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December 4, 2007 space
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星野JAPAN!無死満塁でスクイズ!星野野球3連勝で五輪切符!

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星野仙一監督(60)率いる野球日本代表「星野JAPAN」は、野球の北京五輪予選を兼ねたアジア選手権最終日は3日、当地の洲際野球場で決勝リーグが行われた。。星野仙一監督(60)が率いる日本は台湾を10−2で破り、3連勝で同リーグ1位を決めて北京五輪への出場権を獲得した。日本は野球が正式競技になった1992年バルセロナ五輪から5大会連続、公開競技だった84年ロサンゼルス、88年ソウル両五輪を含め7大会連続の出場となる。

 闘将が執念のスクイズで五輪切符をつかみ、泣いた。星野野球が結実してつかんだ3連勝だった。
 

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 北京五輪アジア予選の台湾戦で1点を追う7回無死満塁からサブロー(31=ロッテ)のスクイズで同点とすると西岡、川崎の連続適時打などで6点を奪い、3連勝で5大会連続の五輪出場を決めた。
 

 7回無死満塁。誰もがそのサインを予期していた。
 
 打席のサブローはもちろん、3人の走者も、ベンチの全員も分かっていた。1点を追う7回無死満塁。先頭・村田の死球から、つないでつくったチャンス。カウント1―2となって、サブローは三塁コーチャーの山本守備走塁コーチを確認する。そして出た。
 
「緊張したけど、頭の中では“出るかな”と思ってた。無死満塁からなんて初めてです」「僕の野球人生で一番ええバントでした」。耿伯軒(ゲン・バイシャン)の内角直球を三塁線へ確実に転がして、ガッツポーズで迎え入れた同点。最高の仕事を果たしたサブローがベンチへ凱旋したとき、全員が北京行きを確信した。 

 
 星野野球が結実してつかんだ3連勝だった。
 
 1点を追う7回、村田の死球、稲葉の右前打などで無死満塁の好機を築く。ここで指揮官がサブローに出したサインはスクイズだった。「ひらめきや。気づいたら出しとったわ。まず同点にしてそれからと思った。一発に頼らず、つなぎ、つなぎでいく。作戦というより、選手たちが日本の野球を学んできて、無理せず右方向に打った結果」。
 
 
 執念の同点劇。それはみんなのガッツポーズに現れた後はもう北京への思いを乗せてつないで、つなぎまくった。西岡、川崎が連続タイムリーで続けば、青木の四球を挟んで新井、阿部も連打。この回すべてシングルヒットの5安打3四死球で6点を奪い、五輪切符をつかみ取った。「この攻撃を求めていたし、そのために選んだメンバー。信頼できる仲間が集まったからできたんだ」。田淵ヘッド兼打撃コーチの言葉がすべてを物語る。

 
 阿部打率・769!
 
 阿部が文句なしのMVP。北京五輪アジア予選の3試合で13打数10安打、打率は驚異の・769。チームをけん引した阿部は、スタンドの両親を会心の笑顔で見つめた。

 「胴上げは、ずっと胸のどこかで想像していた。それが現実になってよかった。来年本戦に選ばれたら絶対に金メダルを獲って帰りたい」

 この日も打って打って打ちまくった。初回は三塁内野安打。7回は1死満塁から左前へ2点適時打を放った。大差がついた9回にも集中力を切らさずに左翼線二塁打。実に10安打中7安打が中堅から左方向への打球だった。勝つために、そして北京に行くために最後までフォア・ザ・チームに徹した。

 日本代表に合流後、約1カ月で体重が3キロ減った。日の丸の正捕手。そして5番としての重責。見えない重圧との戦いだった。劇的な勝利を飾った2日の韓国戦後、ホッとした表情で言った。「観客やファンもしびれたと思うけど、オレはその1万倍くらいしびれていたよ」。そんな極限のプレッシャーの中での大活躍。00年シドニー五輪では3位決定戦の韓国戦で最後の打者となる屈辱を味わったが、その悔しさを晴らすためにも北京行きの切符を逃すわけにはいかなかった。

 星野監督は言った。「いつもはかわいい顔しとるのに(今は)戦争から生きて帰ってきたような顔しとるわ」。阿部がいなければ北京への扉は開かなかった。本戦でも頂点に立つために打ちまくる。


 
 つなぐ野球。星野監督が求めてきたものを全員が体現した。
 
 自分を捨て去り、チームのために尽くし切る。一流のプロであるが故にできないことだ。運命のスクイズを決めたサブローは、自己犠牲の象徴だった。故障の多村が辞退して巡ってきたレギュラーの座。「台湾で死んで来ます」。その覚悟は多村の分までという思いからだ。最終メンバーから漏れた高橋尚、相川が帰国した30日は、チーム宿舎のフロントまで見送りに出て、2人の手を握り締め「頑張るから」と言った。つなぐ意識は無念のメンバー漏れした仲間全員のためだ。
 
 
 「終わってみれば凄いチームだった。みんな強いですよ」。7回の代走から出場し、胴上げされた宮本主将はそう振り返る。「うれしいけど、やめてくれって言ったのになあ」。闘将の次に主将が全員の手で舞った。夢をつないだ末の最高のフィナーレだった。

 
 テレビを観戦し応援していた人がみんな感じていたのは、選手一人ひとり、そして監督までもが気持を拳に込めて戦う姿勢ではないだろうか。三振、ワンアウト、ヒットひとつそれがバントであっても皆が拳に力をこめたガッツポーズで勝利を掴み取った。
 

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HOMENews BlogsSports | December 4, 2007 |  twitter Livedoor Buzzurl はてな Yahoo!ブックマーク人が登録
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