によって吹き飛ばされることを火星の神に祈る以外に、火星の天候任せにするしか方法はないと、現在の状況を諦めている。 NASAの火星探査機スピリット、自然の「クリーニング」受ける NASAでは当初の計画では、探査車の活動は3ヶ月程度を予定していたが、既に4年目を迎えて莫大な成果をあげている。火星の埃が太陽電池パネルに積り活動できなくなるなど、予想すらしていなかった。 以前、「火星探査機スピリットに電力不足の危機、原因は太陽電池パネルに積もった砂埃」というニュースがありましたが、NASAによると、マーズ・エクスプロレーション・ローバーの探査機「スピリット」の太陽パネルを覆っていた砂埃が火星風によって吹き飛ばされ、発電量が少し回復したそうです。 火星風による「クリーニング」により、発電量は210ワット時から240ワット時にまで改善したそうです。改善した発電量は30ワット時と少ないものの、ローバーの基本機能に必要な電力は1日あたり180ワット時なので、今回のクリーニングによって移動など他のアクティビティにまわせる余剰電力が倍増したことになります。 以前のストーリーのコメントに寄せられていた「ソーラーパネル掃除装置」、火星に備わっていたようです(「埃を積もらせる装置」も実装されているようですが)。 ■ NASA Mars Exploration Home 火星探査車オポチュニティ 6年目の火星滞在!しかも現役活躍中… 火星探査機オポチュニティ 5年目の大活躍! 火星探査機スピリット 5年目の活動、火星の土に車輪取られて立ち往生 火星探査機 4年目の危機…スピリッツ活動限界! 火星探査機 4年目!スピリッツとオポチュニティーまだ活動中・・ 火星探査機 3年目!火星は住みやすい?NASA 火星探査車オポチュニティー火星滞在3年目 火星の「青い」夕暮れ…NASAが画像公表 火星探査機 2年目オポチュニティーはまだ活動中・・巨大クレーターを撮影 火星探査車 オポチュニティーが火星の砂丘で立ち往生 火星探査車 オポチュニティー 火星滞在1年半で隕石を発見!これってすごい事? 火星探査車 オポチュニティー1年目の試練 “洗車完了” 太陽電池の電力が回復 火星探査車 火星に到着!「砂丘」を探査車オポチュニティーが撮影
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