スイスの最大都市チューリヒの市警当局は11日、市内の美術館で10日午後、武装グループによる強盗事件が発生し、ゴッホ、セザンヌ、ドガ、モネの油絵計4点が盗まれたと発表した。被害総額は計約1億8000万スイスフラン(約175億円)に達するとしている。
被害にあったのは印象派絵画などの個人コレクションで屈指といわれるビュールレ美術館。10日午後4時半(日本時間11日午前零時半)ごろ、覆面をした3人組が侵入。1人が短銃で美術館職員を脅し、床に伏せさせている間に、残りの2人が展示場から油絵四点を強奪。美術館に横付けしていた白い車に盗んだ絵を運び込んで逃走した。 3人はいずれも身長175センチぐらい。1人はロシア・東欧系なまりのドイツ語を話していたという。 同美術館はチューリヒの実業家、故エミール・ビュールレ氏(1890―1956年)のコレクションを展示する美術館。フランス印象派などの絵画が中心で、個人のコレクションとしては世界有数といわれ、同市内の観光名所の1つでもある。
史上最高額の盗難絵画2点を発見 ゴッホとモネ スイス・チューリヒの美術館「ビュールレ・コレクション」で10日、ゴッホ、セザンヌ、ドガ、モネの大作計4点が盗まれた事件で、地元捜査当局は19日、ゴッホとモネの2点を発見した、と発表した。この事件は被害総額が1億8千万スイスフラン(約175億円)と推計され、世界の美術品盗難史上で最大規模の被害といわれていた。 現地からの報道によると、見つかったのはモネ「ベトゥイユ近辺のひなげし」とゴッホ「花咲くマロニエの枝」。18日、チューリヒ市内の精神科病院の駐車場に放置されていた車の後部座席にあったという。残るドガ「ルピック伯爵と娘たち」、セザンヌ「赤いチョッキの少年」は不明。 4点は、同館内に押し入った覆面の男3人に奪われていた。
現地からの報道によると、見つかったのはモネ「ベトゥイユ近辺のひなげし」とゴッホ「花咲くマロニエの枝」。18日、チューリヒ市内の精神科病院の駐車場に放置されていた車の後部座席にあったという。残るドガ「ルピック伯爵と娘たち」、セザンヌ「赤いチョッキの少年」は不明。
4点は、同館内に押し入った覆面の男3人に奪われていた。