午前に行われた最後のプラクティス走行では、マクラーレンが手の内を隠したか中位から下位に沈む中、ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー)がトップタイム、フェリペ・マッサとキミ・ライコネンのフェラーリ勢が2−3番手に続いている。
20分で行われる予選1回目(Q1)が始まると、雨が降り出す前にタイムを出そうと各車一斉にコースイン。それを待ち受けていたかのように雲が広がり、路面温度が見る間に落ちていく。今回はブリヂストンのハードコンパウンド(ハード側)とミディアムコンパウンド(ソフト側)が持ち込まれているが、トップチームでさえも、Q1から早々と一発のタイムが出やすいソフト側でのアタックを行っている。
Q1では下位6台がノックアウトされる。
ここで予選を終えた17位から22位までは以下の通り。
17位ジャンカルロ・フィジケラ(フォース・インディア)、18位中嶋一貴(ウィリアムズ)、19位セバスチャン・ボーデ(トロ・ロッソ)、20位佐藤琢磨(SUPER AGURI)、21位エイドリアン・スーティル(フォース・インディア)、22位アンソニー・デビッドソン(SUPER AGURI)。
予選Q1のトップ5位は、1位ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ)、2位ヘイキ・コバライネン(マクラーレン)、3位フェリペ・マッサ(フェラーリ)、4位ルイス・ハミルトン(マクラーレン)、5位マーク・ウェバー(レッドブル)だった。
雲は厚く垂れ込めているものの、心配された雨はQ2に入っても降らない。とは言え、路面温度は37度まで下がり、このセッションでも各車早目のタイムアタックに出た。Q1でトップタイムをたたき出したトヨタのトゥルーリは、早々に3番手タイムを出している。
Q1より5分短い15分で争われたQ2では、11位以下6台がノックアウトになった。
11位から16位までは以下の通り。
11位ジェンソン・バトン(HONDA)、12位デビッド・クルサード(レッドブル)、13位ネルソン・ピケJr.(ルノー)、14位ルーベンス・バリチェロ(HONDA)、15位セバスチャン・ベッテル(トロ・ロッソ)、16位ニコ・ロズベルグ(ウィリアムズ)。
予選Q2のトップ5位は、1位キミ・ライコネン(フェラーリ)、2位フェリペ・マッサ(フェラーリ)、3位ルイス・ハミルトン(マクラーレン)、4位ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー)、5位ヘイキ・コバライネン(マクラーレン)だった。
ここへ来て雨はもう降らないとの予想が出る中、10分でポールポジションを決定するQ3が始まった。Q3が開始した後は、レーススタートまで給油が許されないため、10台のマシンはQ3を戦う分と、レースの1回目の給油までの分を合わせた燃料を積んでコースに向かった。
このセッションでトップタイムをマークし、ポールポジションを獲得したのはフェラーリのマッサ。タイムは1分35秒748だった。
2位から10位までは以下の通り。
公式予選
Pos. ドライバー コンストラクターズ Tyres Time
1 F・マッサ フェラーリ 1:35.748
2 K・ライコネン フェラーリ 1:36.230
3 H・コヴァライネン マクラーレン 1:36.613
4 L・ハミルトン マクラーレン 1:36.709
5 J・トゥルーリ トヨタ 1:36.711
6 R・クビサ BMW 1:36.727
7 N・ハイドフェルド BMW 1:36.753
8 M・ウェーバー レッドブル 1:37.009
9 F・アロンソ ルノー 1:38.450
10 T・グロック トヨタ 1:39.656
11 J・バトン ホンダ 1:35.208
12 D・クルサード レッドブル 1:35.408
13 N・ピケ・ジュニア ルノー 1:35.562
14 R・バリチェロ ホンダ 1:35.622
15 S・ヴェッテル トロロッソ 1:35.648
16 N・ロズベルグ ウィリアムズ 1:35.670
17 G・フィジケラ フォースインディア 1:36.240
18 中嶋 一貴 ウィリアムズ 1:36.388
19 S・ボーデ トロロッソ 1:36.677
20 佐藤 琢磨 スーパー アグリ 1:37.087
21 A・スーティル フォースインディア 1:37.101
22 A・デビッドソン スーパー アグリ 1:37.481
マッサは2年連続のポールポジションを決めている。
開幕戦を勝ち取ったマクラーレンに、フェラーリが反撃するか? それともスコールがレースをかき回すのか? 雨の予想が出ている決勝レースは23日(日)、現地時間15時(日本時間16時)にスタートする。
マクラーレンドライバーに5グリッド降格のペナルティ
ルイス・ハミルトンとヘイッキ・コヴァライネンの両ドライバーは、マレーシアGP予選で5グリッド降格のペナルティを科せられることになった。両ドライバーは、ハイドフェルドとアロンソの進路を妨害したとして予選後にレーススチュワードから調査を受けていた。
ハミルトンとコヴァライネンは予選を終えた後にピットに戻るためにスロー走行をしていた。しかし、ハイドフェルドとアロンソはまだフライングラップを行っており、マクラーレンドライバーたちは進路を譲らなかったとしてペナルティを受けた。
今回の5グリッド降格のペナルティにより、コヴァライネンは8位から、ハミルトンは9位からレースをスタートさせることになる。