アルゼンチン大統領選で、ファーストレディーのクリスティナ・フェルナンデス・デ・キルチネル大統領夫人が支持率で圧倒的に優位に立っている。アルゼンチン大統領選は10月24日、28日に選挙投票が実施されるが、その結果に世界中の注目が集まっている。このアルゼンチンでファーストレディー大統領が誕生するのは、ヒラリー大統領誕生へ向けた女性大統領連合の誕生も意味するのかもしれない。
大統領に当選するには、第1回投票で得票率45%以上に達するか、40%以上で2位に10ポイント以上の差をつけることが条件となるが、最新の世論調査では、フェルナンデス上院議員の支持率は40〜48%。2位候補とは20ポイント以上の大差をつけて、1回の投票結果で大統領への当選が有力視されている。 10月28日に実施されるアルゼンチン大統領選で、中道左派の現大統領、ネストル・キルチネル氏(57)の妻、クリスティナ・フェルナンデス上院議員(54)の勝利が確実な情勢になっている。世界的に珍しい選挙による夫から妻への政権継承が実現するのか。 アルゼンチンでは2期連続した大統領再選が認められているが、現在1期目のキルチネル氏が再度立候補することも可能だった。しかも年齢的にも同氏が政界を引退するには57歳では早くキルチネル氏が立候補せず、妻が後を継ぐ理由はアルゼンチン政界の謎になっている。 アルゼンチンの政界での噂では、夫妻が4年交代で大統領を務め4期16年の「キルチネル夫妻政権」になるのではないかとされている。この「長期政権戦略」で、現職の夫が4年、次に妻が1期務めた後、4年後に再度夫が立候補し4年、その後、再び妻が大統領になり16年間夫婦でアルゼンチンを導く大統領になるのではないかと言われている。