やっと2008年のF1が始まります。開幕戦の地オーストラリアのアルバートパーク・サーキット(1周5.303km)で、午後2時(日本時間:正午)から、決勝レースのスターティンググリッドを決める公式予選が行なわれ、この日のサーキットの女神を味方に着けたマクラーレン・メルセデスのルイス・ハミルトンが通算7度目のポールポジションを獲得した。
今年から予選の時間構成が変更され、予選1回目(Q1)が20分、予選2回目(Q2)が15分、予選3回目(Q3)が10分となった。さらに、Q3で使用した燃料はセッション終了後に補給されない。従って、Q3に進出したドライバーは、決勝時の第1スティント(決勝スタートから1回目のピットストップまでの間)分の燃料を搭載しておかなければならなくなった。 サーキットは気温23℃、路面温度38℃のドライコンディション。王者キミ・ライッコネンはQ1(1次予選)進出確実なタイムを残していたものの、トラブルが発生しマシンがピットレーンでストップしたため、新レギュレーションによりQ2(2次予選)より先に進めず、予選16番手で終えた。さらにQ2では母国グランプリに臨むレッドブルのマーク・ウェーバーがコースアウトし、赤旗中断となる波乱も見られた。その中でマクラーレンのL.ハミルトンが、 1’26.714のタイムで昨年中国GP以来のポールを獲得している。BMWザウバーのロバート・クビサが自己最高の予選2番手に飛び込み、3番手にはこれも自己ベストとなるマクラーレンのヘイッキ・コバライネンがつけた。 最初にコースへ出て行ったのは、トロ・ロッソからF1デビューを果たしたセバスチャン・ボーデ。続いて、中嶋一貴(ウィリアムズ)やティモ・グロック(トヨタ)のルーキーと言えるドライバーらがコースに入っていった。 Q1セッション終了直前に、フェラーリのキミ・ライコネンがスローダウンし、ピットレーンでストップ。マシンはマーシャルの手で押されてピットまで戻ってきたが、スチュワードは予選Q2進出を認めないと発表した。この日、キミ・ライコネンはサーキットの女神に嫌われてしまったようだ。キミ・ライコネンにとって、2008年シーズン全体も女神に見放されていないことを願う。 17位から22位までは以下の通り。 17位ジャンカルロ・フィジケラ(フォース・インディア)、18位セバスチャン・ボーデ(トロ・ロッソ)、19位エイドリアン・スーティル(フォース・インディア)、20位佐藤琢磨(SUPER AGURI)、21位ネルソン・ピケJr.(ルノー)、22位アンソニー・デビッドソン(SUPER AGURI)。 予選Q1のトップ5位は、1位ヘイキ・コバライネン(マクラーレン)、2位ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー)、3位フェリペ・マッサ(フェラーリ)、4位ロバート・クビサ(BMWザウバー)、5位キミ・ライコネン(フェラーリ)だった。