日焼け止めに含まれている成分が、サンゴの白化原因のひとつだと研究結果が発表されました。海岸で観光を楽しむ人がサンゴを死へ追いやっているという現実は、地球の温暖化と同じく人が地球環境にとっては害を為す生物だということなんでしょうか。 日本を含めた多くの国で日焼け止めに使われている成分が、ごく低濃度でもサンゴに共生する「らん藻」を殺し、サンゴの白化の一因になっているとの実験結果を、イタリア・マルケ工芸大の研究チームがまとめた。日焼け止めとサンゴの白化との関連が実証されたのは初めてという。
白化が長引くとサンゴが死ぬことがあり、チームのロベルト・ダノバロ博士は「水温上昇や汚染などによって脅かされている世界各地のサンゴに、観光客の増加がさらなる悪影響を与えることが心配される」と警告。「サンゴへの悪影響が少ない物質への転換が必要だ」と指摘した。
サンゴの白化 サンゴに共生し、光合成によって栄養分を供給しているらん藻がサンゴから脱落し、サンゴが真っ白くなる現象。近年、世界各地で拡大しており、地球温暖化による海水温度の上昇が一因とされている。白化発生の詳しい仕組みなど分かっていないことも多く、細菌やウイルス感染との関連も指摘されている。
サンゴに共生し、光合成によって栄養分を供給しているらん藻がサンゴから脱落し、サンゴが真っ白くなる現象。近年、世界各地で拡大しており、地球温暖化による海水温度の上昇が一因とされている。白化発生の詳しい仕組みなど分かっていないことも多く、細菌やウイルス感染との関連も指摘されている。