コンパクトデジカメながらデジタル一眼レフクラスの大型撮像素子「FOVEON X3」を搭載するシグマ「DP1」。その大きさは20.7×13.8mmと、一般的なコンパクトデジカメが採用する撮像素子と比べると約7〜12倍の大きさに相当するほど。本格的に撮影できるようにマニュアルフォーカス機能やRAW記録などを搭載するほか、色々なアクセサリーを用意するなど、マニア心をくすぐるカメラだ。
シグマ「DP1」は、一眼レフのエッセンスをコンパクトなボディに凝縮
撮像素子はシグマ社製デジタル一眼レフカメラ「SD14」と同じで、20.7×13.8mmのFoveon X3センサーを搭載している。一眼レフと同等。そしてただボディが小さいだけとシグマは考えています。
DP1が搭載するFOVEON X3センサーは、大型であること以外に、色情報の取り込み方が一般的な撮像素子とは異なる点でも注目されている。一般的な撮像素子で取り込める色情報は、通常各ピクセルにつきRGBのどれか1色のみ。足りない色情報は演算により求めている。
一方、FOVEON X3ではセンサーを3層重ねる仕組みを採用。同一位置でRGBすべての色情報が得られるため、色再現で優れているという。同モデルの撮像素子の有効画素数が1408万画素ながら、2652×1768×3と記されているのは、このような3層構造を採用している。RGB全色の情報が得られるため、原理的に擬色が発生しないうえ、ローパスフィルターを必要としないので解像力に優れている点も魅力。
デジタル一眼レフと同クラスの大型撮像素子を搭載するカメラだけあり、さすがに解像感のあるシャープな写真が撮れる。外観はシンプルで、一見普通のコンパクトデジカメと差は無いように感じる。ただし、一般的なコンパクトデジカメと比べると、厚み、大きさともに大きい部類に入るだろう。ボディーサイズは幅11.33×奥行き5.03×高さ5.95cm、重さは250gと胸ポケットに入れるにはやや大きい。
有効約1,406万画素で、最大記録画素数は2,640×1,760ピクセル。記録形式はRAWとJPEG。感度はISO100〜800。 320×240ピクセル/30fpsでAVI形式の動画撮影も可能。
レンズは5群6枚で構成され、35mm判換算焦点距離は28mm、開放F値はF4。最短撮影距離は30cmまたは50cm。AF測距点は9点。電子制御レンズシャッターを備える。オートフォーカスは少し遅く、動いている被写体のピント合わせは難しいようだ。また、DP1は9点のフォーカスフレームを備えているのだが、フォーカスフレームの範囲が大きいので、フレームより小さな被写体はピントが合いにくい。
プログラムAEのほか、絞り優先/シャッター速度優先AEとマニュアル露出も可能。液晶モニターは2.5型約23万ドット。記録メディアは SDHC/SDメモリーカード、MMC。手動ポップアップ式でガイドナンバー6の内蔵ストロボやホットシュー、モードダイヤル、MFダイヤルを備える。
通常のコンパクトデジカメやエントリーモデルのデジタル一眼レフと比べると、実売価格ではコストパフォーマンスは決して高いとは言えないでしょう。しかし、コンパクトデジカメでデジタル一眼レフ並の画質を得ることができるのは魅力的で、画質にとことんこだわりたいユーザーにはオススメの一台なのは間違いない。
電源はリチウムイオン充電池。CIPA準拠の撮影可能枚数は約250枚。
本体サイズは113.3×50.3×59.5mm(幅×奥行き×高さ)。
電池とメモリカードを除く重量は250g。
専用アクセサリーとして、
外付けビューファインダー VF-11(2万1,000円)
専用フードとアダプター HA-11(2,100円)
ガイドナンバー14の外付けストロボ EF-140DG(1万500円)
ACアダプタ SAC-3(2,100円)が用意される。
価格はオープンプライス。
店頭予想価格は99,800円前後の見込み。
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