テニスの4大大会の今季2007年最終戦、全米オープンテニス最終日の9日、USビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンターで行われ、男子シングルス決勝で第1シードのロジャー・フェデラー(スイス)が第3シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)を7―6、7―6、6―4で破り、破竹の4連覇を達成した。
黒づくめロジャーのフェデラー テニスと言えば白のイメージですが、これを覆す黒を身にまとい「黒ずくめのフェデラー」としてもすっかり有名になった。4大大会通算12勝目を挙げてロイ・エマーソン(オーストラリア)に並ぶ史上2位タイとなり、1位のピート・サンプラス(米国)の14勝に迫った。全米4連覇は、1925年まで6連覇したビル・チルデン(米国)以来。68年のオープン化以降は初めて。 4大大会で10大会連続となる決勝に進出したフェデラーは、第1、第2セットのタイブレークを制し、決勝初進出のジョコビッチをストレートで退けた。 女子ダブルス決勝は、第7シードのナタリー・ドシー(フランス)ディラナ・サフィナ(ロシア)組が、エン詠然、荘佳容(台湾)組を6―4、6―3で降した。 若きライバルの出現を刺激に…フェデラー ロバート・デ・ニーロ、ダスティン・ホフマン、ロビン・ウィリアムズ――。名優たちも観戦に訪れた男子決勝は、王者フェデラーのシナリオ通りにはならなかった。20歳の挑戦者、ジョコビッチがフェデラーの4連覇を阻むフィナーレが頭にちらついた観衆も、少なくなかったはずだ。 4大大会で初の決勝進出となったセルビアの新星、ジョコビッチはベースライン近くに打ち込む深いストロークで果敢に攻めた。守勢に回ったフェデラーは、本来の多彩なショットを放つ余裕がなくなった。しかしジョコビッチは決定的な場面でミスを犯す。第1セットで6―5と追い詰めながらも追いつかれ、タイブレークの末、最後はダブルフォルトでこのセットを落とした。 4大大会で10大会連続の決勝進出を果たしたフェデラーは、第2セットも5―6とリードを奪われたが、ここもタイブレークに持ち込み、サービスエースを連発。「グランドスラム決勝の経験が豊富な分、彼の方が精神的に優位だった」。ジョコビッチも認める底力を土壇場で見せつけた。 全米4連覇で4大大会の優勝回数は、歴代2位タイの「12」。来年にも1位のサンプラスがつくった14回を更新する。「若手の挑戦を受けるのは楽しい。大きなモチベーション(動機づけ)になる」という26歳は、若きライバルの出現を刺激に、歴史を塗り替えるつもりだ。
□推奨使用者:上級 □ラケット特性:コントロール重視
■国籍 スイス ■出身国/居住国 スイス/スイス ■生年月日 1981年8月8日 ■性別 男 ■利き腕 右利き ■身長 185 cm ■体重 80 kg ■プロ転向日 1998年 ■昨年度最終ランキング 1位 ■使用ラケット Wilson K Factor KSix-One Tour 90 ■使用シューズ Nike Air Vapor IV ■使用ウエア NIKE スフィアリアクトCONTROLポロ