念願の頂点に。上村愛子が、2008年W杯モーグルで4連勝を果たし、遂にモーグルでは日本選手初の種目別優勝を決めた。96年のW杯初参戦から13年目のシーズンで悲願、念願のモーグル女王の座にたどり着いた。その称号である黄色いビブを身にまとい、表彰台の真ん中に立つと、156センチの小さな体が大きく映った。
このランを磨く事の大切さや滑りの美しさを教え込んだのが、ソルトレークシティー五輪男子モーグル金メダルのラハテラ氏(フィンランド)。昨年から全日本モーグルチーフコーチに就任したことが大きく、影響を受けている。 ラハテラ氏の現役時代の滑りは、大きなコブを避けて滑るのではなく、徹底的に強化された下半身がコブを柔らかく乗り越え、上半身全くブレナイ世界の頂点を極めた滑りを実現している、モーグルではすべり降りるスピードとコブを乗り越える際の姿勢、そして高速のターン、エアが組み合わされて最終評価とされる。 上村愛子は、この13年間に五輪を3度も経験し、さらに2010年のバンクーバー五輪に向けた長期展望で競技にチャレンジしている。次のオリンピックで金メダルを取るために、大切なポイントの1つが「エアの上村」から「滑りの上村」へ変わることが課題とされてきた。
上村愛子、W杯モーグル最終戦も勝ち5連勝 フリースタイルスキーのワールドカップ(W杯)は15日、バルマレンコで男女モーグル最終戦が行われ、女子ですでに種目別総合優勝を決めている上村愛子(北野建設)が24・50点をマークして優勝、W杯5連勝を飾った。 日本選手のW杯5連勝は、1995年にノルディック複合で4連勝した荻原健司(北野建設)を上回る最多記録。伊藤みき(中京大)も22・33点で5位に入った。男子の西伸幸(白馬ク)は6位、上野修(リステル)は17位だった。
日本選手のW杯5連勝は、1995年にノルディック複合で4連勝した荻原健司(北野建設)を上回る最多記録。伊藤みき(中京大)も22・33点で5位に入った。男子の西伸幸(白馬ク)は6位、上野修(リステル)は17位だった。