英国憲法の基礎となった「マグナカルタ(大憲章)」の13世紀の複写が18日、米ニューヨークの競売商サザビーズでオークションに掛けられ、2132万ドル(約24億2000万円)で落札された。最高予想価格の3000万ドルには届かなかった。
マグナカルタは国王の権限を制限し、人民の権利と自由を保障する内容の文書。封建領主らが1215年、悪政を続けるジョン国王に強制的に認めさせた。1297年に手書きで複写が取られたといわれ、現存するのは20枚に満たないという。
■フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)マグナ・カルタ イングランドの憲章で、ジョン王の権限を限定する法である。ラニーミードにおいて1215年6月15日に制定された。63か条から成る。すべての条文はその後廃止されたが、前文は廃止されずに現行法として残っており、成文憲法を持たないイギリスにおいて、憲法の一部である。王の実体的権力を契約、法で縛り、権力の行使には適正な手続を要するといった点は、現代に続く「法の支配」、保守主義、自由主義の原型となった。大量に複写されたため、各地に残っているが、イングランド国内に現存するオリジナルの文書は4通である。