KDDIの一時の勢いに陰りが見え始めたようです。直接の影響は11月から開始された新しい料金プランが判らないと利用者に敬遠され、逆に他社よりも高いと思われたことが原因でしょう。そして冬端末として発表された機種が、明らかに他社よりも少なくしかも機能の目新しさもないため、新鮮さのないつまらない会社と思われ始めています。
au は今後より厳しい状況に追い込まれるのではないでしょうか。総務省が未成年者の携帯電話の契約時には、原則として全未成年者が加入携帯電話の出会い系サイトなど有害サイトを閲覧できないようにするフィルタリングサービスに原則加入するように携帯電話会社に要請しています。 この方針が実行されると、勝手サイトや一般サイトと呼ばれる未成年者に人気の無料サイトへのアクセスが激減するでしょう。もちろん価値のある勝手サイトも多数あるでしょうが、危険も多い出会い系サイトなどは、今後利用できなくなります。 auでは、いち早くGoogleと提携して全面的に検索サービスをポータルの中心に据え、公式サイト以外のサイトを検索する際に、広告としてリンクを販売することやPCサイトを閲覧するように誘導することで、PCサイトアクセスの月額料金を徴収するビジネスを行ってきました。しかし検索サービスで勝手サイトへ誘導することが今後難しくなれば、広告も成り立たなくなり、PCサイトアクセスも制限されてしまいます。 未成年者が犯罪に巻き込まれる事件が後を絶たないことからも、本来は携帯電話サービス事業者が率先して、フィルタリングサービスの普及を行う必要があったのでしょうが、各社勝手サイトを使う際の別料金が新たな収入となっていたため、積極的な導入を行ってこなかったとも言われています。その付がここにきて表面化してきたのです。 総務相が、携帯電話サービス各社の首脳を総務省に呼んで未成年者へのフィルタリングサービスの標準化を強く要請するそうで、携帯各社ともこれに対応することになるでしょう。
現在、携帯各社ともにフィルタリングサービスに加入するかどうかは保護者の判断に任せて、積極的な導入は推進してきませんでした。しかし今後は保護者が未成年者のために新規契約する際は、自動的に同サービスに加入する仕組みとして、保護者が希望しない場合のみ解除を申し出てもらうことになります。もちろん既契約者についても、フィルタリングサービスを導入していない保護者に加入を強く促すよう求めることになるようです。 電気通信事業者協会が7日に発表した、11月の携帯電話の事業者別契約数の動向では、キャリア別の純増数では、19万 1600件増加したソフトバンクモバイルが7ヵ月連続の首位を獲得しています。これは、auとドコモの新料金プランの切り替えのタイミングで判りやすい料金が支持されたことが一番でしょう。 2位のKDDIも6万5400件と10月の純増数と比べ約7万件も低下してしまいました。これは新料金プランが判らない、変わらない、高いと利用者に思われてしまい。しかも新端末も発売にならない、目新しくないなど利用者が興味を示さなくなったことが考えられます。